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「Steam Deck」にWindows 10をインストールする公式ドライバーをValveが提供開始。将来的にはArch Linuxをベースとした専用OSとのデュアルブートも設定可能に

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 Valveは3月11日(金)、製造と販売を手がける携帯型ゲーミングPC「Steam Deck」について、同機上でWindows 10を作動させるドライバーの提供を開始した。

 アメリカ、カナダ、EU、イギリス地域で発売中のSteam Deckは、4コア8スレッドの「Zen 2」アーキテクチャCPUコアに「RDNA 2」をベースとするGPUを統合したAMD製APUにくわえ、メモリには16GBの「LPDDR5」を搭載。AAAタイトルを快適にプレイ可能な高い性能を持つモバイルハードとして、399ドル(約4万5500円)より販売されている。

 Arch Linuxを元にした独自の「Steam OS」での動作を基本とする同機には、一般的なPCと同様に他のOSやアプリケーションをインストールできることが開発者向けの「Steamworks」ページを通じて以前より伝えられていた。

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(画像は「Steam Deck」公式サイトより)

 しかし、Steamに登録されているすべてのゲームがLinuxおよびSteam OS環境へ必ずしも対応していない点から、同プラットフォームの大半のゲームがプレイ可能なWindowsをインストールし、解決を図ろうとするユーザーも海外では確認されている。Steam Deckでは公式にはWindowsがサポートされていないものの、今回初めてWindows 10向けのドライバーがValveによって用意された形だ。

 このたび提供が開始されたドライバーは、GPU、Wi-Fi、Bluetooth用の3種類。オーディオ向けのドライバーについてはANDをはじめとする関連企業と開発を進めており、スピーカーおよび3.5mmオーディオポートからの音声出力は執筆時点で利用できずUSB-CまたはBluetoothを通じた出力となる。

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(画像はSteamブログ「Steam Deck-Steam DeckのWindowsドライバー提供開始-Steamニュース」より)

 なおValveは、SteamOSとWindowsのデュアルブートウィザードをユーザー側から設定できるようにする「SteamOSインストーラー」の開発も並行して進めている。またWindows 11については、fTPMをサポートするBIOSのアップデートも控えているとのこと。WindowsドライバーはSteamのサポートページからインストールでき、Steam Deckでの動作環境がより広がる可能性に期待が寄せられている。

ライター
フリーランスの翻訳者を経て、2021年より編集アシスタントとして加入。京都の町屋で猫と暮らす。
Twitter:@dashimaruJP

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