セガヨーロッパは、Epic Games Storeで無料配布された『A Total War Saga: TROY』が、750万人を超えるアカウントに配布されたことをプレスリリースを通じて発表した(参考リンク:Gamasutra)。
本作は発売日の8月13日から24時間限定で無料配布されたタイトルで、つまりこの記録はわずか1日で達成されたものだ。チーフプロダクトオフィサーのロブ・バーソロミュー氏は、無料配布でここまで大規模な記録を達成するとは考えていなかったと語っている。なお前作『Total War: Three Kingdoms』は発売1週間で100万本が売れており、それがシリーズ最高の売り上げであったことを考えれば、この記録がどれほどのものかわかりやすいだろう(参考リンク:PCGamer)。
『A Total War Saga: TROY』は、Creative Assemblyが開発した戦略シミュレーションゲームだ。ターン制による政治とリアルタイムで進行する戦争を組み合わせた『Total War』シリーズの最新作。シリーズは戦国時代や三国志、中世など世界中さまざまな歴史をテーマにしてきたが、本作はタイトルの通りギリシャ神話に記された「トロイア戦争」が舞台だ。古代ギリシャの吟遊詩人ホメーロスの英雄叙事詩『イーリアス』にインスパイアインスパイアされている。
『イーリアス』に記されているのはあくまで神話なので実際にあったかは不明で、紀元前1200年ごろに起きた戦争を題材にしているといった説や、やはり無かったという説など諸説ある。そのため、ゲームにもアキレウスやヘクトールといった英雄だけでなく、ミノタウロス、キュクロプス、巨人そしてケンタウルスに似た戦士などファンタジックな存在も登場。人間たちと共に戦争に参加する。
新作が無料で750万本も配布されたことを考えるに、Epic Gamesとセガヨーロッパがどのような利益分配の契約を結んでいたのかは気になるところだが、ひとまずセガヨーロッパ自身は好意的に捉えているようだ。今回のプレスリリースでは、新旧を問わず多くのストラテジープレイヤーが『A Total War Saga』を体験することを嬉しく思っていると記されている。たしかに、この無料配布で比較的ニッチなストラテジージャンルの『Total War』シリーズの認知度は大きく上昇したはずだ。
現在本作はEpic Games Storeにて5488円で発売中。9月にはペンテシレイア女王率いるアマゾーン族を追加する『A Total War Saga: TROY – AMAZONS』がリリース予定で、こちらも「Total War Access」とEpic Games Storeのアカウントをリンクさせることで期間限定で無料配布される。公式サイトからTotal War Accessアカウントを製作し、マイアカウントから接続できるので、本編を所持しているプレイヤーはそちらも忘れずにやっておこう。
ライター/古嶋誉幸