ゲームダウンロード販売サービスGOG.comは、2003年に発売されセルシェーディングとコミックス風の表現でカルト的な人気を得たFPS『XIII』の無料配布を開始した。協定世界時(UTC)の4月1日(木)13時まで、日本時間では4月1日22時まで期間限定で配布される。日本語には未対応。
『XIII』は1980年代に発刊された同名のバンド・デシネ(コミックス)を原作とするFPSだ。記憶喪失となった主人公が、大統領暗殺の嫌疑でFBI、CIA、そしてギャングに追われることになる。プレイヤーはそんな記憶喪失の男として、多数の敵と戦うアクションとひそやかに進むステルスを楽しめる。
ゲームの大きな特徴は、原作がコミックスということを生かしたセルシェーディングとコミックス風の表現だ。ゲーム中にほかのキャラクターの行動が画面にコミックスのコマとして描かれ、ステルスプレイを有利にするため、敵の足跡が壁越しでもわかりやすく「TAP TAP」と表示されるなど、ゲームプレイとコミックス風の表現が密接に関わっている。敵を捕まえてミートシールドにする機能も特徴。全体的にスタイリッシュでかっこいい印象の強いFPSとなっている。
2020年にはリメイク版がリリースされたが、パフォーマンスやAIなどゲームプレイに問題を抱え、ゲームの特徴的なアートスタイルも完全には表現しきれない内容で、非常に低い評価を受けることとなった。ただし今回無料配布されているのは、2003年のオリジナル版だ。
ライター/古嶋誉幸