「数十万頭のモンスターを狩りました」──『モンスターハンターポータブル2nd G』を10年以上プレイし続ければ全モンスターの討伐数はカンストするのか?

 2018年1月26日に発売されるや、またたくまに話題となった『モンスターハンター:ワールド』(以下、『モンハン:ワールド』)。その盛り上がりをよそに、1月末にとあるツイートが話題となった。

 シリーズ最新作『モンハン:ワールド』は、全世界750万本の出荷本数を達成。その数が示すとおりオンライン上は連日大盛り上がりとなっており、ハンターは昼夜を問わず飽くなき狩りを続けている。

 しかし、先に紹介したふらとら氏(@CYBER_HAKABA)のツイートは、『2ndG』での異常なやり込みを示すもの。『2ndG』とは、2008年3月にリリースされたプレイステーション・ポータブル用ソフト『モンスターハンターポータブル 2nd G』(以下、『MHP2G』)のことだ。

『MHP2G』は、2007年に発売された『モンスターハンターポータブル 2nd』に新たなモンスターや装備などを加えたバージョンで、「オトモアイルー」システムやG級クエストなどが初めて登場。リアル集会所が各所に設置されるなど、社会現象を生み出すほどの大ヒットを記録した。カプコンの公式サイトによれば、売り上げ本数は400万本を突破している。
(画像は『MHP2G』公式サイトより)

 2008年にリリースされた『MHP2G』のツイートが、発売から10年が経過した2018年に話題となる異常事態。『MHP2G』を10年プレイし続けているという、その驚異的なやり込み度。
 ギルドカードのモンスター討伐数は、その多くが9999体でカンストしており、思わずゲシュタルト崩壊を起こしてしまいそうになる。

 「なぜ10年以上も『MHP2G』をやり続けているのか?」、「『モンハン:ワールド』などの新作はプレイしないのか?」といった疑問は、ツイートにあるギルドカードを見た誰もが思うところだろう。
 編集部は、そのギルドカードの持ち主であり、『MHP2G』を10年間やり続けたプレイヤーであるmikuruさんに連絡を取ることができたので、さまざまな質問をぶつけてみた。

文・取材/Nobuhiko Nakanishi
編集/ishigenn


“好きだから”で10年間

──10年にわたって『MHP2G』をプレイされているとうかがいましたが、初めてプレイされた『モンハン』シリーズ作品は……。

mikuruさん
 プレイステーション・ポータブルの『MHP2』ですね。20歳前後のころです。

──当時『モンハン』は中高生のプレイヤー層に人気のイメージでしたが、最初にハマったのは成人してからだったのですね。

mikuruさん
 やり込めるゲームを探していたら、「『モンハン』はなかなかいいぞ」という話を聞きまして、それがきっかけで買いましたね。

──それから『MHP2G』を購入されて、以降10年間もやり込まれたと。

mikuruさん
 まさかここまでやり込むとは、自分でも思わなかったです(笑)。

※昨年8月時点での討伐数がわかるmikuru氏のツイート。

──でも、さすがにほかのゲームもプレイされますよね?

mikuruさん
 『MHP2G』を買ってからは、ほぼ『MHP2G』だけです。たまにソーシャルゲームを気分転換にプレイしているぐらいですね。

──10年間、ほぼ『MHP2G』一筋だったんですね。なぜそこまでやり込めたのでしょう?

mikuruさん
 一番の理由は『MHP2G』が好きだからですよね。それが続けられた最大の理由だと思います。好きでやっている、そしてやるんだったら、とことんやり込んでやろうという感じです。

──Twitterでのプロフィールを拝見すると、『MHP2』にはじまり『MHP2G』、そして『モンスターハンターポータブル 3rd』(以下、『MHP3』)をプレイされていますよね。『MHP3』以降も新作は登場していますが、そちらには手を出していないのですか?

mikuruさん
 『モンハン:ワールド』はフレンドから誘われているので、もしかしたら今後少しやるかもしれません。でも、まだ『MHP2G』と『MHP3』でやり残した目標があるんで、別のシリーズ新作をプレイするとしても、メインではやり込まないと思います。

mikuruさんの狩猟したモンスターは累計すると数十万頭に及ぶ
(画像はmikuruさんのプレイデータより)

──なぜそこまで『MHP2G』を好きになったのでしょう?

mikuruさん
 プレイし始めたころはとても盛り上がっていて、友達とパーティープレイで時間を忘れるくらいやり込みました。その時の思い出補正ですよね。そのころのすごく楽しい記憶のおかげで、今でも続けてこれたのかなと思っています。

──単刀直入にお聞きしますが、正直、飽きたりしませんか?

mikuruさん
 『モンスターハンター ポータブル 3rd』が発売されてからは、1年ぐらいずっとそちらを遊んでいました。そのあいだは『MHP2G』をまったくプレイしなかったです。でも1年ぐらい経ったころ、『MHP2G』をまだプレイしている人がいると知ってたまたま触れたら、また遊び始めてしまいました。

『モンハン』がないと落ち着かない日常

──普段はどんなライフスタイルでゲームをプレイされていますか?

mikuruさん
 いまは全てのモンスターの討伐数をカンストすることを目的にプレイしています。効率的に達成するために、かなり集中してプレイしていますね。

──休日に集中してやり込まれているんでしょうか?

