アメリカ・カリフォルニア州に本社を置く大手半導体メーカーのNVIDIAは、日本時間1月11日(月)から開催中の電子機器見本市イベント「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー」(CES)にて、デスクトップPC向けの新型GPU【※】である「GeForce RTX 3060」を発表した。
なお、上位モデルの「GeForce RTX 3060 Ti」はすでに発売済みだが、本製品については2月下旬から順次発売される。
【※】GPU:Graphics Processing Unitの略。PCや家庭用ゲーム機の3Dグラフィックス描写などを担うパーツ。
GeForce RTX 3060は、2020年9月に登場した「GeForce RTX 3090」、「GeForce RTX 3080」、「GeForce RTX 3070」よりも安価で購入できるGPUとして発表された。日本での販売価格は4万9980円からとなっており、コストパフォーマンスの高さで人気を集めている、いわゆる「60番台」にあたる製品だ。
NVIDIAの発表によれば、60番台のGPUはSteamを利用するゲーマーに最も人気のあるカードとなっており、2016年に登場した「GeForce GTX 1060」はゲーム用GPUの人気ランキングでトップの座を長く維持していたという。
性能の仕様については以下のとおり。「GeForce GTX 1060」と比較すると、小さな点の集まりでグラフィックスを表現する「ラスター描画」のパフォーマンスは約2倍となったほか、光の表現などを描写するレイトレーシングのパフォーマンスは約10倍まで向上。安価ながらも、リアルタイムでのレイトレーシング機能を利用した状態で『サイバーパンク2077』や『フォートナイト』といったタイトルを1秒間60フレーム(60fps)で処理できるだけのパワーを持っているという。
●13 TFLOPS のシェーダー処理性能
● 25 RT-TFLOPS のレイトレーシング処理性能
● NVIDIA DLSS (ディープラーニング スーパーサンプリング) を実行する、101 Tensor-TFLOPS の処理能力
● 192 ビットのメモリ インターフェイス
● 12GB の GDDR6 メモリ
このほか、コンピュータ全体の処理を担うCPU(Central Processing Unit)が1度ですべてのGPUメモリへアクセスできるようにすることで、ゲームのパフォーマンスを向上させる新機能「ResizableBAR」や、ノートPC向けの新たな「GeForce RTX」シリーズが1月26日(火)から順次発売されることもあわせて発表されている。
ライター/ヨシムネ