神奈川県に本社を置く株式会社ノジマは4月1日(土)、自社が経営する家電専門店「nojima」全店舗および公式通販サイト「ノジマオンライン」において、日本のゲームソフト年齢別レーティング機構CEROが18歳以上対象と定める「Z」指定ソフトの取り扱いを中止すると発表した。
またノジマは筆者の電話取材に応じ、本件に関して「かねてより内部で協議を重ねてきた」ことを明らかにした。今回の決定はあくまでも「お客様に安心してお買い物をしてほしい」という判断に基づいたものであり、今後の方針に関しても「お客様の声を聞きながら、喜んでもらえるような形で進めていく」と語った。
ノジマは、東京都や神奈川県など関東圏を中心に店舗を展開する家電専門店である。公式ホームページの記載によると、執筆時点で全国に258店舗を展開しているようだ。このうち、ゲームを取り扱っており今回の発表の対象となるのは210店舗とのこと。
今回の発表にあるCEROは、日本の家庭用ゲーム機を中心としたゲームソフトを審査し対象年齢に関するレーティングを定めるNPO法人「コンピュータエンターテインメントレーティング機構」の略称および同法人が定めるレーティングの通称である。
CEROは審査するゲームを内容に応じて全年齢対象の「A」、12歳以上を対象とする「B」、15歳以上を対象とする「C」、17歳以上を対象とする「D」、18歳以上のみを対象とする「Z」。上記5つの区分のいずれかに指定する。全レーティングのなかで「Z」指定のみ、18歳未満への販売・頒布をしないことが求められ、購入の際には年齢確認などが求められる場合もある。
今回の発表によると、Z指定ソフトの取り扱いを中止した理由は「来店されるすべてのお客様に、より安心・安全にお買い物をしていただく環境を提供するため」とのこと。また取材のなかで「年齢確認など業務上のコストが問題となったわけではない」と回答している。
【※更新 2023年4月3日17時35分】記事本文にてノジマが経営する店舗「nojima」を家電量販店と表記していましたが、正しくは“家電専門店”であり、誤りでした。訂正しお詫び申し上げます。
プレスリリース全文は以下のとおり。
ノジマ全店舗、CERO「Z」指定ソフトを4月1日より販売中止
株式会社ノジマ(神奈川県横浜市、代表執行役社長 野島廣司)は、CEROレーティング制度注1「Z」指定注2ゲームソフトについて、2023年4月1日よりノジマ店舗での販売を中止いたします。
ノジマでは、これまで「Z」指定ゲームソフトの販売においては、18才以上を販売対象とすることの表示や購入時の確認などの販売ルールに沿って対応をしておりましたが、来店されるすべてのお客様に、より安心・安全にお買い物をしていただく環境を提供するため、販売自体を中止することを決定いたしました。
■ 概要
開始日:2023 年 4 月 1 日(土)からはご購入、ご予約が出来なくなります。
対象店舗:ノジマ店舗で、ゲームを取り扱う 210 店舗。
※ノジマオンラインは準備ができ次第、順次中止いたします。
注 1:CREOトレーティング制度
特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構による、ゲームソフトの表現内容にもとづき、対象年齢等を表示する制度です。国内で販売される業務用ゲームソフトを除く家庭用ゲームソフト等が年齢区分マークの表示対象となります。
(ご参考) https://www.cero.gr.jp/publics/index/17/
注 2:「Z」指定
CEROレーティング制度にて、18才以上のみを対象とする表現内容が含まれていることを表示したゲームソフトです。
■ ノジマの安心・安全への取り組み
PS5(PlayStation5)、Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)などのゲーム機や、人気ゲームソフト、スマートフォンの人気機種などの転売が社会問題となっています。ノジマでは、本当に必要としているお客様に商品をお届けするために、営利目的での転売を前提とした購入をお断りさせていただいており、抽選販売や購入履歴の確認などの、さまざまな対策を行っております。
① 『転売撲滅宣言!「ノジマは転売目的のご購入をお断りしていますので、安心してお買い求めいただけます!」』
https://www.nojima.co.jp/support/koneta/66503/
➁ 『ノジマはスマホも転売反対!安心してお買い求めいただけます!』
https://www.nojima.co.jp/support/koneta/97050/
ノジマグループでは、これからも一人ひとりのお客様に添った接客を通じて、安心・安全に、お買い物を楽しんでいただく環境を提供することで、より多くのお客様に選ばれるよう努力を続けてまいります