『DeckDeDungeon』『BuriedBornes』などヒット作を連発するyujiro komineの新作は、壮大なファンタジーRPGを手軽なローグライクに凝縮した作品【レビュー:Ending Days】

 『DeckDeDungeon』シリーズや『Buriedbornes』など、奥深いゲームシステムを持つローグライク作品を多数公開している、個人ゲームメーカー「Nussygame」の「yujiro komine」さんが、新たなスマホゲームを公開しています。

 大陸各地を巡り、モンスターと戦って村々を解放しながら「魔王」の打倒を目指す、王道的なRPGを短時間で遊べる形にアレンジした作品。
 『Ending Days』です。

 アプリ本体が無料、課金とガチャがあるうえに、タイトル画面やストアのスクリーンショットがいかにもソシャゲ風のため、コテコテのソーシャルゲームだと思っていた人もいると思いますが……。
 内容は一般的なソシャゲとはまったく異なる、この作者さんらしい作風です。

 ファンタジーRPGを凝縮した意欲作だけに、やや繁雑になっているのは否めませんが、この方の作品は「最初はわかりにくいけど、わかれば各要素を組み合わせ、独自の戦法を構築できる奥深いシステムを持つ」のが特徴で、それは今作でも変わりません。
 延々と続けてしまうハマり性は健在です。

 前述したように本体無料で課金要素のあるゲームですが、課金必須ではありません。
 スタミナや広告もなく、タダでいくらでも遊べます。

 ゲームを開始すると、ダンジョン、NPCがいる町、そして魔王城がある、フィールド画面が現れます。
 ダンジョンに行くとモンスターがいて、すぐにターン制のコマンドバトルになります。
 地名が書かれている場所をタップしても戦闘となり、勝利後にその地域に進出できるようになります。
 どこにどういう順番で行くかは、完全に自由。

 戦闘や移動によって1日が経過します。
 この世界は100日後に滅びる運命にあり、それまでに魔王を打倒しなければなりません。
 もちろんいきなり勝負を挑んでも勝てないので、各地のダンジョンを巡ってレベル上げをする必要があります。

 日数が経過すると、集落やほこらが見つかったり、王国軍の進攻や、魔王のしもべの暗躍などのイベントが、ランダムで発生します。
 集落は解放することで回復を得られ、アイテムを得られるサブクエスト(追加目標)も発生。
 ほこらではキャラクターのスキル習得に必要なポイントを獲得できます。

 王国軍やしもべの暗躍は、ダンジョンと同じく戦闘になりますが、普通のダンジョンよりも良いアイテムを得られます。
 また、暗躍は潰しておかないとさまざまなデメリットを被ります。

 この作品は「いかにして100ターン以内に魔王に対抗できる強さを得るか」というゲームなので、効率よくレベルを上げていかなければなりません。
 その過程でサブクエストも達成し、できるだけアイテムも集める必要があります。

 戦闘に勝てば装備も手に入ります。
 装備には多種多様な効果がランダムで付いていて、その活用も攻略のポイント。
 アイテムの中には、装備から効果を抽出したり、新たに付加できるものも存在します。

 同じダンジョンに連続で挑むとボスが登場し、倒せれば強めの装備と多くの経験値を得られるのですが、ボスはザコより強いうえにレベルも高いので、不用意に戦うと敗北します。
 「死んでもセーブポイントから復活」みたいな甘い話はなく、死んだらそこで終わりなので、慎重な行動が必要。
 ゲームは毎回、レベル1からスタートです。

 ボスを残して次の地域に向かい、別のダンジョンでレベルを上げて、強くなってからボスを倒しに戻る、という方法が比較的安全。
 新しい地域のダンジョンのレベルは主人公のレベル経過日数に応じているため、次の地域に向かうタイミングが重要です。(6/13訂正)

 何度も挑戦してプレイを最適化していくタイプのゲームであり、当面は志半ばで倒れることになるでしょう。
 ただ、倒れてもNPCとの取引に使える「ゴールド」は持ち帰れます。
 また、さまざまなミッションを達成することで「ガチャ」に必要な通貨を得られます。

 ガチャから出てくるのはキャラクターや、特定のスキルを習得可能になる装備品など。
 ただし、キャラクターはそれぞれ一長一短で、特別に強いレアキャラみたいなものはいません
 装備品も攻略の助けになりますが、どう使うかはプレイヤー次第で、身に付ければ一気にパワーアップ、みたいなものではありません。

 魔王に勝利にするために必要なのはガチャ運ではなく、ふたりの主人公の組み合わせと、スキルや装備の使い方、そしてプレイヤー自身の経験と、多少の運。
 つまりは、ローグライクとしての攻略ですね。

 コツさえつかめば、魔王の打倒はそこまで難しくありません。
 しかし魔王のしもべを全滅させると「真・魔王」が登場。
 強力な敵に挑む「無限回廊」と呼ばれるチャレンジダンジョンもあり、延々とやり込めるゲームになっています。

 キャラを変えれば攻略も変わりますし、ガチャでNPCや魔王のしもべが手に入れば、物語の「キャスト」を変えて遊ぶこともできます。
 「何度も繰り返し楽しめるRPGを作ろう」というコンセプトを感じますね。
 私的には、攻略手順がだいたい決まっているので、もうちょっとイベントや異なる展開が欲しかった気もしますが。

 いかにも個人作成といった感じのアプリですが、手軽に遊べて、しっかり歯応えもある、スマホに適したRPGです。

Ending Days

王道RPGを短編ローグライクに凝縮

(画像はEnding Days – AppStoreより)

・RPG(ローグライク)
・Nussygame(日本、個人)
・本体無料、課金あり

文/カムライターオ

【あわせて読みたい】

 

リリース日が『シレン』と重なってしまったもうひとつのローグライク。実はローグ初心者でも遊べる秀作【レビュー:ブレイブフロンティア ローグストーリー】

 先日、日本型ローグライクの大定番『不思議のダンジョン 風来のシレン』が発売され、話題になりましたが……ほぼ同じ日、別のローグライクゲームも、裏でひっそり(?)公開されていました。
 『ブレイブフロンティア ローグストーリー』です(以下『ブレフロローグ』)。 

関連記事:

iPhone AC 番外レポート : DeckDeDungeon

iPhone AC 番外レポート : Buriedbornes

著者
『Ultima Online』や『信長の野望 Online』、『シムシティ4』など、数々のゲームのファンサイトを作成してきた。
iPhone 解説サイト『iPhone AC』を経て電ファミニコゲーマーのお世話に。
シューティングとシミュレーションが特に好き。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
電ファミのDiscordでこの記事について語ろう!

新着記事

新着記事

ユーザー協賛プロジェクト

世界征服大作戦

電ファミの記事は協賛者の皆さまの支援によって成り立っています!

世界征服大作戦とは?

電ファミのファンクラブです。ゲームを中心にしながら、ひいてはマンガやアニメなど、エンタメ全般を扱うファンクラブへの成長を目指します。主要メンバーとして、元週刊少年ジャンプの編集長・Dr.マシリトこと鳥嶋和彦氏なども参加。面白いコンテンツによる世界征服を本気で企むコミュニティです。

詳しくはこちら

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

関連サイト

その他

若ゲのいたり
榎本俊二の現代ゲーム用語大全

カテゴリーピックアップ

若ゲのいたり〜ゲームクリエイターの青春〜

若ゲのいたり〜ゲームクリエイターの青春〜の記事一覧