Netflixは『機動戦士ガンダム』を実写映画化すると発表した。あわせて、アメリカの映画制作会社レジェンダリー・ピクチャーズと映画監督のジョーダン・ヴォート=ロバーツ氏が携わることも発表されている。
Grab your Mobile suits! Jordan Vogt-Roberts has been set to direct and produce Legendary’s first-ever live-action feature film version of Sunrise’s GUNDAM for Netflix.
— Netflix Geeked (@NetflixGeeked) April 12, 2021
『機動戦士ガンダム』は、1979年から1980年に放送された日本サンライズが制作し、富野由悠季氏(制作時は富野喜幸)が総監督を務めた日本を代表するロボットアニメ。劇中にモビルスーツと呼ばれる巨大なロボット兵器が登場し、この新型モビルスーツ・ガンダムに乗り込む少年アムロ・レイを主人公として、地球の連邦政府に反旗を翻したジオン公国との戦いに挑んでいく。
以後、このモビルスーツ「ガンダム」を共通アイコンとして、さまざまな世界観、主人公を背景に『ガンダム』シリーズが展開されている。
Netflixはこの『機動戦士ガンダム』を長編実写映画化すると発表。ハリウッド版『ゴジラ』シリーズを手掛けているアメリカの映画制作会社レジェンダリー・ピクチャーズと、『キングコング:髑髏島の巨神』を監督したジョーダン・ヴォート=ロバーツ氏が監督と制作として携わる。
本件のプレスリリースでは、アメコミの脚本家ブライアン・K・ヴォーン氏が脚本とエグゼクティブ・プロデューサーを担当。また映画『名探偵ピカチュウ』を制作したケイル・ボイター氏も本作に携わっているとのこと。
初代『機動戦士ガンダム』のような「宇宙世紀」を背景としているのかは不明で、数ヶ月以内に続報が明かされる予定だという。
なお海外での『ガンダム』シリーズでの展開は、初代『機動戦士ガンダム』こそ1980年にイタリアで放送しているが、英語圏には進出していなかった。1998年にアメリカで、映画『機動戦士ガンダム』、『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』、『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』の英語字幕付きVHSが発売。その1年後には英語吹き替え版も登場した。ただしこの時点は人気があったわけではなかった。
転機が訪れたのは2000年にアメリカのカートゥーンネットワークで放送された『新機動戦記ガンダムW』。幅広い世代で大きな人気を獲得して、初めて『ガンダム』シリーズをアメリカで普及させることに成功した。さらに2004年から2005年にかけての『機動戦士ガンダムSEED』、2008年に『機動戦士ガンダム00』が放送され、こちらも成功を収めている。
日本のポップカルチャーの関心の高まりと関連してスティーブン・スピルバーグ監督の『レディ・プレイヤー1』にガンダムが登場したことも記憶に新しいだろう。
今回の実写映画版『ガンダム』は、Netflixが展開する世界中の国でも配信される予定だ。どのように日本のポップカルチャーの象徴のひとつであるガンダムが、どのように世界に羽ばたくのか要注目といえそうだ。