ひろゆき(西村博之)さんと言えば、巨大掲示板『2ちゃんねる』の開設者であり、黎明期の日本のインターネット文化に多大な影響を与えた人間の一人として知られる。ニコニコ動画の立ち上げ&運営にも関わるなど、ネットユーザー的にはお馴染みの人物です。
最近では、その活動の拠点(というか、家)をフランスに構え、日本とフランスを往復しながら、雑誌への寄稿やテレビ出演、あるいは趣味(?)の海外旅行など、さまざまな活動を行っています。
さて。そんなひろゆきさんですが、結構なゲーム好きということもあり、ひょんなことから編集部を訪問してくれました。挨拶がてら「何か連載とかどうですか〜?」と話を振ってみたところ、秒速で「いいすよ〜」という返事が。
編集部 :え? 記事書いてくれるんですか?(予想外)
ひろゆき:え? だってゲームをタダでやれるんでしょ?
編集部 :それは、まぁ。
ひろゆき:じゃあ、やりま〜す。
というわけで。この企画は、ひろゆきさんにオススメのゲームを送り、それについてのレビューを書いてもらうという、割とゆるふわなコーナーです。「ゆるふわな」コーナーですからね。大事なことなので二度言いました。
以前は『デモンズソウル』や『シヴィライゼーション』などといった比較的硬派なゲームを好み、最近のスマホゲームでは徹底した“無課金勢”だというひろゆき氏。そんな氏に、近頃のあんなゲームやこんなゲームを遊ばせてみたら、一体どんな反応をするんだろう?——というのを探っていくのが、この連載です。たぶん。
記念すべき第一回目のお題は、2015年度のゲームショウを総なめにしたインディーズゲームの傑作『Her Story』。イギリス警察のデータベースを検索して、とある事件を調べていくという、この一風変わった本作を、ひろゆきさんはどう評価するのでしょうか?
こんにちは、ひろゆきです。
ゲームの合間に映画を見たり、マンガを読んだり、ネットを見たりして、引き籠ってるおいらですが、ドアを開けたら海外旅行になる、ってな生活をしています。
さてさて、今回は2015年のインディーズゲームの賞を取りまくったゲーム『Her Story』を紹介しようと思うのですが、これ、かなり特殊な“ゲーム”なのです。
証言ビデオを観て事件を推理、トリックに気がつき唖然……『Her Story』
ゲームとアニメの違いってなんだと思いますか?
選択肢があって思い通りに操作できるのがゲームで、アニメは映像をただ受動的に観るだけというのがわかりやすい区別だと思いますが、『Her Story』は基本的にはただ受動的に映像を見るだけの“ゲーム”だったりします。
どんなゲームかというと、イギリスの警察のビデオデータベースを操作して1994年に警察で取り調べを受けている女性の動画を観ていくというものです。
ゲーム画面なんですが、Windows 95の時期を彷彿とさせるような旧式のパソコンのデスクトップが表示されていて、5本のビデオが選べるようになってます。
ビデオを再生すると、女性がずっと語ってるという内容だったりします。
んで、その女性が言ったセリフを旧式のパソコンに入力すると、そのキーワードに引っかかったビデオが5本まで表示され、またビデオを再生するというのを繰り返していきます。
で、普通のゲームだと、特定の動画を観たあとにだけ出てくるような動画とかがあったりして、“フラグ管理”【※】みたいな概念があったりするんですが、『Her Story』には、そんなモノは無いです。
※フラグ管理
条件を満たしてゲーム中の分岐を発生させた状態が、いわゆる“フラグが立った”状態。“フラグ管理”は、この場合、このフラグを立てるために、分岐を考えてビデオを選択していくということ。
どのビデオでもうまくキーワードを入れれば、出てくるんですよね。
そんなわけで、頭の中で時系列を整理しながら、「どういった事件を誰が起こしたのか?」というのを想像したり、映像を探したりしながら、仮説を組み立てて、ビデオを観ていくのですが、あるところでミステリー小説で言う“トリック”のようなモノに気づいて、唖然として、ビデオを観直し始めるってのが『Her Story』の面白いところです。
そんなわけで、クリアとかエンディングという概念がなかったりします。
自分の中でストーリーが理解できたと思えれば、それで終わり、というなかなかに潔いゲームです。
ってなわけで、このレビューでちょっとでも興味を持った人は、ネタバレすると面白くなくなるので、検索しないで買っちゃったほうがいいと思います。
モバイル版だと450円とかですし、PC版でも600円ぐらいです。
という感じで、今後ひろゆき氏に「ぜひプレイしてほしい!」というゲームがあれば、オススメを教えてください。編集部から「タダゲー」しておきます。
こちらの入力フォームまで、情報をお寄せいただければと思います!