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新作タンクゲーム『World of Tanks: HEAT』制作陣、戦車が好きすぎて、“レオパルト戦車を運転”していた。「戦車博物館で戦車を3Dスキャンし、溶接跡まで再現した」など、ガチすぎるこだわりの数々を聞いた

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新シーズンのテーマは「ファイア・アンド・アッシュ(炎と灰)」。アビリティは赤く輝き、火炎放射戦車もやってくる

──新シーズンが発表されたばかりですが、今回のシーズンではどのような体験を届けようとしているのでしょうか。

Luke氏:
意識してほしいのは、「シーズンにはテーマがある」ということです。そうした取り決めが、シーズンにまとまりのある感覚を与えています。

今回のシーズンでは「ファイア・アンド・アッシュ(炎と灰)」というテーマがあり、エージェントのアビリティは赤く熱く輝きます。火炎放射戦車も出ますし、それに紐づいたコスメティックもあります。そして少しネタバレをすると、ハロウィンの頃に来るかもしれない、シーズンテーマに寄せた“なにか”も計画しています。

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(画像はWorld of Tanks: HEAT | Season 2 Overview Trailer | YouTubeより)

──では、今後のシーズンもすべて1つのテーマを持つことになるのでしょうか。

Luke氏:
はい。ただし、どのシーズンがどんなテーマになるかは、まだお話しできません。

John氏:
どのシーズンも、基本的にはテーマを持つことになります。これは厳密なものではなく、すべてが必ずその枠内に収まっていなければならない、というわけではありません。ですが、美術的な、そして時にはゲームプレイに関わるテーマがあり、それがシーズンを束ねています。

Luke氏:
将来的には、こうしたシーズンを通じてゲームのロア(設定・物語)をもっと伝えていきたいとも考えています。ただ、それをどう伝えるのが最善なのかは、まだ模索中です。ロアというのは、戦車ゲームから自然に連想されるものではありませんから。

──シーズン1での経験は、シーズン2の開発にどのように活かされましたか?

Luke氏:
ある程度は活きています。とりわけ、私たちがおこなっている「快適性の改善」に寄与しています。

ただし、私たちの開発スケジュールについて覚えておいていただきたいのは、「シーズン2をローンチしようとしている現時点で、シーズン3の開発はすでに終盤に差し掛かっている」ということです。私たちは常に次のものに取り組んでいるわけです。

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ですので、直近のシーズンからの経験が活きるのは、多くの場合「追加のリソースをどこに優先的に割いて改善を狙うか」という点になります。

──シーズンが積み重なっていくなかで、ゲーム全体は今後どのように成長していくとイメージされていますか?

Luke氏:
これはあくまで私個人の考えで、チームからの約束だとは受け取らないで欲しいのですが、もうひとつエージェントクラスが加わるのを見てみたいですね。よりダイナミクスが増えるので、とてもいいと思います。

戦車とエージェントのラインナップは現時点でも充実していますし、現状のクラスにも少しの追加はされますが、私としてはゲームプレイに追加の選択肢が入ってくるのを見てみたいですね。

John氏:
私としては、『HEAT』の世界についてもっと知ることができることを楽しみにしています。『HEAT』の世界は、言うなれば並行世界ですよね。現実世界に基づいていて、私たちの地球があり、『World of Tanks』と同じユニバースですが、二次大戦後の異なる時間軸です。

ですから、これまで示唆されてきた秘密組織のようなものが、さらに明かされていくのを見るのは非常に興味深いものになると思います。

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世界のより多くの場所、より多くのマップ、そしてこの「奇妙で思弁的な建築」のようなものがもっと出てくるのも、そしてゲームプレイやエージェント、マップを通じてストーリーがより多く明かされていくのも、興味深いと思います。

『HEAT』制作チーム、戦車が好きすぎて、社内行事で“レオパルト戦車”を運転していた

──これはずっと気になっていたことなのですが、Wargamingで働いている方々のほとんどは、実際に兵器や車輌に詳しいのでしょうか。また、皆さんは戦車がお好きですか?

