編集部ひとことレビュー
F.O.A.F.という言葉をご存じだろうか?
Friend of a Friend……友達の友達という意味の言葉だが、この『流行り神』のシリーズを通して象徴的に使われている言葉だ。
いわゆる噂の伝達のしかたのことであり、この“友達の友達”という曖昧な伝わりかたで、都市伝説は広まっていくという……。
物語は、警視庁内の左遷部署であると噂される部署「警察史編纂室」に舞い込んでくる、不思議な事件を追う刑事たちの活躍を中心に描かれていく。
彼らが担当する事件とは、こっくりさんや赤マントなど、オカルトめいた都市伝説の影がチラホラと見え隠れするものばかり。
主人公の、エリートから転落してしまった若き警部補・風海純也を始め、武術に長けるが怪奇現象が苦手な年上の部下・小暮宗一郎、ギャンブルばかりしている謎の多い上司・犬童蘭子など、個性的なキャラクターたちが賑やかに話を紡いでいく。
本作の大きな特徴はひとつひとつのシナリオが、大きくふたつに分岐すること。科学的捜査をメインにするか、オカルト理論で謎に迫るかでガラリとシナリオが変化していくのだ。
各話には“カリッジ・ポイント”と呼ばれる数値が用意されており、“勇気”を必要とする場面ではこれを消費して、特殊な選択肢を選ぶことができる。
また、自身の推理を整理する“セルフ・クエスチョン”、最後の回答を導き出す“推理ロジック”など、テキストアドベンチャーでありながら“高いゲーム性”と“自由度の高いシナリオ展開”を楽しむことができるのが人気の秘密だ。
夏は都市伝説を題材とした、ホラーと推理ゲームを両方楽しめる『流行り神』がオススメ……と“友達の友達”が言っていたんですけどね……。
流行り神 警視庁怪異事件ファイル
発売年月日 | 開発元/発売元 | プラットフォーム |
---|---|---|
2004年8月5日 | 日本一ソフトウェア | PlayStation 2 |
特記事項 | ||
廉価版(2005年※『流行り神Revenge 警視庁怪異事件ファイル』)、PlayStation Portable版(2005年※『流行り神PORTABLE 警視庁怪異事件ファイル』2007年※『流行り神 ポータブル 警視庁怪異事件ファイル The Best Price』)、携帯電話版(2007年※『流行り神 MOBILE 警視庁怪異事件ファイル』)、ニンテンドーDS版(2009年※『流行り神DS 都市伝説怪異事件』)あり。 |
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