初代PS風ホラーアドベンチャー『Paratopic』がNintendo Switchで配信開始。45分ほどで完結するローポリゴンでつづられる奇妙な悪夢的体験、Steam版も日本語対応のアップデート

 Baltoro Gamesは、ホラーアドベンチャー『Paratopic』について日本語版の配信を開始した。プラットフォームはNintendo Switch、PC(Steam)。すでに配信済みのSteam版は日本語へ対応するアップデートを配信した。

 価格はそれぞれ税込みで、Nintendo Switch版が600円、Steam版が620円。現在セールを実施しており、Nintendo Switch版が7月20日(火)まで420円(30%オフ)、Steam版が7月9日(金)まで372円(40%オフ)となっている。

(画像はMy Nintendo Store『Paratopic』より)

 『Paratopic』は初代PlayStationで発売されていた90年代のアクション・アドベンチャーのようなローポリゴンで描かれる一人称視点のホラーアドベンチャーゲーム。なおレーティングは18歳以上のみを対象とするCERO Zとなっている。

 物語は違法VHSテープを密輸していたことがバレた男が追い詰められるところから始まる。そこからどんどん場面展開していき、アパートや森、車が運転しているシーンが描かれる。主人公はおそらく3人登場しており、違法なVHSを持って越境しようとする密輸業者、野鳥撮影のために森に入った若い女性、そして男を殺そうとする暗殺者の視点がそれぞれ描かれる。

 本作は短いシーンが時系列にバラバラに展開され、唐突に場面転換する。そしてそこに物語はほとんど説明することはなく、謎めいた悪夢的なシーンがひたすら続き、45分ほどのプレイ時間で完結する。違法VHS中毒のジャンキー、宇宙人の存在を熱弁するコンビニ店員など奇抜なキャラクターが印象的だ。

 本作はいわば、ゲームスタイル的には一人称視点で場面転換してスパイの物語を断片的に描いた実験的アドベンチャーゲーム『Thirty Flights of Loving』のフォロワーであるといえるだろう。

 『Paratopic』の場合は、寒々としたローポリゴンと、アンビエントミュージックが流れる奇妙なスリラー的な表現が一部の海外メディアで高い評価がされており、イギリスのゲームWebメディア「ROCK PAPER SHOTGUN」では、『The Red Strings Club』『Return Of The Obra Dinn』などと並べて、2018年度のPCゲームのゲーム・オブ・ザ・イヤーのひとつに選出している。

 特に劇中で使われているアンビエントミュージックのBGMが他のメディアにおいても評価が高く、ゲーム内で音楽モードを追加するダウンロードコンテンツがNintendo Switch、Steam版でも別途、有料配信している。

 刺さる人には刺さるカルト的で実験的なアドベンチャーゲームといえるだろう。テキストでの表現も多いので、今回の日本語版の発売は朗報といえる。日本語版『Paratopic』は、Nintendo Switch、PCにて配信中だ。

ライター
福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman
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