Microsoftは日本時間8月20日、ASUSと共同で開発する携帯ゲーミングPC「ROG Xbox Ally」および上位モデル「ROG Xbox Ally X」を、10月16日に発売することを発表した。
日本をはじめ、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ各国、アジアの主要国など多くの市場で同日に発売が開始される。製品の価格と予約注文に関する詳細は、今後数週間以内に発表予定とのこと。
本製品はOSにWindows 11を搭載し、Xboxで提供されるタイトルに加え、Battle.netなど主要なPCゲームストアフロントのゲームをプレイできる携帯型デバイスだ。コンソールゲーム機のような手軽さと、PCゲームの幅広いライブラリへのアクセス性を両立させ、時間や場所を問わずにゲームを楽しめる環境の提供を目指している。
製品ラインナップは、性能や仕様が異なる2つのモデルで構成される。両モデル共通で、OSにはWindows 11 Home、ディスプレイにはリフレッシュレート120Hzに対応した7インチFHD(1920×1080)のIPS液晶を搭載する。

「ROG Xbox Ally」はパフォーマンスとバッテリー持続時間のバランスを重視したAMD Ryzen Z2 Aプロセッサと、512GBのストレージ、16GBのメモリを搭載している。
一方、上位モデルの「ROG Xbox Ally X」は、最高レベルの性能を発揮するAMD Ryzen AI Z2 Extremeプロセッサに加え、1TBのストレージ、24GBの高速メモリ、80Whの大容量バッテリーを備える。
また、両モデルともXboxのコンソールに着想を得た専用のユーザーインターフェースや、ゲームライブラリなどを素早く呼び出せるXboxボタンを搭載し、快適な操作性を実現している。
今回の発表では、新たな取り組みとして「Handheld Compatibility Program(携帯機互換性プログラム)」も明らかにされた。これは、各ゲームが携帯機でのプレイにどの程度適しているかをユーザーが事前に確認できる仕組みである。
ゲームライブラリには「Handheld Optimized(携帯機に最適化済み)」や「Mostly Compatible(ほぼ互換性あり)」といったバッジが表示され、設定調整の手間をかけずに快適に遊べるタイトルを容易に判別できるようになる。

さらに、「ROG Xbox Ally X」が搭載するNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)を活用したAI機能が、2026年初頭以降のアップデートで提供される予定だ。ゲームの解像度をAIによってアップスケールし、高画質と滑らかなフレームレートを両立させる「Automatic Super Resolution (Auto SR)」や、優れたプレイの瞬間をAIが自動で検出し、共有用の短い動画クリップを生成する「ハイライトリール」といった機能が利用可能になる。
このほかにも、ゲームのシェーダーを事前に読み込むことで起動時間を大幅に短縮する機能や、ドッキング時の体験向上、新たな対応アクセサリー「ROG Raikiri II Xbox Wireless Controller」の発売など、継続的な機能強化が予定されている。