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『To The Moon』開発スタジオが謎の新作を正式発表。タイトル名は『Impostor Factory』に

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 『To The Moon』で知られるカナダの開発スタジオFreebird Gamesは、新作『Impostor Factory』を発表し、ティザー映像を公開した。

 まだ詳細は明らかになっていないが、トレイラーでは、城や家のような影に、鉄格子で人が囚われているような光が差している場面が描かれている。カメラがティルトアップすると、赤いドレスを着た女性が光を背後に佇んでいる。Freebird Gamesのディレクターであるカン・ガオ氏は、作曲も手掛けるマルチクリエイター。ティザー映像で使われる音楽も、カン・ガオ氏が作曲した音楽と推測できる。

 Freebird Gamesは2007年に設立。『RPGツクールXP』(英語圏では『RPG Maker XP』)で制作された2011年の『To The Moon』で注目される。死の淵にある人間の記録にアクセスして、その人が思い残した願望を夢を見させるあげる仕事をしているニールとエヴァが主人公だ。本作は「月に行きたい」という老人の夢を叶えるため、重層的に堅さなりあった老人の記憶から、プレイヤーは時間旅行のような壮大な体験をする。

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(画像はYouTube | Impostor Factoryより)

 『To The Moon』は、日本ではPLAYISMからローカライズされ、PC版はPLAYISMストアで購入ができる。その後、X.D. Network Incがライセンスを取得して、日本語に翻訳されたスマートフォン向けのモバイル版が発売している。

 またNintendo Switchに2019年夏に移植されることが発表している。さらに『To The Moon』は、中国の投資会社Ultron Event Horizonが『君の名は。』を超える額の資金を提供し、日本の著名なアニメーションスタジオが長編アニメ化すると2016年に発表されている。

 その後、Freebird Gamesは2014年には短編『A Bird Story』、2017年には『To The Moon』と『A Bird Story』の2つの続編である『Finding Paradise』が発売。『A Bird Story』はサイレント映画のように言葉が出てこないゲームなのでローカライズの必要はないが、『Finding Paradise』は日本語バージョンが待たされるところ。

 今回の新作『Impostor Factory』の発表は、詳細はほとんどわからないものの、『To The Moon』のアニメ化、Nintendo Switchへの移植と共にFreebird Games関連の楽しみがまたひとつ増えたといえそうだ。

ライター/福山幸司

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福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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