2024年10月に京都・宇治にてオープンした資料館「ニンテンドーミュージアム」内に、このたび新たな施設「スーパーファミリーレストラン」が登場します。
本レストランは2026年11月より、一部の来館者を対象とした“ソフトオープン”を実施し、以降も準備が整い次第、営業が開始されるそうです(なお、レストランの利用には予約が必要とのこと)。それに先駆け10月13日に実施された、メディア向け内覧試食会の様子をお届けします。

イベントでの説明によると、本レストランは「任天堂の思い出、ミュージアムの時間を振り返る」という観点からデザインされており、娯楽や遊びを重んじる任天堂らしく、饗される料理も、施設そのものも、ただの食事では収まらない“遊び心”にあふれた逸品ばかりでしたので、本稿にて紹介させていただきます。
また、2026年2月に40周年を迎えた『ゼルダの伝説』シリーズに関連した展示の様子も、少しだけ見ることができました。記事後半にはそちらの写真も掲載していますので、ぜひ最後までお読みください。
取材・文/うきゅう
「食べてるだけなのに、楽しい」味のみに留まらず、食感へもこだわりを感じる“スーパー”なメニューを試食してみた
早速お料理の紹介をしたいのはやまやまですが、まずは軽くニンテンドーミュージアムについておさらいしておきましょう。
ニンテンドーミュージアムとは、「花札からNintendo Switchにいたるまで、任天堂が発売してきた数多くの製品を通して、任天堂がつくり続けてきた娯楽の歴史を知る・体験できる場所」(公式サイトより引用)。
かつて任天堂の工場が存在していた京都府宇治市小倉町に、その工場の敷地を再利用する形で設立された施設となっています。
そんなニンテンドーミュージアムの新たなる目玉となりそうなのが、レストラン「スーパーファミリーレストラン」です。
もともとニンテンドーミュージアムには飲食可能なカフェ「はてなバーガー」が存在していましたが、来館者が各々で好きなトッピングを選んで楽しめるオリジナルバーガーを“シングルプレイ”にたとえるなら、こちらのレストランの売りは大皿料理をみんなでシェアして楽しむ“マルチプレイ”と言えるかもしれません。
その大皿料理というのが、こちらの「ぱくぱくアイランド」。3~4人用で、価格は4900円(税込)となっています。
ぱくぱくアイランド(3~4人用) 4900円(税込)

メニューとしては、「島々をめぐるように楽しむ」メインディッシュの盛り合わせ、と説明されており、ごろっとローストポーク、鯛のたい焼き、ほろほろチキンコンフィ、とりの巣ハンバーグの4種を一皿で楽しむことができます。
今回の試食では、こちらの料理を取材用に調整したものを食べさせていただきましたが、さすがにどれも美味しく仕上がっていました。なかでも面白かったのは「鯛のたい焼き」。こちらは焼いた鯛を、“たい焼き”を模した皮(和菓子の最中の皮をイメージしてください)で挟んであるのですが、まずその発想がちょっと面白いです。
さらに、味付けで使用されているポン酢のジュレが非常に印象的。あっさりとした鯛に濃厚なアクセントを付けていて、非常に満足感がありました。お話を聞いたところ、こちらのポン酢はレストランのオリジナルとのことで、市販のポン酢とは一風変わった、独特の風味を楽しむことができました。
ほかにも、「とりの巣ハンバーグ」はハンバーグの下敷きにカダイフと呼ばれる、小麦粉でできた中東の麺食材が用いられていて、このカダイフが“とりの巣”を表現している作り。味はもちろんおいしいし、パリパリとした食感がハンバーグの肉々しさに変化をあたえていて、やはり食べていて楽しいです。
そう。今回試食をさせていただいて強く思ったのが、「食べてるだけなのに、楽しい」ということ。鶏肉はコンフィというだけあって、外側を包む油脂の皮が内部の肉質との食感のちがいを生み出していますし、ローストポークもまた、トンカツよろしく衣をまとっています。
こうして並べると、どの具材もその食感自体に変化を作るような仕組みが取り入れられているのがわかります。どれを食べても、口のなかでちょっとした驚きが生まれるからこそ、食べてるだけなのに楽しい。このあたり、長年にわたって娯楽や遊びを追求し続けている任天堂のこだわりを感じました。
また、写真ではほかの具材に埋もれてしまっていますが、実はこちらのメニューにはマッシュポテトも載せられています。メインが肉料理ということもあり相性抜群なのはもちろんのこと、単品で食べてもやたらおいしいんです。
マッシュポテトといえばジャガイモを潰しつつ牛乳やバターをこれでもかと混ぜ倒すパワー重点の料理なわけですが、ねっとりとした油分に負けず、しっかりと芋の甘味が感じられて、本当においしかったです。ぜひこちらの「ぱくぱくアイランド」を注文した際には、マッシュポテトに注目してみてください。
……と、ここまでが料理の試食レポなのですが、この料理に込められた遊び心は、食材だけに留まりません。実はこちらのお皿、食べ終わった後に判明する小さな仕掛けが存在します。それが、こちら!
