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『バトルフィールド6』はレイトレーシングに非対応。「近い将来においても実装する計画はない」と開発者が海外メディアのインタビューで答える。より多くのプレイヤーが快適にマルチプレイを楽しめるよう、パフォーマンスの最適化を優先

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10月10日に発売が予定されているエレクトロニック・アーツの新作FPS『バトルフィールド 6』が、発売時にレイトレーシングに対応しないことが明らかになった。

この情報は、海外メディアComicBook.comにて8月28日に掲載された、開発者へのインタビューで明かされたもの。開発スタジオの一つであるRipple Effectのスタジオテクニカルディレクター、Christian Buhl氏によると、発売時だけでなく近い将来においても、レイトレーシングを実装する計画はないと述べている。

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(画像はSteam『Battlefield 6』より)

Buhl氏はインタビューの中で、「私たちはパフォーマンスを重視していました。デフォルト設定のユーザーに向けて、ゲームを可能な限り最適化することに注力したかったのです」と語った。そのために、開発の比較的早い段階でレイトレーシングを実装しないという決断を下したと説明している。

レイトレーシングは、光の反射や影の描写をよりリアルにすることで、グラフィックの忠実度を向上させる技術。高い処理能力を必要とするもので、近年では高性能なGPUを搭載したPC以外にも、PlayStation5やXbox Series X|S、直近ではNintendo Switch 2といった家庭用ゲーム機がレイトレーシング技術に対応している。

『バトルフィールド6』はレイトレーシングに非対応。パフォーマンスの最適化を優先_002
(画像はSteam『Battlefield 6』より)

一方で、『バトルフィールド』シリーズのような大規模なマルチプレイヤーシューターでは、グラフィックの質よりも安定したフレームレートといったパフォーマンスを重視するプレイヤーも多いとし、今回の決定はその点を考慮したものと考えられる。

また、パフォーマンスに関連したもう一つの背景を、Buhl氏が海外メディアEurogamerのインタビューの中で語っている。同氏によれば、オープンベータにおいて「相当数の(substantial number)」プレイヤーが最低限の必要スペックか、それを下回るPCで参加していたという。

「最低スペックは我々にとって最も重要なスペックの一つ」「商業的およびビジネス的な観点から、できるだけ多くの人にゲームをプレイしてもらいたい」と氏は語り、開発チームはパフォーマンス目標を達成するため、マップを調整するなど多大な努力を払ってきたとしている。

なお、公式より公開されている『バトルフィールド6』の推奨環境では、最小設定(1080p・30FPS)では、「NVIDIA GeForce RTX 2060」や「AMD Radeon RX 5600 XT」といった数世代前のミドルクラスGPUと6GBのビデオメモリで動作するよう設計されている。

その一方で、最高のグラフィック体験を求めるプレイヤーには、相応の性能が求められる。ウルトラ設定(4K・60FPS / 1440p・144FPS)で楽しむには、「NVIDIA GeForce RTX 4080」や「AMD Radeon RX 7900 XTX」といった最新世代に近いハイエンドGPUと、16GBの大容量ビデオメモリが必要だ。

『バトルフィールド6』はPC(Steam、Epic Games、EA app)、PS5、Xbox Series X|S向けに10月11日発売予定。

ライター
物心ついたころからFFとドラクエと共に育ち、The Elder Scrolls IV: オブリビオンで洋ゲーの沼にハマる。 ゲームのやりすぎでセミより長い地下生活を送っていたが、最近社会にリスポーンした。 ローグライクTCG「Slay the Spire」の有志翻訳者。
Twitter:@Gre_zzz

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