「はい! そんなわけでね、
2回目となりました
『トリとゴリラのなぜなに話』
はじめていくわけですけども」
「おい
おい
おい
ここは聖域だぞ
そんなおもしろコーナー
名乗ったことないし
何しれっとゴリラ
おまえ
おまえ
おまえ
そういえば思い出したぞ
前回うやむやにした
名前の件 はっきりさせろ
キックするぞ」
「あのキックはご勘弁を……
お名前についてですけど、
実は間違ってないんですよ。
ここ見てる『プレイヤー』の
おのおの方の言葉だと
あなたのお名前って
こうなるんですよ」
「ほんとか
ほんとだろうな
おまえのことだから
ばかとか うんことか
そういう意味の悪口じゃ
ないだろうな」
「人聞きわるいなあ!
ほら耳をすましてください、
幾千幾万の
『イクサオトメ様かわいい』
『イクサオトメ様かっこいい』
などのリプが……ってあれ、
もしかしてこれリプ禁止?
ともかく、ウソじゃないです。
わたしこれでも
一切ウソつかない性格ですよ?」
「それが もうすでに
おおうそじゃないか」
「ほーんーとーでーす!
釣りとフェイクニュースは
媒体的にNGなので!
わたしの発言、あとで調べて
もらっても構いませんよ?
検証班各位、よろしくゥ!
話を戻しますと、
どっからどう見ても
あなたはイクサオトメですし、
間違いなく、いい名前です!」
「ほ ほんとか
ほんとだな
なら イクサオトメでよし
ゴリラ呼ばわりは
決して忘れないけど」
「よしよし。
あ、ちなみにわたしこと、、
不肖アオイトリのほうですが、
この『ギ・クロニクル』を
プレイヤーの皆さんと繋げる
不思議かわいい存在です!
その正体やいかに!?
というのは後にゆずりつつ、
解説いきましょう、解説」
「しかたないな
やってやろう」
「……
今回の巡礼の流れだが
ウルヴルが最初に『犠』となり
『狼』は一度 なりをひそめた
しかしウルヴルを失ったゴニヤ
は言動が不安定となり
翌日のクマ襲撃騒動を機に
脱走を企てる
なんとか保護はしたものの
挙動不審なゴニヤを交えて
行った『儀』の結果……
だれも『犠』となることは
なかった」
「しかし翌朝 ゴが死体となる
ヨはフに対し ビョこそが
『狼』だと告げ口をする
最後の『儀』が行われ
ヨを信じたフはビョを指さし
ビョは『犠』となったが……
ざんねん
『狼』はヨのほうだったのだ
最後にヨはフをぶっころそうと
いやらしい遊びをしかけるが
なんかフが返り討ちにした
おわりだ」
「最後雑ゥ!!
まあでもそんな感じでした!
あんまりな胸糞エンド!!
ひどいですよヨーズ氏!
信じたのに!
あんな感じで裏切るなんて!!」
「うむ
あれはひどいやつだ
ルート次第とはいえ
信心もいちばん浅いし」
「アレッ2対0だ!
バランス悪いな!?
んもーイクサオトメさんってば
あんまヨーズ氏のこと
悪く言わないでください!
あれでもひたむきで
けなげなところもあるんです!」
「くるっとるのかおまえ
くるっとるな
まあ我もべつに奴をとくに
ひいきするつもりはない
あれもまた人の子らしい
磨かれるべき魂に過ぎぬ
なかなか ういやつなのも
そのとおり
やつの嫌な面を見たくなければ
1日目の『儀』で
ウルヴルが『犠』とならぬよう
皆がこころがければよいのだが」
「おや?
かなり意外な直接的ヒント……
しかしそれだと、
『誰が犠になるか』が
『誰か狼になるか』に
直接影響してそうなふうに
聞こえるんですけど……?」
「それは
明確に
ちがう」
「おやおや??
なおさら意外な断定……
でも、
ちょっと混乱してきました。
ウルヴル氏が生きてると、
ヨーズ氏の嫌な面を
見なくてすむ?
……
あの、もしかして、
ヨーズ氏が死亡したなら
嫌な面を見なくていいとか
鬼畜みたいなこと言ってます?」
「それだけではない」
「部分的に認めとる……!
しかも部分的な否定ってのも
意味がよくわかんないし!
ん~、これはちょっと、
そのような巡礼を見てみてから
考えるしかなさげですね!」
「とまあ
今回は
こんな感じだったな
次に行く前に
そういえば ええと
アオイトリ
だったか」
「アオイトリです!
唐突に名前呼ばれてびっくり、
さあ用件は何でしょう」
「前回最後にやった
アンケートだが
なんだったんだ あれ
意味はよくわからんが
どこか遠くで
まあまあ物議をかもした
気配があったぞ
言わないでいいのか
『プレイヤー』とやらに
どの回答が
正解だったとか」
「ん?
回答? 正解?
いや、あんなの全部、
デタラメに決まってますが?」
「おい
おい
おい
どこか遠くで
大量の人間の腰が砕ける
音がしたぞ
わかってたけど
ルール無用か おまえ」
「やだな~!
ルールは破るもんですし、
おのおの方もアレがドレッドな
大ボラだったということから正
解がそれ以外だというヒントを
見出すことが可能ですし! 何
を問題視する必要が?」
「やはり
おまえ
悪だよな
悪だよね
くらえ
ヴァルメイヤ・キック
とおう」
「さすがに同じ手はくわぬっ!
ガード発動っ!!」
「ぬっ
やるな
かくなるうえは
くらえ
ヴァルメイヤ・ヘッドバット
……べつめい「グラビティ」*
とおう
*問答無用でHPを半減する
敵専用凶悪チートスキル
シンクロイベでみられる」
「スギャアアアアア…………
(内臓が押しつぶされる擬音)」
「悪は去った
というわけで
あらためて
『次』の巡礼をはじめる……」