ゲームエンジン「Unity」を提供するユニティ・テクノロジーズは現地時間の10月9日(月)、同社のCEOを務めるJohn Riccitiello氏が退任することを発表した。これにともない、James M. Whitehurst氏が暫定CEOに任命された。なお、Unityの公式ニュースでは今回の退任の理由については触れられていない。
Riccitiello氏はエレクトロニック・アーツのCEOを務めた後、2014年にユニティ・テクノロジーズのCEOに就任し、10年近くにわたって同社を率いてきた。今後もスムーズに体制移行を行うべく、引き続きユニティ・テクノロジーズに助言を行う立ち位置で活動するとのこと。
暫定CEOに任命されたWhitehurst氏は、元IBMで2008年から2020年まで社長兼最高経営責任者を務めた人物。今回の就任にあたり、「この重要な時期に暫定 CEO 兼社長としてUnityに参加できることを光栄に思います」とコメントを寄せている。
一方、Unityが2023年9月に発表した新たな料金システム「Unity Runtime Fee」がゲーム開発コミュニティから批判を受けたことは記憶に新しい。このシステムはインストール数に応じた支払いをデベロッパーへ求めるもので、唐突な利用規約の変更をともなう点、体験版や基本無料でのゲームの提供が困難になる可能性があった点など、さまざまな問題点が指摘されていた。
こうした反発を受け、9月26日(火)には「Unity Runtime Fee」のポリシーが正式に変更。おもな批判の対象となった“不当な値上げ”や、ユーザーのプライバシーを侵害するような要素が修正を受けた形だ。
先述の通り、今回のRiccitiello氏の退任の理由については明らかにされていない。本件に関する詳細に関してはユニティ・テクノロジーズの公式ニュースを参照されたい。