12月26日、ゲーム内の表現・事象をさまざまな分野の専門家に語ってもらう「ゲームさんぽ/よそ見」チャンネルにて、「現地住民と見る『SILENT HILL f』」が公開された。
本動画では、コナミデジタルエンタテインメントより9月に発売されたホラーゲーム『サイレントヒル f』のモデルとなった岐阜県下呂市金山町を、現地住民の方たちと巡る内容となっている。「ゲームさんぽ /よそ見」公式YouTubeチャンネルおよびニコニコ動画にて視聴することが可能だ。
「ゲームさんぽ」は、さまざまな分野に精通する専門家の目線でゲームを分析する動画シリーズ。専門家とゲームを遊ぶ中で、専門家独自の視点や世界の見え方、知識などが楽しめる人気企画だ。
今回の動画では、ゲストに岐阜県下呂市金山町の「筋骨めぐり」ガイドの岡戸孝明氏、金山町観光協会の会長である髙木千宏氏が登場。ホラーゲーム『サイレントヒル f』の舞台となっている同町について、当時のリアルな生活文化を交えつつ巡る内容となっている。
動画ではまず、主人公・雛子の家に雰囲気が似ているということから、金山町の古民家宿「樹々庵」で動画を撮影していることを紹介。実際にモデルにしているかどうかは不明だが、昔ながらの緑に囲まれた家屋だ。


実際にゲームを見ていくパートに入ると、岡戸氏はリアカーに反応。リヤカーは、昭和版の“軽トラ”であったことが語られ、野菜を運ぶ・配品回収以外にも「夜逃げ」にも活用されていたという衝撃のエピソードが紹介。当時は借金などで困った人がリヤカーで消えてしまうという光景がよくあったと証言していた。
また、髙木氏は雛子の家の屋根が瓦でできていたことについて、「あの頃は瓦じゃなかった。金持ちしか瓦は使えない」とコメント。金山町では酒屋など一部の富裕層しか瓦屋根を使えず、多くの住民が栗の木の板に石を乗せた屋根やセメント瓦であったという。
さらに、雛子の家の付近にビール瓶が多く置かれていることにも両氏は注目した。ビールは、当時価格が高かったため特別な日にしか飲めなかったと述べており、雛子の家は裕福だったのではないかという考察がされていた。
(画像はYouTubeより)
そして、実際に筋骨エリアに行くと、岡戸氏は即座に場所を特定。川の溝にかかっているパイプについて質問されると、昔は下水を通していたことが語られる。岡戸氏によると、下水は表通りではなく裏道に下水パイプを通したため、複雑な景観が生まれたという。なお、金山町には霧がよく出るそうで、霧が出る場所はお茶がおいしいとのことだ。
また、『サイレントヒル f』のキービジュアルに使用されている細道の階段があるエリアに訪れた際には、岡戸氏は「実際にある景色」とリアルの風景と比較。訪れたファンの方は、この階段をみてテンションが上がり写真を撮っているようだ。
(画像はYouTubeより)
「ゲームさんぽ/よそ見」の最新回、「現地住民と見る『SILENT HILL f』」は公式YouTubeチャンネルおよびニコニコ動画にて公開中だ。








