『ドラゴンボール』や『ナルト』、『週刊少年ジャンプ』を英語圏で販売する「VIZ Media」は、沢田ユキオ氏のマンガ『スーパーマリオくん』の傑作選を出版することを発表した。
タイトルは『Super Mario Bros. Manga Mania』。『スーパーマリオくん』はこれまでフランス語やスペイン語に翻訳されて出版されていたが、英語圏でリリースされるのはこれが初めてとなる。
『スーパーマリオくん』は、1990年から「月刊コロコロコミック」(以下、コロコロコミック)で連載が続く沢田ユキオ氏の大人気ギャグマンガだ。タイトルの通り『スーパーマリオ』を題材としており、コロコロコミックらしいギャグが満載となっている。スタートから約30年が経った現在も変わらず連載が続いており、幼い頃『スーパーマリオくん』を読んでいたという世代は幅広い。コロコロコミックでは最長の連載期間を誇る。
『スーパーマリオくん 傑作選』は日本では2017年に出版され、作品の中でも感動的な「泣けるマリオくん」をテーマに、700本近い作品から9本を沢田氏自ら選出した。コロコロコミックで育った大人向け雑誌コロコロアニキに掲載された「スーパーマリオッさん」も初めて単行本化されている。
It's-a him, Mario! Super Mario Bros. Manga Mania releases Late 2020! 🍄
— VIZ (@VIZMedia) March 31, 2020
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英語版出版を発表したVIZ Mediaのツイートには、英語圏から多数の反応が寄せられている。タイトルが異なるため「これってSuper Mario Kun?」と聞く声もある。正式には出版されていない英語圏でも『Super Mario Kun』として一部のファンには知られているようだ。
米アマゾンでは『Super Mario Bros. Manga Mania』の商品ページがオープンしている。ギャグマンガとしての紹介のみが載っており、傑作選が泣けるエピソードを選んだものだという説明はされていない。ギャグマンガとして有名な作品の初めての英語翻訳版として少し心配になるが、今後詳細な商品説明がされることに期待したい。
『スーパーマリオ』35周年記念の2020年に『スーパーマリオくん』の英語圏デビュー、はたして日本で長年愛されてきたシリーズが英語圏でどのように受け止められるのか気になるところだ。
ライター/古嶋誉幸