中国政府は4月11日(月)、国内のビデオゲームについて、新規ライセンスを発行した作品のリストを公開した。2021年7月以来の再開となり、米株式市場で関連企業の株価が上昇するなど注目が集まっている。
中国では新たにゲームを発売する際、行政機関の国家新聞出版署から「版号」と呼ばれるライセンスの承認を受ける必要がある。同国は昨年7月末以降、8カ月以上にわたり新規の版号の発行を停止しており、2021年1月時点では1万4000社もの関連ゲーム企業が倒産したと報じられるなど大きな影響をおよぼしてきた。
国家新聞出版署は11日、新たに承認した45タイトルをウェブサイト上に掲載。BaiduとXDが手がける『Party Star』をはじめ、iDreamSkyや37Games、YooZoo gamesなどのゲーム企業の作品が並んでいる一方で、Tencent、NetEaseといった業界を代表する大手企業の名前は含まれていない。
中国での新規ライセンスの発行は、2018年にも約9ヵ月にわたる長期の凍結を経ている。国内のゲーム産業の成長を大幅に遅らせる形となった当時に次ぐ、最長の期間として停止が続いたなかでの今回の発表。ライセンス凍結の背景にはゲーム依存症を予防し、未成年の健全な成長を促すとする政府の規制方針が存在する。
Bloombergの報道によれば、このたびの発行を受けて米株式市場ではゲームコンテンツなどの動画配信プラットフォームを運営するBilibiliの株価が7.2%上昇したという。承認リストへの記載がなかったNetEaseに関しては、上げ幅が2.1%と縮小している。