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『マインクラフト』で「オーストラリア森林火災」のバーチャル写真展が開催。写真集も販売され売り上げは寄付へ

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 オーストリア在住の写真家ジェイソン・デ・フレイタス氏とその友人らが、『マインクラフト』を通じて写真展を開催するためのサーバーをオープンした。展示会の名前は「Still Burning」(まだ燃え続けている)。2019年9月から約240日間燃え続け、3月にようやく鎮火宣言が出された「オーストラリア森林火災」をテーマにした展示会だ。

 火災自体は鎮火したが、同地域が受けた被害はまだ癒えておらず、その意味を込めた名前になっている。『マインクラフト』を持っていればギャラリーへは無料で入場できるが、公式サイトではフレイタス氏の写真が販売されており、それらの売上はすべて地元の森林火災の救済と再建の取り組みに寄付される。

 オーストラリア森林火災では、推定1860万ヘクタールが焼失し、3500軒以上の家が破壊され、少なくとも34人が死亡した。野生動物への影響も大きく、10億匹が死んだと試算されている。この森林火災の終息には44億ドル(約4700億円)が必要となった。観光での収益は10億ドル(1000億円)を下回る見込みだという。復興にはさらなる費用が掛かるはずだ。

 フレイタス氏はニューサウスウェールズ州サウスコースト地域で、森林火災の影響を受けた地域の荒廃と再生を収めた一連の写真を2月ごろに撮影した。撮影には、「コダックエアロクローム」と呼ばれるカラー赤外フィルムを使用している。

 展示会の作品を見てもわかるとおり、撮影された写真の植物の葉は赤みがかっている。このフィルムで植物を撮影するとその色によって健康の度合いがわかるようになっており、不健康な葉は桃色に、健康な葉は赤く写る。

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(画像は「Still Burning」公式サイトより)

 フレイタス氏は影響を受けた地域の人々の再建の取り組みを象徴して、このフィルムを使い焼けた木の再成長に焦点を当てた。同時に、赤外線の色は炎もイメージしており、多くの人々がまだ苦しんでいることを思い出させるよう意図しているという。

 フレイタス氏が立てた海外掲示板Redditのスレッドでは、とあるユーザーが「いろいろなことが重なり、森林火災はまるで1年前のニュースに感じる」と書き込んだ。氏はそれこそがこの写真展を開いた理由だと語っている。

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(『マインクラフト』より)
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(『マインクラフト』より)
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(『マインクラフト』より)

 Javaエディションの場合は「still_burning.apexmc.co」サーバーに接続、BEDROCKエディションの場合はサーバーアドレスに「139.99.210.172」、ポート番号に「25578」と入力することで、展示会に参加できる。『マインクラフト』を持っていなくても、公式サイトから写真を見ることが可能だ。

ライター/古嶋誉幸

ライター
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一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
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