NEXON は同社が運営するPC用MMORPG『Tree of Savior』(以下、ToS)の国内サービスを2019年11月27日 11:00をもって終了すると公式サイトにて発表した。サービス終了後は開発会社であるIMC Gamesが改めて日本ユーザー向けの新規サーバーを2019年度内にオープン予定。ただし、既存のNEXONアカウントでのユーザー情報は引き継がれず、完全新規のプレイとなる。
『ToS』はさかのぼること8年前、韓国・済州島で開催された日韓共同プレスカンファレンス「HanGameEX 2011」にて『Project R1』のコードネームで初お目見えしたタイトル。あの『ラグナロクオンライン(RO)』や『グラナド・エスパダ』を手掛けたキム・ハッキュ氏の新作ということに加え、2Dのかわいらしいキャラクターデザインは『RO』を彷彿とさせ、当時から期待値はかなり高かった。
『RO』のような味のある、かわいい系2Dキャラクターでファッションやチャットをのんびり楽しみたいが、『RO』にいまさら復帰するのはさすがに……というプレイヤー層にとって『ToS』は“懐かしいのに新しいMMO”となる。2016年、ネクソンによる国内サービス開始時には「MMORPG老人会」などという自虐もこめたセリフや、「鯖缶(サーバーキャンセル)」、「ノーマナー」といった懐かしい単語がゲーム内チャットで飛び交い(筆者も世代的には老人会である)、大いに賑わいを見せていた。
スマートフォン向けアプリや、1ゲームの時間が比較的短いバトルロワイヤル系作品が主流の昨今、『ToS』のサービス終了はMMORPGファンには寂しいニュースだ。もちろん、先述の通りIMC Gamesによる新サーバが予定されているが、「プレイに費やした時間そのものが財産」と言っても過言ではないMMOにおいて運営移管ではなく完全新規データとなる今回、どこまで既存ユーザーはもちろん、新規プレイヤーにとっても魅力的な特典を用意できるかもカギになってくるだろう。
『ToS』のTwitterアカウントでは既にIMC Gamesが管理する「Tree of Savior Japan 公式 」への誘導リツイートも行われており、今後の最新情報はこちらを確認してほしい。
文/麻生ちはや