果たして『グランド・セフト・オートV』(以下、GTAV)は「誰も死ななくていいやさしいTPS」なのか。ファンがゲームをクリアするために犯さなければならない殺人の数を計測し、動画にまとめた。
できる限り他人を殺さないように気をつけても、クリアするために必要な殺害数は「726人」。ゲームには3人の主人公が登場するため、単純計算でもひとり200人以上殺さなければならない計算だ。
『GTAV』はRockstar Gamesが2013年にリリースしたオープンワールドクライムアクションゲーム。特にマルチプレイが長期的な人気を誇っている。シングルプレイは3人の主人公が登場し、広大なロスサントスでそれぞれの理由や目的に従って行動する。
この挑戦に挑んだのは海外掲示板RedditユーザーのTK-576氏。ゲームをプレイする上で、「ステルスで誰も殺さず進める選択肢があるなら必ずそれを選択する」、「移動中に歩行者をひくなど、不必要な殺人を犯さない」、「戦わずに逃げおおせることでクリアできるミッションは、必ずそれを逃げる」、「できるだけ殺人を犯さないよう、サイドクエストは一切受けない」というルールを課してゲームを攻略した。
その結果、マイケル・デサンタは172回、フランクリン・クリントンは295回、そしてゲームでも特に人気の高い主人公トレバー・フィリップスは258回。そして、彼らが協力して1回殺人を犯す。よって、合計殺害数は726回だ。
6カ月にわたってゲームを遊び、記録分析した結果、ようやくこの結果にたどり着いたという。
実はゲームには複数のエンディングが存在しており、「本当に平和主義者を貫くなら主人公の内の誰かを殺す」のがもっとも殺害数は少なかったという。しかし、『Grand Theft Auto Online』では「彼らは全員生存して、敵を皆殺しにする」という結末が正史として描かれているという。726回という数字は正史を尊重した場合での記録となる。
こうしたチャレンジは前作『グランド・セフト・オートIV』を含め、多くのゲームで挑戦されている。例えば『グランド・セフト・オートIV』なら、手足を撃つことで殺害することなく無力化できるため、誰も殺さずクリアできるという主張が見られる。
あなたの好きなゲームは、誰も殺さずクリアできるだろうか。「暴力ばかり」といわれがちなビデオゲームだが、案外誰も殺さずにクリアできる平和主義なものも多いのではないだろうか。