なんと、お皿に「NINTENDO 64」のマークが記されているではありませんか!
大皿には本体のエンブレム、取り皿にはコントローラー。これらは、かつてNINTENDO 64が「コントローラーを持ち寄って」楽しまれていたという経緯を踏まえ、複数人でシェアするという料理の建付けにあわせる形でデザインされているとのこと。
任天堂作品にまつわる過去の思い出をくすぐってくれる、ニクい意匠となっているのでした。もちろん、NINTENDO 64に思い入れがない方も「このマーク、ミュージアムのどこかで見たような?」という形で、来館して楽しんだ記憶を反芻しながらお食事を楽しむことができます。
また、本メニューは「ぱくぱくアイランド(小)」という形で、「ローストポーク&フィッシュコンボ」と「ハンバーグ&チキンコンボ」がそれぞれ存在するほか、それぞれのメインを単品で注文できるようなメニューも用意される予定だそうです。少人数で来た時や、一品だけ追加したい時などにはこちらを注文してみるのも、いいかもしれませんね。
さらに、今回は試食できませんでしたが、本レストランではほかにもたくさんのメニューが存在していました。ここから一気に、お写真とあわせて紹介していきましょう。
赤と緑の合い盛りパスタ 2600円(税込)
マリオとルイージをイメージしたような、赤と緑の2種類のパスタが一度に楽しめる一皿です。上部にドンと載せられた具材がインパクト大。こちらのパスタはそれぞれ「赤のまるごとトマトボロネーゼパスタ」、「緑のパリパリバジルジェノベーゼパスタ」として、単品でも注文できるメニューが用意される予定だそうです。
オムライスさんみゃく 1600円(税込)
山に見立てたチキンライスに、卵とデミグラスソースを添えた一皿です。
お子さまプレートA 1200円(税込)
ハンバーグ、オムライス、エビフライを詰め込んだ一皿です。奥に見えるドリンクも付いてくるそうな。また、メニューには「お子さまプレートB」も存在しており、こちらはオムライスの代わりにミートソースパスタが盛りつけられているとのこと。子供向けメニューとしては「お子さまカレー」の記載もありました。
かき氷マウンテン 2000円(税込)
ここからはデザートです。マジでインパクトのすごいこちらは、抹茶のかき氷。試食会では確認できなかったのですが、資料によると内部には小豆と白玉が入っているそうで、これもやはり食べてるだけで楽しい一品に仕上がっているのではないでしょうか。ぜひ暑い季節に挑戦してみたいですね。
森のチョコレートバナナケーキ(2~3人用) 1600円(税込)
チョコスポンジとショコラクリームに、キャラメルバナナがトッピングされたケーキです。デザートとしてはほかにも「お月見抹茶パフェ」、「ぺったんこアップルパイ」、「アイスクリーム(バニラ・チョコ・抹茶)」が用意される予定だとか。
ぺったんこアップルパイってなんだ……?
