デンマークのコペンハーゲンに拠点を置くデベロッパーNiila Gamesは、デンマーク在住のグラフィックノベルアーティストであるアイダ・ハートマン氏が中心となって開発するアドベンチャーゲーム『Stilstand』を発表した。ダークで奇妙な世界を確認できるトレイラーも公開。Steamにて2020年夏に発売予定で、iOSとAndroidでもリリース予定となっている。
『Stilstand』は、薄暗いアパートの一室に住むひとりの女性が主人公の作品。不安と孤独に満ちたある夏の生活を通して、主人公の悲しくも希望に満ちた旅を追う、ダークコメディなインタラクティブグラフィックノベルだ。
特徴的なアートはハートマン氏の手書きで、ストーリーは彼女個人が書いたものから来ているという。現代社会におけるメンタルヘルスの問題に切り込む作品になる。
映像でも異彩を放つ黒い影のようなモンスターは、実際には主人公の女性を褒めたり、とりとめのない会話に付き合う気の良い友人のような存在のようだ。トレイラーでも常に彼女に寄り添い、彼女がコペンハーゲンでなんとか暮らしていくための手助けをしてくれる姿を確認できる。はたして物語の中でどのような役割を持つのか、気になるところだ。
デジタルコミックを読むようにゲームは進行するが、その中ではさまざまなミニゲームが登場する。トレイラーではほかの車を弾き飛ばしながら進むレースゲームや、『Flappy Bird』のようなスマホアプリで遊んだり、ソーシャルメディアのフィードを読んだり愛を求めてテキストメッセージを送ったりする姿を確認できる。
メンタルヘルスをテーマにした自伝的なストーリーやモノトーンのアートスタイルなど、『Neverending Nightmare』と類似する点が見える。
『Stilstand』もダークなストーリーが展開していきそうだが、その中にも救いや笑いも存在する。黒いモンスターやさまざまな人々との交流が主人公の人生をどう変えていくのだろうか。
ライター/古嶋誉幸