4月6日、サウジアラビアの投資会社であるEGDC(Electronic Gaming Development Company)が、カプコンの株式を買い増し、保有比率を従来の5.03%から6.04%に引き上げたことが明らかになった。同日に提出された大量保有報告書の変更報告書によって判明したもので、保有目的は「純投資」としている。
サウジアラビアは近年、国を挙げてエンターテインメント分野への投資を強化しており、今回の動きも日本のゲーム産業に対する継続的な投資戦略の一環として注目されている。
EGDCは、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子が設立したMiSK財団の傘下にある投資会社だ。同社はこれまでにも日本のゲーム業界に対して積極的な投資を行っており、2022年には対戦格闘ゲームなどで知られるSNKの株式を96パーセント取得。実質的な完全買収を行って親会社となっている。

サウジアラビアによる日本のゲーム市場への巨額投資は、EGDCによるものにとどまらない。同国の政府系ファンドであるパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)やその関連投資会社は、これまでにスクウェア・エニックスをはじめ、任天堂、コーエーテクモ、ネクソン、バンダイナムコといった国内の有力ゲーム企業の株式を相次いで取得している。
PIF自身もすでにカプコンの株式を約5パーセント保有していたが、これらは現在、PIF傘下のアヤル・ファースト・インベストメント・カンパニー(Ayar First Investment Company)へと譲渡されている。
このアヤル・ファースト・インベストメント・カンパニーが保有する分と今回のEGDCの保有分を合わせると、サウジアラビア系の投資ファンド全体でカプコンの株式の1割以上を握る形となっている。
サウジアラビアは現在、国家戦略「サウジ・ビジョン2030」を掲げ、石油依存からの脱却を目指してエンターテインメントやeスポーツ分野への巨額投資を推し進めている。日本の有力ゲーム企業は引き続きその重要な投資対象として位置づけられているようだ。
