正体不明のゲーム開発スタジオ(あるいは個人の)InvictusVolitionは、謎に包まれたシューター『RUSSIA 2055』の新たなトレイラーが公開された。
最大64人まで参加できるマルチプレイFPSであることが伝えられているが、新たなトレイラーの中では一部三人称視点のゲームプレイと思われるシーンも含まれている。また、InvictusVolitionのツイッターアカウントフォロワー向けにベータテストも予定されており、こちらは2019年初頭にスタートする予定だ。気になる人はInvictusVolitionをフォローして続報を待ってほしい。
新たに公開されたトレイラーでは、地球側とは明らかに技術体系の異なる、まるで生き物のような動きをする小型メックの中に乗ったエイリアンの姿が不鮮明ながら登場している。米露の紛争がエイリアンの侵略によって中断され、エイリアンの攻撃を前に米露が協力するという設定だ。ゲームはメック対メック、ロシア対アメリカ、そして米露連合軍対エイリアンの戦いとなるという。
歩兵やメックのカスタマイズも大きな特徴となっており、アンロックによる装備の収集や、重量によって機動性に違いが出るといった要素も含まれているようだ。公開された動画ではマルチプレイの他にストーリーという項目も確認できる。テストビルドなだけに既存のものを流用しているのかもしれないが、シングルプレイキャンペーンの導入も予定されるのかもしれない。
😓coded this start menu UI yesterday. Customize your AA MECH and Infantry Soldier. AA Mechs Heavy Weaponry sacrifices Mobility/Agility. So chose wisely!
— Restart (@woa7h) December 22, 2018
If you have any wishes or things you'd like to see in RUSSIA 2055. let me know! I'll do my best to bring the vision to reality pic.twitter.com/lHdFEAKtVN
『RUSSIA 2055』は2018年9月に突如としてUnreal Engineのフォーラムに動画と複数のスクリーンショットが公開された。現代的な装備に身を包んだ兵士と戦車をベースにしたような二足歩行のメック、さらには『宇宙戦争』に登場したトライポッドのような明らかにオーバーテクノロジーの産物が、同じ戦場で戦う姿は大きな話題を集めた。
RUSSIA 2055 https://t.co/IJHpz2Q0N6 @YouTubeさんから
— 小島秀夫 (@Kojima_Hideo) October 3, 2018
現在、『デス・ストランディング』を開発中の小島秀夫氏も、最初に公開された『Russia 2055』のトレイラーをTwitterでシェアしている。これについて一部のファンは「『デス・ストランディング』に関係した作品なのでは?」と考察を始めるといった場外のファン活動も行われている。
InvictusVolitionは『RUSSIA 2055』を2018年9月の時点で、数ヶ月に渡って開発していることを発表していた。その後も精力的な開発が続いているようで、公式Twitterでは上記のアナウンスメントトレイラーが公開されるまでに複数の短い動画やスクリーンショットが公開され続けた。
I spent several months developing this game this year (2018). Hopefully there's a spotlight on Indiegames in 2019!#RUSSIA2055 #pcgaming @gamespark @UNILAD @doope_jp @XSEEDGames pic.twitter.com/4ReeWAHQie
— Restart (@woa7h) December 29, 2018
開発において、ファンの声も積極的に取り入れているようだ。一例として、Unreal Engineのフォーラムなどで、最初のトレイラーの強い色収差やモーションブラーを抑えてほしいと要望が出ていた。InvictusVolitionはその声に答え、新トレイラーではそういったエフェクトが弱くなっている。
最初のトレイラーでは文字のみだったInvictusVolitionのロゴだが、新たに公開されたトレイラーやイメージでは、InvictusVolitionの上に長い線が引かれているものに変更されている。一体どこの誰なのか、個人なのかチームなのかも不明なデベロッパーだ。分かっているのは、2015年にはすでにUnreal Engineのフォーラムに登録されていたことだけだ。正体不明のデベロッパーが鮮烈なデビューを飾っただけに、『P.T.』を想起して小島監督や『デス・ストランディング』と関連付けて考えるファンが出るのも、推測とはいえ頷ける部分がある。
『RUSSIA 2055』は2019年初頭にベータテストを開始する予定だ。また、PCだけでなくコンソールでのリリースも視野に入れているという。果たしてこの正体不明のデベロッパーの魅力的なゲームは一体どのようなものなのか、続報に期待したい。
文/古嶋誉幸