Luke氏:
チームに戦車オタクはたくさんいますよ。かつて軍にいた経験のある人間もかなりの数います。私たちは現地にいくのが好きです。戦車に触れ、戦車の匂いを嗅ぎ、戦車の音を聴くのが好きです。

それによって戦車が実際にどう振る舞い、現実世界においてはどのように感じられるのかという、“本物”の感覚が得られるからです。私たちは社内のサマーパーティですら、戦車を運転しにいきました。

──それはすごいですね。どのような戦車を運転したのですか?

Luke氏:
その施設はチェコ共和国のプラハ郊外にあったのですが、レオパルト戦車が運転できました。

──運転してみて、どうでしたか? 楽しかったですか?

Luke氏:
ええ、とても楽しかったです。時々ヒヤッとしますけどね。上下の揺れが激しく、とてもガタガタしますが、それも含めていい意味で楽しいんです。

ひとつ言っておかなければならないのは、戦車は外から見ると巨大ですが、中に入ると本当に狭いということです。背の高い戦車兵がほとんどいない理由がわかります。

──こうした開発チームの戦車愛は、ゲームにも表れているのでしょうか。

Luke氏:
(コントローラーを手にして試遊画面のガレージに映った戦車にズームしながら)ちょうど、これを見ていただくいい機会ですね。私たちが実際の戦車をもとにゲームへと持ち込んでいるディテールを、ぜひズームして見てみてください。

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(画像はWorld of Tanks: HEAT | Season 2 Overview Trailer | YouTubeより)

我々はよく実際に戦車博物館へ足を運び、戦車の3Dスキャンを取り、現実世界と同じように見える溶接跡があることまで確認しています。すべての車輌にこれほどの細部へのこだわりがあり、それは戦車ゲームを作ってきた我々の経験から来ているものです。

ですから、ゲーム内の1輌1輌をじっくり見れば、発見できるものがたくさんあります。ぜひ皆さんにも、戦車をぐるりと回して、装甲パネルごとに個別のヒットポイントとメカニクスが設定されているといった、細かな要素を見てほしいです。そこには非常に興味深いものがあります。

──素晴らしいですね。お二人にそれぞれお聞きしたいのですが、戦車の一番かっこいいところは何だと思いますか。

John氏:
戦車博物館でも、私たちはこの話をしましたよね。

Luke氏:
しましたね。私にとって、戦車の一番かっこいいところは、そこにある工学的な要素です。

ありえないほど巨大で、ありえないほど重い機械が、あらゆる地形を、あらゆるものを乗り越えて進み、とてつもない打撃に耐えるために作られている。そのすべてを成立させるために下支えしている工学が、素晴らしいと思うのです。

John氏:
私はそれに関連したところですね。戦車は本物のメカ、現実世界のメカのようなものだ、ということ。そこには人間的な要素もあり、人と機械の相乗効果が見られるところが、戦車の一番かっこいいところだと思います。

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ドローン戦というものがあり、我々のゲームにもドローンを使った要素はありますし、戦車博物館には第二次世界大戦当時の、遠隔操作されるドローン戦車まであります。それでも通常、そこには人が中に収まって機械と協働する、という人間的な要素があります。

人間と機械が一緒になって生まれるこの相乗効果こそが、私にとっては一番かっこいいところで、非常に興味をそそられますし、実にさまざまな物語を語ってくれます。そして、1輌の戦車の中で複数の人間がスクワッドとして協働する、そのあり方も時にとてつもなく興味深いのです。

『HEAT』と『World of Tanks』は「似ているけど、ちがう」。戦車ゲーの遺伝子を持ちながら、よりスピーディな“シュータースタイル”も備えた新作

──ゲーマーのなかには、『World of Tanks』の名前は知っていても「戦車ゲームは自分で遊ぶには複雑すぎる」と思っている人もいます。そういう人に対して、『HEAT』をどう売り込みますか。

