3月に開催を予定されていたゲーム開発者会議「GDC 2020」(Game Developers Conference 2020)が、2020年の夏後半へと延期されることが主催団体より発表された。新型コロナウイルス感染症の感染拡大を懸念して企業の出展取りやめが相次いだためで、主催団体はこの1年間にわたりさまざまな面で準備してきたイベントを催すことができず非常に残念だと伝えている。
GDCは2001年からほぼ毎年にわたりアメリカのサンフランシスコで開催されてきた約19年の歴史があるゲーム開発者イベントだ。
全世界のゲームメーカーやデベロッパーが集まり、最新のゲーム関連技術やゲームデザイン、ビジネスモデルなどに関する講演を実施する。開発者によって選ばれるゲームアワード「Game Developers Choice Awards」や、インディーゲームの祭典「Independent Games Festival」が同時に開催されることでも知られている。
2020年のGDCはPlayStation 5、Xbox Series Xと次世代機を発表した直後ということもあり、両機のスペックに関する最新情報の公開にも期待がかかったが、GDC自体は延期されることとなった。
このほかにも「Unreale Engine」のEpic Gamesや「Unity」のUnity Technologiesといった主要なゲームエンジン企業、VRの「Oculus」を有するFacebookなども出展を取りやめており、延期の決断は時間の問題だったと考えられる。
新型コロナウイルスの影響を受けゲーム開発者会議「GDC 2020」への参加中止を表明する企業が続く。ソニーに続きマイクロソフトやEpic GamesやUnityも
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GDCの主催団体はすべての来訪予定だった人やパートナーに感謝の意を述べつつ、数週間以内には新たな情報を伝える予定だとしている。新型コロナウイルスによるイベントや催しものの延期、障害は国内外で続いており、国内のゲーム関連では『NieR』のオーケストラ東京講演の中止やNintendo Switchの生産および出荷の遅延などが確認されている。
文/ishigenn