mikuruさん
 平日も仕事から帰ってきて数時間。休日は、特に予定がなければ10時間くらいずっとプレイしています。

──すごすぎますね。もうそうなると、『MHP2G』は生活の一部みたいなものですよね。

mikuruさん
 生活の一部ですね。逆に『モンハン』がなかったら、落ち着かないというか。

(画像はmikuruさんのプレイデータより)

──ちなみに、モンスター1体はどれくらいの時間で倒されるんですか?

mikuruさん
 いまやり込んでいるのが「グラビモス」というモンスターで、ヘビィボウガンで2頭倒すのにだいたい2分ぐらい。それをずっと、延々とやってます。
 ちなみに以前はリフレッシュで別のモンスターを倒したりしていましたけど、今はもうカンストが近いので、集中してずっと同じモンスターを倒し続けています。

──だいたい1日に何頭くらい狩猟するのでしょうか?

mikuruさん
 平日で1日100頭、休日はなにもなければ10時間くらいやって300頭くらいですね。

──すごい討伐数ですね。それだけプレイしていると、モンスターに倒されることはないのでは?

mikuruさん
 そうですね。タイムアタックをやっているときはさすがに落ちる(モンスターに倒される)こともありますけど、いまは効率的に討伐を回しているので、ソロだとほぼないですね。ここ1年くらいは落ちた記憶がないかな。

※mikuruさんによるタイムアタック映像。

──まさにプロハン【※】ですね。下手したらモンスターを絶滅させてますよね。ストイックすぎます。

※プロのハンターの意。すさまじい腕前の『モンハン』プレイヤーを指す言葉。他人に最適化プレイを押し付ける意識高い系のハンターを揶揄する意味で使われることもあるが、mikuruさんはもちろんそちらではなく前者。

mikuruさん
 ストイックってほどではないと思うんですけど(笑)。

全カンストまでのカウントは“あと2年”

──『MHP2G』の全カンストまで、あとどれくらいの時間が必要だと思いますか?

mikuruさん
 そうですね、だいたいあと2年ぐらいやり込めば達成できるかなと。

──10年やり込んでなお、あと2年かかるのですね。年単位でコツコツとプレイされている様子からは、“修行”に近い印象を受けます。修行僧みたいですよね。

mikuruさん
 それ、すごくよく言われます(笑)。当初は友人から「気持ち悪い」とか「よく飽きないね」とも言われてきましたね。今でもネタにされています。

──全カンストに到達したら、どうなるのでしょうか?

mikuruさん
 いままでのやり込みが報われますよね。最初は嬉しかったカンストも、いまはもう達成間近になると次のことを考えるぐらいには冷めているんですが、さすがにすごく嬉しくなると思います。

(画像はmikuruさんのプレイデータより)

──全部カンストしたら、その後はどうしますか?

mikuruさん
 ギルドカードに載らないモンスターを倒してみようと考えています。サブのアカウントでやるのもいいかも。
 サブキャラはすでに5人いるので、それぞれのモンスター討伐数をすべて1000体にするとか。目標3000体もありですよね。やり込もうと思えば、本当に果てがないというか。

──mikuruさんにとって『モンハン』とは……。

mikuruさん
 “生きがい”ですかね。

──言葉の重みが違いすぎますね。あと2年、ぜひ頑張ってください。達成されたら必ず取材をさせていただきます。

mikuruさん
 がんばります(笑)。

所有しているプレイステーション・ポータブルは11台。累計で30台はやり込みプレイで購入してきたという。現在生産は停止されているため、大事に使用しているそうだ
(画像:mikuruさん撮影)

 『MHP2G』のフルカンストまで“あと2年”が、はたして長いのか短いのか。それすらもわからなくなってしまうような、mikuruさんのすさまじいやり込みにただ圧倒されるだけのインタビューだった。

 ゲームの楽しみ方は人それぞれとは言うが、これほどまでのやり込みをする人は、この世にほとんどいないだろう。ここまでくると、それはもう“常軌を逸した”とか“狂気の”という形容は相応しくなく、つきぬけた清々しさすら感じる。やはり“修行”という表現がぴったりなのだろう。

 『MHP2G』を10年ものあいだやり続け、そして2年後にカンストの旅が終わったとき、mikuruさんはいったいどんな景色を見るのか。そのときには、ぜひもう一度、話を伺ってみたい。

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著者
Nobuhiko Nakanishi
大学時代4年間で累計ゲーセン滞在時間がトリプルスコア程度学校滞在時間を上回っていた重度のゲーセンゲーマーでした。 喜ばしいことに今はCS中心にほぼどんなゲームでも美味しく味わえる大人に成長、特にプレイヤーの資質を試すような難易度の高いゲームが好物です。
編集
ニュースから企画まで幅広く執筆予定の編集部デスク。ペーペーのフリーライター時代からゲーム情報サイト「AUTOMATON」の二代目編集長を経て電ファミニコゲーマーにたどり着く。「インディーとか洋ゲーばっかりやってるんでしょ?」とよく言われるが、和ゲーもソシャゲもレトロも楽しくたしなむ雑食派。
Twitter:@ishigenn
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