いま読まれている記事

名著『戦争は女の顔をしていない』コミカライズ版のKindle書籍が最大40%のポイント還元セール中。兵士として第二次大戦を戦い、その後歴史の影に追いやられた女性たちの実話を、丹念に拾い集めた傑作

article-thumbnail-2505012b

ノーベル賞作家・スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの主著『戦争は女の顔をしていない』のコミカライズ版Kindle書籍が、現在大幅なポイント還元セールを実施している。既刊5冊の購入で5410円のところ、40%にあたる2175円分がポイントとして返ってくる。

本書の原作は、第二次世界大戦中、当時ソビエト連邦の軍に所属して戦った500人以上の女性兵士らから実際に聞き取りを行って執筆されたという書籍。マンガ執筆は『狼と香辛料』コミカライズなども担当した小梅けいと、監修を速水螺旋人が務めている。

『戦争は女の顔をしていない』の著者であるスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ氏は、ベラルーシの女性作家。彼女の母はウクライナ人、父はベラルーシ人で、彼女自身はロシア語での執筆を行っている。

第二次大戦中のソ連では、100万人を超える女性たちが従軍し、軍医や看護婦としてだけでなく、兵士として武器を持って実際に戦っている。一方で、戦後にはそうした従軍経験が世間から白眼視され、男性兵士にとっては栄誉であったはずの戦争経験をひた隠しにしなくてはならなかったという。

原作書籍は、そうした500人以上の女性兵士らひとりひとりから、著者が聞き取りを行いその記録を取りまとめたものだ。洗濯係や看護婦、衛生指導員から、通信兵や狙撃兵、戦車兵、指揮官まで、さまざまな立場にあった女性兵士たちの戦争体験を語る声が収録されている。

本書はそうした原作の物語をひとつずつ誠実に掬い上げ、読みやすいマンガとして成立させている。原作同様にオムニバス形式で、さまざまな人物の体験談を淡々と描いてゆく。現代を生きる私たちからは想像しづらいような点も含め、非常に生々しい戦争が語られる。

ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