2018年11月14日にBethesda Softworksよりリリースされた『Fallout 76』(以下、FO76)。発売からまだ1週間も経過していないが、エンドコンテンツと言われる核兵器発射はすでにさまざまなファンが成功させている。巨大なきのこ雲を上げて周囲を破壊し尽くし、汚染地域には高レベルのモンスターや役立つアイテムが発生する。しかし、核兵器が破壊するのは、マップやそこに住む者たちだけではなかったようだ。
『FO76』をプレイするとあるグループが公開したプレイ映像では、ひとつ打ち上げることも難しい核兵器を、贅沢にも3つ同時に落とそうという試みが行われた。30秒のカウントダウン中はなんとも言えない高揚感に包まれ、あるプレイヤーは「サーバーが落ちるんじゃないか」と発言するなど和気あいあいとした雰囲気だった。
アメリカ合衆国をすぐにでもウェイストランドに作り変えるような3つの核爆発が起き、見ていたプレイヤーたちも笑うしかできないような状態だった。そして、グループが汚染地域に向かおうと屋根から降りて走り出したときに異変が起こった。
彼らの落とした核兵器が着弾してから約1分後に『FO76』のサーバーは応答しなくなり、その後切断された。ただし、まだ『FO76』のサーバーは完全とは言えず、ファンがサーバーダウンなどを報告し合うOutrage Reportsでは毎日1000件以上のサーバーダウン報告が共有されている。ゆえにこの核攻撃が直接的な原因であるかは不明だが、とはいえ、あまりにも良いタイミングで起きたサーバーダウンは、核兵器がサーバーを破壊したと信じさせるに十分な説得力を持って話題を呼んでいる。
『FO76』の核兵器発射には必要なプロセスが多く、高レベルモンスターの討伐とキーカードやコードの収拾、さらに暗号解読が必要になる。暗号解読については、すでにその暗号自体をゲーム外で復号化する方法が発見されており、一部は非公式ツールも出回っている。
これが普遍的なバグであることを確かめるには、そんな核兵器をもう一度同時に3つ落とす必要がある。もしまたサーバーが落ちるようなことがあるのであれば、Bethesdaは核攻撃に耐えるサーバーを用意しなければならないだろう。
文/古嶋誉幸