キューブアイスドリンク(抹茶) 750円(税込)
最後はドリンク。こちらのメニューは、なんと抹茶を凍らせた氷に、お好みでミルクをかけて楽しむアイスドリンクだそうです。
コーヒーを凍らせて飲むアイスコーヒーは聞いたことがありますが、それを抹茶で供するというのは、お茶の産地としても知られる宇治の土地柄を感じます(資料によると、コーヒー版のキューブアイスドリンクも存在しているようです)。
ほかにもドリンクとして「樽バナナシェイク」、「ノンアルコールサングリア」、「ふわふわメロンソーダ」などが用意されるとのこと。今回はその姿を拝むことができなかったメニューも多かったので、いつか来館する際にはぜひともチェックしたいところです。
ちなみに、担当の方に聞いてみたところ、料理に刺さっているマリオなどを象ったピックや、お城を模した茶色のバラン、それにドリンクを置くためのコースターについては「食べた後に持ち帰ってもよい」とのこと。
残念ながら食器類については現在のところ販売などの予定はないようですが、お料理や飾り付けだけでも自宅で再現できるというのは、任天堂ファンにとっては嬉しい配慮なのではないでしょうか。
「見てるだけでも、楽しい」レストランは料理だけじゃない! 内装にまで趣向を凝らす、これぞ任天堂流の“おもてなし”?
さて、ここまで素敵なお料理の数々をご紹介してきたスーパーファミリーレストランですが、実はすごいのはメニューだけじゃないんです。その内装にも、任天堂ならではの趣向がたっぷりと盛り込まれていました。

こちらが、レストランの入り口です。“招き猫”マリオが置かれたカウンターからしてニヤっとしてしまうのですが、目を惹くのはテレサの提灯。丸いフォルムに白いボディがジャストフィットしていて、あまりにも秀逸。
かわいい……。
ところで、テレサが一匹うしろを向いていますね? うっすらとミラー越しに見えている芸の細やさは重々承知の上で、あえて裏側へ回って見てみると……
かわいすぎるだろ…!!
と、入るところからすでに楽しい本レストラン。もちろん内部もすごいんです。
手前には『ファイアーエムブレム』シリーズの25周年イベントで展示されていたという、「封剣ファルシオン&炎の台座」と「神剣ファルシオン&封印の盾」が荘厳さをたたえ、奥にはハイラルの英傑が颯爽と弓を構えています。
草地に直立する形で展示されているため、グルリと見渡すこともできてしまう贅沢仕様。


ほかにも、サムスの胸像が配置されていたり。
マスターソードが台座付きで置かれていたり。
不勉強なため、台座の文字は読めず……。
先ほどからガラス越しにチラっと見えていたように、壁側にもさまざまなグッズがインテリアとして配置されていますし、窓の外からは雲や砦のモチーフが覗くなど、本当に見ているだけでも楽しめちゃうんです。
ぜひレストランへお立ち寄りの際には、食事だけでなく展示物のほうもチェックしてみてください(ただし、ほかのお客様にも十分なご配慮を!)。
以上、ニンテンドーミュージアムの新施設「スーパーファミリーレストラン」のメディア向け内覧試食会の様子をご紹介させていただきました。
実は、記事執筆時点のニンテンドーミュージアムでは『ゼルダの伝説』シリーズ40周年を記念した特別ボードを展示しており、1986年に発売された初代『ゼルダの伝説』から最新作となる2024年の『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』、そして2026年の“40周年”までを、各タイトルの発売年とともに一気に振り返ることができます。
また、ボードに記されたQRコードを通して任天堂の公式アプリ「Nintendo Today!」を用いることで、歴代ソフトのゲームシーンや音楽を、当時の自分の年齢とともに振り返ることもできるそうなので、来場の際にはぜひ試してみてください。
そんなニンテンドーミュージアムは、京都府宇治市小倉にて朝10時から夜8時まで営業中(休館日:火曜日および年末年始)。入場にはチケット予約が必要です。また、本レストランは11月より“ソフトオープン”を実施し、準備が整い次第の営業となるとのこと。
こちらのレストランも予約が必要というお話でしたので、「レストランに行きたい!」という方は、公式サイトなどをチェックして、予約方法などの案内をご確認のうえで、目でも口でも楽しめる、スーパーなお食事を堪能してみてはいかがでしょうか。




























