スクウェア・エニックスは、アクワイアが開発したRPG『OCTOPATH TRAVELER』のPC(Steam)版を正式に発表した。6月8日発売予定、価格は未発表となっている。
PCへの移植にあたってNintendo Switch版からゲームシステムに変更は無いようだが、SteamクラウドやトレーディングカードといったSteam独自のシステムには対応している。なお、PC版の必要システムの詳細は未発表だが、少なくとも64bit OSとプロセッサーが必須となる。32bit OSを利用している方は要注意だ。
『OCTOPATH TRAVELER』は昔ながらの2Dドット絵と3Dグラフィックを融合させた「HD-2D」と呼ばれる技術が使用されている。奥行きを感じさせる被写界深度の浅い箱庭風グラフィックは、単なるピクセルアートではない本作特有のアートスタイルを確立している。
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ゲームの主人公は8名。剣士や商人だけでなく踊り子、学者、盗賊など、個性的なキャラクターが思い思いの目的のために旅をする。プレイヤーはそのうちのひとりを自由に選択し、冒険の旅へと出発する。出自も目的もバラバラだが、ある主人公の旅の途中にほかの主人公と出会うこともあり、自分の目的のために協力し合うことになる。
また、それぞれの主人公にはフィールドコマンドと呼ばれる特殊な行動が設定されており、街の人からスリを働いたり、誘惑して戦闘にも参加する味方にしたり、あるいは決闘を挑んで相手を倒すこともできる。
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戦闘システムは馴染みの深いターンベースバトルだが、ターン毎にひとつずつ貯まるバトルポイントとシールドとブレイクのシステムで戦闘に緩急を生み出している。相手の弱点を突いてシールドをゼロにし、ブレイク状態で防御力が下がったところでバトルポイントをつぎ込んで追撃を掛けたり、ブレイク状態では敵の行動がスキップされるのを利用して相手の強力な必殺技を防いだりもできる。
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特にHD-2Dによる古くて新しいグラフィックは話題を呼び、新規IPながら国内で約19万本を販売、ダウンロード版もあわせて世界では150万本を出荷している。また、スマートフォンで本作の前日譚となる『OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者』の配信も控えており、こちらはすでに事前登録だけで20万アカウントが登録されている。
Nintendo Switchだけでなく、ほかのプラットフォームにも広がりを見せる『OCTOPATH TRAVELER』の世界だが、オリジナルとなる本作がPCでも遊べるようになり、今まで本作に触れていなかった人にも届くようになる。特にHD-2Dの特徴的なアートスタイルは一見の価値があるので、もしもこのグラフィックに惹かれた方はSteamのウィッシュリストに登録して6月8日を待ってほしい。
ライター/古嶋誉幸