ダンジョン探索型の新作スピンオフ『Vampire Crawlers』が発表された。『Vampire Survivors』の開発元poncleが手がける本作は、「Xbox Partner Preview」にて世界初公開されたもので、カードを用いた高速バトルと、グリッド状の迷宮探索を組み合わせた独自のプレイフィールが特徴となる。
『Vampire Crawlers』は、『Vampire Survivors』のキャラクターやアイテム、世界観を共有しつつ、ジャンルそのものを刷新したダンジョンクロール型ローグライクデッキビルダーだ。発売は2026年を予定しており、対応プラットフォームはXbox/Nintendo Switch/PS/PCとなっている。
プレイヤーはおなじみのキャラクターを「Crawler」として選択し、能力の異なるカードを組み合わせながら迷宮を探索する。カードを連続して叩き込むことで敵の群れを一気になぎ倒せる一方、じっくりと判断しながら戦略的に攻めることも可能で、プレイ速度そのものを自分で決められる柔軟な設計になっている。
開発を率いるponcle創設者のLuca氏は、ジャンルを「カードで遊ぶダンジョンクローラー」と語りつつ、本作にはカードのカスタマイズ要素も盛り込まれていると説明する。

プレイヤーが操作する速度にかかわらず、画面上でどれだけ派手な演出が起きてもロジックが正確に処理されるよう設計されており、デッキビルダーにありがちなテンポの悪さを排除する方針が徹底されているという。
本作の企画自体は『Vampire Survivors』の初期成功後、約4年前から進行していた「スピンオフ実験」の一環とのこと。複数あった“実験”のなかでも、最初から手応えが強かったのが『Vampire Crawlers』で、即座にプロトタイプ段階を突破したため今回の発表に至ったという。

Luca 氏は「VS の続編についても動いているが、今はまだ話せない」としながら、アクセシビリティや即時性、手頃さ、リプレイ性など、VS の“柱”をほかのジャンルに応用するシリーズ化構想も明かした。
また、グリッドベースで迷宮を探索する“blobber”風のUIは80年代PCゲームへのオマージュだという。選択式の分岐だけで進行する近年のローグライクでは味わえない、“戦闘の合間に世界をさまよう”感覚を生かすために、過剰にならない範囲で探索要素を取り入れたとし、メニュー操作だけで進む単調さを避けたかったと語っている。

戦闘面では、0→1→2といった“マナの値を順番に積む”コンボシステムが導入され、連続入力による反応の気持ちよさを重視して設計されている。イタリアのカードゲーム文化や『バテン・カイトス』(2004年)の影響も受けているとのことで、画面が即時に反応する“爽快な積みコンボ”が本作のプレイ体験を形作るという。
『Vampire Survivors』本編がアーリーアクセスを通じて成長してきた一方で、Luca氏は『Vampire Crawlers』について「本作はアーリーアクセスではなく、最初から“全体のゲーム”として届けるつもりだ」と説明。さらに「プレイヤーが発売日からすべての内容にアクセスできるよう、グローバルでの同時展開を目指している」と語っており、ローンチ時点で完成した内容を提供する方針が示されている。

なお、発売日は未定だが、2026年内であることは確定している。Xbox Game Pass Premium/Ultimate加入者はリリース当日からプレイ可能となる予定だ。
