2月19日(火)、Twitterのトレンドワードにキーワード「]-[|/34」が登場した。キーワードを選択してもツイートは一件も表示されず、不審に思った人も多くいることだろう。実はこのワード、シューティングゲームを制作しているケイブのゲームに関連する言葉であり、本家の公式アカウントもTwitter上でツイートしている。
㊗️]-[|/34<#! トレンド入り㊗️#怒首領蜂大復活 #ケイブ pic.twitter.com/UgdVK0rILY
— (株)ケイブ (@cavegames) February 19, 2020
ケイブは、1994年に設立されたゲーム制作会社。ゲームセンターに置いてある業務用ゲーム機(アーケードゲーム)から始まり、近年では『ゴシックは魔法乙女〜さっさと契約しなさい!〜』や『ロードオブダンジョン』などのiOS、Android向けゲームも開発している。
中でも、同社が得意としているのはシューティングゲームで、速度の遅い弾が大量に出てくる、いわゆる「弾幕系シューティング」のジャンルを確立させたのはケイブだ。なかでも、『怒首領蜂』(どどんぱち)などの作品からなる『首領蜂』シリーズは、名前だけなら知っている人も多いのではないだろうか。
さて、「]-[|/34」とは、あるキャラクターの名前(アルファベット)を一部の形の似た数字や記号に変えたもので、Leet表記(ハッカー語)と呼ばれるものが使われている。類似する例を説明すると、漢字の「神」を似たかたちの「ネ申」であらわすようなものだ。
Leet表記に従って「]-[|/34」をアルファベットにもどすと「HIBA」となるのだが、トレンドワードに入った「]-[|/34」は、ことばの一部が欠落しており、意味をなしていない。本当のかたちは「]-[|/34<#!」で、これを同様にもどすと「HIBACHI」(ヒバチ)となる。
ヒバチとは、『首領蜂』シリーズ2作目にして、シューティングゲームの金字塔を打ち立てた『怒首領蜂』(1997)以降、名称を少しづつ変えながら登場しているボスキャラクターだ。
「]-[|/34」の名称は業務用ゲーム機向けに発売された『怒首領蜂 大復活』で使われている。どのヒバチも、多くのプレイヤーをゲームオーバーへと叩き込んだ強敵である。
しかし、ますます「なぜトレンドワードに]-[|/34が浮上してきたのか」を疑問に思うことだろう。実は、今回トレンドワードに浮上してきた理由は、2月20日(木)より稼働開始するセガのアーケード向け音楽ゲーム『オンゲキSUMMER PLUS』に、『怒首領蜂 大復活』のイメージソング「どどんぱち大音頭」の譜面が追加されることに起因する。
【オンゲキ SUMMER PLUS 稼働まであと「1日」!】いよいよ明日2/20(木)に稼働するオンゲキ SUMMER PLUS!今回追加されるLUNATIC楽曲は「どどんぱち大音頭」です!一体どんな譜面になっているのか、当日筐体で確かめてみてください! pic.twitter.com/2ZG7zsnLmo
— オンゲキ公式 (@ongeki_official) February 19, 2020
音楽ゲームに楽曲が提供されたのはこれが初めてではなく、2016年に『怒首領蜂 大復活』のSteam版が配信されたのと同時期に行われたコラボ企画で、タイトーの『グルーヴコースター』に「]-[|/34<#!」戦の曲が収録されている。
音楽ゲームを中心にプレイする“音ゲーマー”の人たちにとっては、待望、あるいは絶望の高難易度楽曲が追加されることとなり、トレンドワードに「]-[|/34」が浮上する現象が発生したようだ。
ライター/ヨシムネ