現実空間が犯罪現場になる…!? HoloLensの本格派推理ゲームをプレイしたら未来のゲームの姿が垣間見えた

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マイクによるボイスコントロールがゲームの鍵

マイクというと、音声認識ですか?

周りの音がうるさくても自分が言った声だけちゃんと認識するで、ボイスコントロールが快適なんです。マイクロフォンアレイという技術があって、無指向性マイク【※】を複数組み合わせることによって、周りのノイズを消しつつ、特定の場所から放たれた音だけを聞き取るっていう技術が使用されています。これはMS独自技術というわけではなくて、いろいろなところで使われて一般的な技術なんですけど、なかなか精度がいいですね。

※無指向性マイク
全指向性マイクとも呼ばれる。向きや角度ではなく音の大きさだけを認識する。

このゲーム内でもマイクを使うんですか?

ほぼ全ての操作をボイスコントロールでも行えるんですよ。たとえばブラックライトを当てて現場を調査したければ、いちいち操作パネルを開かなくてもその場で「UV Tool」【※】と言うと、ピッって切り替わります。

※UV Tool
ここではUV(紫外線)をを照射するブラックライトのことを指す。

ボイスコマンドはやっぱり楽です。普通のゲームだと手元のコントローラでパッと切り替えられるじゃないですか。でもこのゲームでは壁に貼ってある操作パネルまで行って切り替える必要があるんですよ。これはHoloLensの弱点でもあるんですよね。

HoloLensのUIの弱点

弱点ですか……? 壁に操作パネルが貼ってあれば便利そうですが。

このゲームの弱点というよりはHoloLens自体の弱点ですけど。例えば私は家では寝室の壁にSoundCloudを貼って音楽を再生してるんですけど、キッチンで料理してる最中に、別の曲に切り替えようと思ったら、わざわざ手を拭いて貼った部屋まで戻らないといけない(笑)

ああ〜、なるほど……。

HoloLensが採用している、「アプリケーションを空間に置く」というUI自体の欠点ですね。壁に置くというUIはいかにもSF的で格好いいし、私も嫌いではないんですよ。一長一短ですよね。まあ、センサーを全部手で隠して「リミテッドモード」【※】に変える裏技もあるんですけど(笑)。

※リミテッドモード
センサーが全て隠れると、壁を認識できなくなったことで、自動的に周囲を認識しない「リミテッドモード」に切り替わる。

それ、Hololensを買った意味がない(笑)! そういう配慮をするところまでは、まだHoloLensは至ってないんですね。

場所ごとに応じて切り替えたいアプリもあれば、常に呼び出したいものもあるよねという話ですね。クイックランチャーみたいな、場所にかかわらずいつでも呼び出せるUIがあるといいのかもしれません。あるいは音声認識でCortanaさんを呼び出して操作してもらうか。ここはまだ、どんな風に操作させるのがいいのか、みんな試行錯誤してる段階ですね。

あと、もう一つ弱点を! 遊ぶ時は真っ白な床や壁は避けてください。グレーは大丈夫ですが、真っ白は良くないです。

僕が最初に遊んだ時、何も見えなかったんですよ。HoloLensの映像はプロジェクターのように光を加算合成する方式なので、白いところだと何も見えないことに気づきました(笑)。

真っ白だと、そもそもなぜゲームが始まらないか気づけないんだよね。

それ、めちゃくちゃ基本的なことなのに、全然知られてないですよね。なんか本当にHoloLensは始まったばかりなんですね(笑)。

HoloLensでできるゲームってどのくらいあるの?

そもそも、現時点でHoloLensでできるゲームってどのくらいあるんですか?

HoloLensの中で動いているWindows10は、UWP【※】アプリと呼ばれるものしか動かせないんですよ。なのでゲームとしてリリースされているものも数えるくらいしかなくて、そのなかで面白いものというと……

※UWP
ユニバーサルWindowsプラットフォームの略。異なるデバイス向けに提供されるMicrosoft Windows用のアプリケーションソフトウェアを共通の基盤上で動作させることのできる、統合されたプラットフォームのことである。

『Fragments』以外のタイトルって何があるんですか?

ゲームと呼べるものだと、『RoboRaid』というのがあります。壁からロボットの虫が湧いてくるので、それを視線の中央に捉えて、ビームを撃って壊すというシューティングですね。

 

画像は『RoboRaid』の公式サイトより

トラッキングの性能がこれだけいいんですよというのを示すためのゲームですね。ちゃんと3Dサウンドも機能していて。すごく楽しいんですけど、短いんですよね。いかにもデモという感じです。

あとは『HoloTour』というのがあります。ガイド付きで、自分の周りの空間が旅行地になって、っていう感じのやつなんですけど、これいかんせん、HoloLensと非常に相性が悪いんですよ……。

なるほど、視野角の狭さですね。

そうなんです。観光地を見回すという動作とMRの特性がマッチしていない。これなら別にVRで良かったのでは?という感じで。

VRのほうがいいですね、確かに。

(画像は『HoloTour』の公式サイトより)

その中で唯一『Fragments』というのがいかにもHoloLensらしい特性を活かしたゲームというところです。あと、これはぜひ言いたいですが、このゲームなんと無料なんですよ!

まあ、遊ぶには33万円のHoloLensを買わないといけないわけですが(笑)。

単純な技術デモとしても間違いなく素晴らしいよね。

逆に言うと、このゲームが無かったらどうHoloLensを使っていいのか分からないくらいだよね。やっぱり普段使いするのには性能的にも厳しくて、まだあくまでも開発機なんです。

現状では皆さんどう使おうか迷っている段階で、まだあまり活用してる人はいない感じですよね。

私は実用で頑張って使えないかいろいろ試してたんですが、大きなハードルがあってですね、日本語入力できないんですよ

あっ……(笑)。

いわゆるEXEファイル【※】も使えず、UWPアプリしか使えないというのは相当なディスアドバンテージですね。ストアにOutlookはあってメールアプリとして使えなくはないんですけど……。そもそもHoloLensのWindows機としての性能がメモリ2GBのAtomマシン相当で、そんなに重くないはずのSlackを開いたら固まるようなレベルですからね。

※ EXEファイル
WindowsやMS-DOSなどで標準的に用いられる実行ファイル形式。

そのあたりは今後に期待ですね! これからまたHoloLensゲームも続々と出てくると思うので、どんどん取り上げて、HoloLensの発展を一緒に追いかけていきましょう!

 

プロフィール
電ファミニコゲーマー編集部員。映画を観るのとアナログゲームをするのが好き。
Twitter:@_k18

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