小学館と株式会社ポケモンは、創作絵本『ポケモンのしま』を3月5日に発売すると発表した。著者は絵本作家ユニットのザ・キャビンカンパニー。価格は税別1200円。この発表とあわせて、特設サイトと動画「ポケモン151匹 ザ・キャビンカンパニー流の描き方」が公開されている。
アーティスティックな画法で活躍中の若手絵本作家ユニット「ザ・キャビンカンパニー」が描いた、創作絵本『ポケモンのしま』が3月5日(木)に発売決定! 151匹のポケモンたちが登場するよ! くわしくは特設サイトでチェックしてね! https://t.co/2a3McT72za #ポケモンのしま pic.twitter.com/pQUUVpP9hM
— ポケモン公式 (@Pokemon_cojp) February 14, 2020
創作絵本『ポケモンのしま』では、ポケモンが数多く住む「ポケモンの島」へやってきた男の子「ゆめたくん」が、毎日ポケモンと島中をかけめぐって遊ぶというストーリーが描かれている。
夢のような時間はあっという間に流れていき、さらに長い月日が流れていくという展開で、そこには親子二世代に送るメッセージが込められているという。
著者のザ・キャビンカンパニーは阿部健太朗氏と吉岡紗希氏の夫婦でやっている二人組の絵本作家ユニット。廃校となった小学校を制作拠点として、絵本、立体造形、アニメーションなど、さまざまな表現方法を使い、独自の世界観を生み出している。日本絵本賞読者賞を2度も受賞したこともある、もっとも注目されている若手絵本作家だ。
もともとこの企画の発端は、株式会社ポケモンが「これまでのポケモン絵本とは違う新しい表現の絵本を」として、ザ・キャビンカンパニーに制作を依頼したもの。しかしポケモンに子供のころから思い入れが深かったザ・キャビンカンパニーは、最初はこの依頼を断わったという。
しかしその後「ポケモンと遊んだ子どもの成長と、別れとせつなさと、次世代に手渡す希望」という描く意味があるテーマを見出し、さらに株式会社ポケモンの粘り強い説得もあり、快諾。絵本『ポケモンのしま』が制作されることとなった。こうして、これまでのポケモンの絵本にないアーティスティックでこだわり抜かれた絵本が完成することとなった。
この絵本『ポケモンのしま』に合わせた特設サイトでは、本作の制作秘話が語られるインタビューと共に、動画「ポケモン151匹 ザ・キャビンカンパニー流の描き方」が公開されている。
動画では実際にどのようにザ・キャビンカンパニーが絵本を制作しているのか、鮮やかで繊細な筆致の一端を垣間見ることができる。
子どもだけではなく、大人も含んだ親子二世代に向けられたという『ポケモンのしま』。子どもがいるご家庭はもちろん、ポケモンファンの大人が読んでもノスタルジーに浸れる興味深い作品となっていそうだ。
ライター/福山幸司