2025年3月8日(土) から9日(日)にかけて東京・吉祥寺で開催された「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025」に出展された開発中タイトル『Scheduler』が注目を集めている。開発を手掛けるのは、なんとあの広告代理店大手「電通」の社内チームであるという。
「スケジュール管理パズルゲーム」を謳う本作は、社会人のスケジュール調整を題材としたゲームだ。プレイヤーは日々埋まっていくスケジュールを調整しながら、「できる」ビジネスパーソンを目指していく。7日に公開されたトレーラーでは、スケジュール帳を模したゲーム画面の中で様々な予定をやりくりするゲーム内容が見て取れる。
また、ダブルブッキングや無駄な残業はマイナス評価となるため、予定をずらしたり「交渉カード」「サボりカード」を使用して切り抜けるといったシステムが紹介されている。
本作は「電通」内のゲームに精通した社内横断のクリエイティブチーム「デンツウゲームセンター」の手によるものだ。同チームは「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025」に、生成AIの活用で開発したゲームを4作品出展していた。そのうちの1つが本作『Scheduler』である。
明日から吉祥寺で開催される「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025」に現在開発中の「Scheduler」というゲームを出展します。スケジュール調整ってパズルみたいだな…というところから発想したゲームです。よかったらぜひ!https://t.co/8tpqrJcDLa #TIGS2025 #TOKYOINDIEGAMESSUMMIT2025
— 岩下 智 (@i_Shuttle) March 7, 2025
その他の作品では、PC用カードゲーム『Verse of Birth(バースオブバース/バスバス)』、謎解きノベルゲーム『噺の話』、戦略RPGゲーム『じゃあお前がヒーラーやってみろ(JOHY)』といったゲームが発表されていた。
『Scheduler』は現在開発中。公式サイトではゲームのUIを体験できる開発初期段階のデモを閲覧することができる。なお、公式サイトによると現在開発パートナーを募集中とのことだ。
以下、プレスリリースの全文を掲載しています
電通、生成 AI を活用して開発のゲームを
「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025」に出展 -3 月 8 日、9 日に東京・吉祥寺で開催-
株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:佐野傑)において、ゲームに精通した約 200 人が所属する社内横断のクリエイティブチーム「デンツウゲームセンター※1」は、3 月 8 日、9 日に東京・吉祥寺で開催されるインディーゲームを中心としたさまざまなクリエイターが集うゲームイベント「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025※2」に生成 AI の活用で開発したゲームを出展します。本イベントでは、PC 用カードゲーム「Verse of Birth(バースオブバース/バスバス)」(商標出願中)およびミステリーノベルと水平思考クイズゲームを組み合わせた「噺の話(はなしのはなし)」の 2 作品を体験できるほか、同 2 作品を含む当社開発の計 4 作品のプロモーションムービーを公開します。今後、開発パートナーを募集していきます。
〈当社が開発したゲーム 4 作品〉
■Verse of Birth(バースオブバース/バスバス) https://www.nyanpow.com/verse-of-birth
生成 AI を活用した PC 用カードゲーム。アドビ株式会社の協力のもと、同社の Adobe Firefly と、OpenAI の GPT-4o を組み合わせたことで、プレイヤーが入力するテキスト(誕生の詩)に応じて、見た目や名前、攻撃的スキル、防御的スキルなどが自動生成されるモンスターを生み出し、手札として遊ぶことができます。許可された、または権利のあるコンテンツのみをトレーニングに使用する Adobe Firefly を活用しており、Adobe Firefly で生成された画像をベースに、その画像を読み込んだ GPT-4o が名前やスキルなどのパラメータを出力し、イメージと整合したゲーム体験を実現します。
■噺の話 https://hanashinohanashi.com
生成 AI を活用し、水平思考クイズを通じて物語の真相を明らかにしていく謎解きノベルゲーム。プレイヤーはキャラクターが提示する不可解な状況のストーリーを明らかにするために自由に質問できます。得られる回答は「はい」「いいえ」の 2 択のみで、真相にたどり着くために自由な発想が求められます。OpenAI の GPT-4o の活用により、「はい」「いいえ」「関係ない」のいずれかで返答する機能を実装し、本来は対人で遊ぶ水平思考ゲームの「一人プレイ」を実現しました。また、キャラクターの人格をプロンプトに埋め込むことで、口調や質問以外への対応のほか、「はい」「いいえ」以外に一言付け加えるなど、ゲームの世界観を作っています。
■じゃあお前がヒーラーやってみろ(JOHY) https://www.nyanpow.com/johy
味方パーティに、能力を向上させる「バフ」や「回復」を与えるサポート役の「ヒーラー」としてプレイする戦略 RPG ゲーム。プレイヤーには前衛職の戦いを見守りながら、味方パーティの体力の回復か、ステータス異常の
治癒か、誰を優先するか、などの判断が迫られます。プレイヤーはドローされたカードから行動を選びますが、味方パーティが一切指示に従わないので、後衛職の苦悩が楽しめるゲームとなっています。
■スケジュール調整パズルゲーム「Scheduler」 https://scheduler.studio.site/
日々埋まっていくスケジュールを調整しながら、「できる」ビジネスパーソンを目指すパズルゲーム。ダブルブッキングや無駄な残業をするとポイントが下がりますが、「交渉カード」や「サボりカード」で回避できます。プレゼンテーションが失敗した時の緊急作業などの調整を通じて、調整力と評価の向上を目指します。
ゲームの開発にあたっては、当社ならではのクリエイティビティを生かし、それぞれのゲームの世界観を工夫したほか、複数の AI の組み合わせたシステム設計や、独自のゲーム体験を生み出すプロンプトも開発しています。
当社は今後も、生成 AI を活用したクリエイティビティの高いゲーム開発に注力し、マーケティング領域におけるゲーム活用を推進することで、顧客企業の事業成長に貢献していきます。
※1 2023 年 9 月 15 日発表:ゲームに精通した 200 名のクリエイターが集結「デンツウゲームセンターを発足」 https://www.dentsu.co.jp/news/business/2023/0915-010641.html
※2 「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025」公式サイト https://indiegamessummit.tokyo/ 【日時】2025 年 3 月 8 日、9 日※1 日目はビジネスデイ、2 日目は一般公開日を予定
【会場】〈メイン会場〉・武蔵野公会堂〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町 1 丁目 6-22
・吉祥寺東急 REI ホテル〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町 1 丁目 6-3
〈サブ会場〉吉祥寺 PARCO・吉祥寺マルイ・キラリナ京王吉祥寺など
※サブ会場は変更になる可能性があります。
【主催】TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 運営事務局
AI For Growth は、「“人間の知(=Intelligence)”と“AI の知”の掛け合わせに
よって、顧客企業や社会の成長に貢献していく」という国内電通グループが提唱するAI 戦略をビジョンにしたものです。このビジョンを基盤に、AI 関連の研究・開発・
人財育成を推進していきます。AI For Growth については、以下リリースをご確認ください。
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2024/0805-010762.html