ゲーム開発者のロビー・フレイザー氏とアーティストのLolthers Art氏は、キックで戦う無料のアクションFPS『ANGER FOOT』のメジャーアップデートを配信した。新たな敵とマップを追加し、より磨き上げられたゲームプレイを実現している。Itch.ioにて最新バージョンが配信中だ。
『ANGER FOOT』は、ドアを蹴り破って部屋の中へ突撃し、銃とキックで敵を一掃しながら先に突き進む、アクション性の高いFPSだ。一撃死の緊張感と敵を倒す爽快感を備えた見下ろし視点アクション『Hotline Miami』を3DFPSにしたようなゲームプレイと説明するのが一番わかりやすいだろう。
New! Bigger and better ANGERFOOT! https://t.co/FEbKiUjvZE#unity3d #gamedev #screenshotsaturday #indiedev pic.twitter.com/jUjgsDJXpv
— Lolthers art @GDC (@LucWolthers) March 6, 2021
ドアを蹴破り、目の前の敵がドアの下敷きになってまず一殺。鉄パイプを手にこちらに襲いかかるワニを蹴飛ばしてさらに一殺。遠くでこちらを狙う敵に向かって銃を撃ってまた一殺。弾が切れた銃を敵に投げつけておまけに一殺。奥に置いてあるドラム缶にぶっ放してまとめて倒してもいい。敵も自分も体力は低めで、ひとつの判断ミスが死につながる緊張感が心地良い。音楽も低音がズンズン響くものになっており、プレイ中の高揚感を高めてくれる。
絶妙なのは体力設定で、ゲーム中もっともポピュラーな飛び道具のハンドガンであれば、こちらは敵から一発当てられても平気だ。自動回復もあるので、画面の色が変わるまで隠れていてもいい。一方、こちらは敵にハンドガンを一発当てれば倒せる。数の上では不利であっても力押しでなんとかなることも多い。緊張感はあるが理不尽感はない、この絶妙な塩梅はプレイして確かめてみてほしい。
ステージにはクリアタイムと敵を倒した数も記録されるので、敵の配置を把握して効率よく敵を倒してタイムを競う遊び方もできる。
気がつくとかなり面白いのだが、このゲームは一般的にFPSでは移動に使われるWSADとジャンプのスペースバー以外のほぼすべてのキーが「キック」に割り当てられている。どのボタンを押してもキックが出るのは、このゲームの本質を実によく表しているといえる。この機能も今回のアップデートで追加されたものだ。
本作は7日間でFPSを作るゲームジャム「7dfps」の出展作品として開発され、前述の通り、今回初めて大型アップデートが施された。新しい音楽、敵、マップなどが追加され、敵がこちらを殺した場合その場でプレイヤーを煽るように踊り出す機能や全キーキック割り当てなど、ゲームプレイに直接は関わらないが面白い機能も追加された。
サクッと遊べて確かに面白い。そんなFPSを求めているなら『ANGER FOOT』はかなりオススメだ。無料で遊べるので、興味がある方はぜひプレイしてみてほしい。
ライター/古嶋誉幸