DirectDoggoは2月15日(火)、電話頭の主人公が家電製品を擬人化したキャラクターたちとデートする恋愛ゲーム『Dialtown: Phone Dating Sim』をPC(Steam)向けにリリースした。
『Dialtown: Phone Dating Sim』では架空の町「ダイアルタウン」を舞台に、ロマンスを求めて暮らす家電人間たちが登場。実写写真をコラージュして作られたシュールな外見の彼らの姿は、チェコのアニメーション作家、ヤン・シュヴァンクマイエル氏の作風を彷彿とさせる。
主人公が公園の外れでテント生活を送っていることをはじめ、そこかしこに見られる珍妙な設定や隙あらば膨大な手数で小ネタを差し込んでくるシナリオの情報量に目をつぶれば、愛へ真摯に向き合うがゆえに孤独や息苦しさを抱える、ダイアルタウンの住人の健気でいじらしい生活模様が垣間見えるだろう。
誰かを愛しく想う心に決められた形が存在しないように、デート候補の相手も多種多様なものとなっている。銀行で受付係として働くプリンター頭のカレン、いかがわしいマッチングサービスのオペレーターなど複数の職をかけ持つガラケー頭のランディ、サーカスのチケット売り場で素敵な出会いを待ち続けるダイヤル電話頭の純朴なお兄さんといった性別も年齢も異なる家電人間とのウィットに富んだ会話を通じて、心を射止める最適な選択肢を探り当てるのだ。
もちろん主人公自身の姿もワンパターンに留まらない。ゲーム開始時には男女の枠に収まらない性の種類が複数用意されているほか、頭の形においても電話型・プリンター型のいずれかを選択可能。電話という設定は作中でも上手く活かされており、アプローチを誤ると「通報されて振られてしまう」といった悲しむべきか笑うべきか判断に悩む倒錯した展開も起こり得る。
『Dialtown: Phone Dating Sim』は、Steamにて908円で発売中。残念ながら日本語には未対応となっているが、2月22日(火)までの期間は25%オフの680円で購入が可能だ。また同ストアでは、約5時間半もの長さに相当する全69のオリジナル楽曲を収録した『Dialtown: Phone Dating Sim Soundtrack』も1010円(各税込)で販売されている。