Red Hook Studiosは、ローグライクRPG『Darkest Dungeon 2』を発表した。発売時期や価格、プラットフォームなどはまだ未発表だが、前作と同じく早期アクセスを通じての販売を予定しているという。
発表とともに公開されたティーザートレイラーでは、前作にも登場した墓荒らしやペスト医師など、6人のヒーローの姿が確認できる。
前作『Darkest Dungeon』は2016年に正式にリリースされ、当初発売されたPC版だけでなくPlayStation 4やNintendo Switch、スマートフォンにも移植された。2017年にはプラットフォーム合計で200万本以上の売上げを記録している。ゲーム内でプレイヤーは、拠点となる街にてヒーローを集めて管理し、ダンジョンを探索することになる。冒険を繰り返すことにより徐々にヒーローは成長するほか、ランダムで構造が変化するダンジョンやキャラクターロストなど、全体的にはローグライクを踏襲しているが、個性的なシステムとして備わっているのが「ストレス」だ。
探索や戦闘でヒーローのストレスは蓄積されていき、うまく解消しなければダンジョンの探索中にパフォーマンスを発揮できなくなり、やがてプレイヤーの意図しない死に繋がる。日本語公式サイトには「しかし、思い通りにいかないのが人生というもの。おそらく、一番ストレスが溜まるのはヒーローではなく、プレイしているあなた自身でしょう。」とも記載されている。
ただダンジョンを探索してヒーローを鍛えるだけでなく、ストレスというもうひとつの難題をプレイヤーに課す手強いシステムなどが高い評価を受け、PC Gamerの2016年ベストRPGに選ばれるなど、多くの賞に輝いた。
『Darkest Dungeon 2』の詳細は現時点でほとんど不明だが、PC Gamerが行ったインタビューでは開発の方向性について語られている。
インタビューによれば、『Darkest Dungeon 2』は前作の雰囲気を継承しながら、まったく異なるメタゲーム構造を取るという。前作では拠点にヒーローを集め、ダンジョンに挑むという形をとっていたが、新作ではそれを“反転”させる。ヒーローたちは過酷な旅に挑むことになると語られている。いったい、「旅」がどのようなものになるかは明らかにされていないが、『Darkest Dungeon』の新作というだけではなく、それ単体で独創的なアイデンティティのあるゲームを目指している。
開発規模も大きく拡大され、メインメンバーは5人から14名へと増えた。今後も拡大を続け、今後18ヶ月で20人ほどのチームにする予定だという。前作でナレーションを担当したWayne June氏や音楽を担当したStuart Chatwood氏も引き続き制作に参加する。
『Darkest Dungeon』でヒーローと一緒に絶望の底へと落ちた経験のあるプレイヤーは少なくないだろう。『Darkest Dungeon 2』もきっと同じ絶望が待ち受けていることは間違いない。現在Steamでは『Darkest Dungeon』が620円で買えるセールが実施されており、まだプレイしていない方は、これを機にぜひプレイしてみてほしい。
ライター/古嶋誉幸