John氏:
なかなか、難しい問いですね。というのも、『World of Tanks』が世界的に非常によく知られたブランドだというのは事実なので、「ああ、それならやったことがある」「戦車ゲームならやったことがある」と思われてしまう可能性は、確かにあります。

私たちとして大切なのは、「『HEAT』は、『World of Tanks』に似ているけれど、ちがうのだ」と知ってもらうことだと思います。100%まったくちがうわけではなく、これまでのすべてを捨てているわけでもありません。

私たちが考える「WargamingのゲームのDNA」、戦車ゲームのDNAは残っていて、あの重量感もあります。ですが、まったく別の部分もあるのです。

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それが『HEAT』のゲームモードであり、より速いゲームプレイであり、リスポーンです。これらを一言で言い表すなら「シューター的なメンタリティ」あるいはシューター的なスタイル、ということになります。

Luke氏:
私ならプレイヤーにこう言いますね。「どの戦車でもいいから手に取って、敵に向かって突っ込み、何が通用するかを見てみてください」と。通用したなら、もう一度やる。通用しなかったなら、リスポーンして別のことを試す。そうすれば、すぐに『HEAT』がどのようなゲームなのかわかってもらえると思います。

──ローンチ時に遊んでいなかったゲーマーが、いまの『HEAT』に飛び込んでも大丈夫でしょうか?

Luke氏:
実は、『HEAT』へ新たに実装されたシステムとして「アーカイブ・バトルパス」というものがあります。これは、過去のシーズンにおけるバトルパスの報酬を、別のシーズンでも獲得できる機能です。

そのため、シーズン1を遊んでいなかったことによる不利はありません。プレイヤーは、すべてのコンテンツに、いまからでも追いつけます。

アップデートによってゲーム体験にも磨きがかかっていますし、より安定していて、機能も増えています。現時点でも好きになれる要素がたくさんありますし、これからさらに良くなっていきます。

── 『World of Tanks』フランチャイズ全体としては、『HEAT』にどのような役割を期待していますか。

Luke氏:
フランチャイズ全体としては、『HEAT』が新しいタイプのプレイヤー、これまで『World of Tanks』に触れてこなかった新鮮な層を、私たちのユニバースへ惹きつけてくれることを強く期待しています。

── 最後に、日本の読者にメッセージをお願いします。

John氏:
対応言語のひとつとして日本語でゲームをローンチできたことを、私たちはとても嬉しく思っています。

日本のプレイヤーの皆さんは本当に楽しんでくださっているようですし、皆さんからいただくフィードバックが大好きです。日本でのゲームへの反応はとてもよく、これからも楽しみ続けて、試し続けてほしいと思っています。

ぜひ、友達を誘って一緒にプレイしてください。また、ゲームにおいてどこを楽しんでいるのか、これから『HEAT』をプレイしてなにを見たいと思っているのかを、フィードバックしてもらえたら嬉しいです。

Luke氏:
日本の皆さん、ぜひ『HEAT』をプレイしに来てください。いつか東京ゲームショウでお会いできることを願っています。(了)


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編集・ライター
『The Elder Scrolls』や『Dragon Age』などの海外RPGをやり込むことで英語力を身に付ける。最も脳を焼かれたゲームキャラは『Mass Effect』のタリゾラ。 面白そうなものには何でも興味を抱くやっかいな性分のため、日々重量を増す欲しいものリストの圧力に苦しんでいる。
編集者
小説の虜だった子供がソードワールドの洗礼を受けて以来、TRPGを遊び続けて20年。途中FEZとLoLで対人要素の光と闇を学び、steamの格安タイトルからジャンルの多様性を味わいつつ、ゲームの奥深さを日々勉強中。最近はオープンワールドの面白さに目覚めつつある。
Twitter:@reUQest

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