Iceberg InteractiveとDarkling Roomは、ホラーアドベンチャーゲーム『Silent Night』を発表した。霊によって引き起こされる怪現象をテーマにした『The Lost Crown』シリーズの最新作で、プレイヤーはゴーストハンターのナイジェル・ダンバーズとなり、特徴的な白黒を基調としたグラフィックの世界にて霊能事件の調査を進めることになる。
ナイジェル・ダンバースは『The Lost Crown』シリーズとおしての主人公。今作ではクリスマスイブが延々と繰り返されるノースフィールド教会の謎を解き、現実世界への脱出を目指す。ちなみに、ノースフィールド教会は、イギリスのコーンウォールにあるデュロー教会がモデルとなっているという。
舞台となるアングリアに位置する田舎村ノースフィールドは、1349年の冬に記録的な寒波に襲われ、黒死病によって人口の2/3が死んだとされるいわくつきの土地だ。この時、人々を救うはずだった教会は、病に苦しむ人々を見捨た。孤独と寒さと病魔に襲われ見捨てられた人々は、死んだあとも魂としてこの地にとどまっている。大多数の霊は過去の復讐を望むが、中には自らの罪を悔やむ霊もいるという。
プレイヤーはゴーストハンターとして幽霊探査用の装置を利用して彼らを見つけ出し、クリスマスイブで時が止まったこの土地の謎を解き明かすために行動する。
前作との大きな違いは、完全なる3Dグラフィックによって大きく進歩したゲームプレイだ。前作まではオーソドックスなポイント・アンド・クリックアドベンチャーであり、検知器を使って擬似的な一人称視点で捜査するパートはあったが、今作では実際に検知器を持ってその場所を歩き回ることができるようになった。実在の教会をモデルに作られているだけに、普段あまり見ることのない教会の聖堂以外の部屋を見て回るのも面白そうだ。
デベロッパーのDarkling Roomは、リリースされるゲームの多くがイギリスを舞台にしていることからも分かる通り、イギリスのコーンウォールに拠点を置くデベロッパーである。Darkling Roomを率いるJonathan Boakes氏は、以前も『Dark Fall』シリーズという幽霊を扱うホラーアドベンチャーを制作していた。
幽霊を題材にしたゲームを作り続けるデベロッパーの新作は、完全3Dとなって実在する教会をモデルとした場所を探索できるホラーアドベンチャー。『Silent Night』はクリスマスの夜にひとりでプレイするにはピッタリのゲームとなるだろう。発売は今年の12月を予定しており、ゲームの設定に倣うならクリスマスイブまでにはリリースされるはずだ。
文/古嶋誉幸