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BAFTA賞を受賞したハードSFスリラーADV『Observation』Steamで5月22日に発売。AIの視点から語られる宇宙ステーションの怪異

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 パブリッシャーのDevolver Digitalは、アドベンチャーゲーム『Observation』をSteamで5月22日に発売する。本作はすでに日本国内でPS4版が発売済みとなっており、PC版はEpic Games Storeで昨年から先行販売されていた。

 『Observation』の舞台は2026年の宇宙ステーション「オブザーベーション」。宇宙ステーションでは突如として謎の事故が起き、エマ博士以外の人間が消えてしまった。窮地に陥ったエマ博士は、AIである「S.A.M.」を起動。プレイヤーはこの「S.A.M.」となって、エマ博士を導き、いったい宇宙ステーションに何が起きたのかを解明していくことになる。

 開発したのはスコットランドのインディースタジオNo Code。映画『エイリアン』を題材にした『Alien: Isolation』の開発に携わったメンバーが在籍しており、グラフィックの質は折り紙つきだ。またメタフィクションの視点からユニークなストーリーテリングを発揮した『Stories Untold』を発売して注目を集めたスタジオでもある。

 本作でもAI「S.A.M.」の視点から、ストーリーが語られるというユニークなもの。各部屋にあるカメラで視点を切り替えたり、ハッキングを駆使して謎を解いていく。宇宙空間で船外活動をするシーンもあり、宇宙の光景は絶景だ。

BAFTA賞を受賞したハードSFスリラーADV『Observation』Steamで5月22日に発売。AIの視点から語られる宇宙ステーションの怪異_001
(画像はSteam『Observation』より)
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(画像はSteam『Observation』より)
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(画像はSteam『Observation』より)
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(画像はSteam『Observation』より)

 ハードSF小説のような筆致で描かれており、エマ博士との対話はコンピューターやSFの用語が登場して少々難解だが、その手のジャンルが好きな人にはたまらないといえるだろう。某有名SF映画を思わせる哲学的なストリーは好評で、2020年の英国アカデミーゲーム部門(BAFTA Game Award)の「ベスト英国ゲーム賞」を受賞するなど、評価も高い。

 本作は昨年にはPS4で日本語版が発売済みだ。またSteamでのストアページが開設されたが、発売も決まっていたが、突如、Epic Games Storeの時限独占タイトルとなり、ユーザーの反発を招いた経緯がある。Epic Games Storeの発売から1年が経ち、こうしてSteamでの発売が決まった本作。もちろん日本語にも対応しているので、PCゲーマーなら本作をチェックしてみてはいかがだろうか。

ライター/福山幸司

ライター
BAFTA賞を受賞したハードSFスリラーADV『Observation』Steamで5月22日に発売。AIの視点から語られる宇宙ステーションの怪異_005
福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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