美術品として扱われてきた古銃の化身たちが、“貴銃士”となり独裁を続ける世界帝に立ち向かう『千銃士』【※1】。2018年3月22日にアプリゲームとして配信開始(LINE、マーベラス)し、7月からアニメが放送され、ファン層を拡大していきました。
そして、ついに 2019年2月17日(日)初の本格ライブイベント『絶対高貴LIVE!〜マスター感謝祭〜』が、東京・豊洲PITで開催され、そこでは貴銃士たちの絶対高貴ソング【※2】が生披露されました。
※1『千銃士』
LINE、マーベラスが提供するスマートフォンゲーム。銃の化身「貴銃士」を収集・育成する古銃育成シミュレーションゲーム。プレイヤーは“マスター”と呼ばれ、古銃を貴銃士として目覚めさせる力を持つ。
※2 絶対高貴ソング
ゲーム内のバトルシーンで流れる曲のこと(キャラクターソング)。貴銃士ひとりひとりにオリジナルの曲があり、それぞれの思いが紡がれている。
【出演者】
八代 拓(ブラウン・ベス役)
立花慎之介(シャルルヴィル役)
中島ヨシキ(ユキムラ役)
高橋広樹(タバティエール役)
小野友樹(アリ・パシャ役)
内田雄馬(ゲベール役)
高城元気(フルサト役)
ライブイベントのテーマは“マスターへの感謝”。歌以外にも、朗読やトークもあるとアナウンスされていましたが……どんなイベントだったのか、昼公演の内容をレポートします。
文/逆井マリ
貴銃士たちからマスターへの思いが詰まった感謝祭
「この世界に呼び覚まされたその瞬間、誰かの声を聴いた。“Be Noble!” 高貴であれ……と」アニメ1話の冒頭のブラウン・ベスの映像から開幕した『絶対高貴LIVE!〜マスター感謝祭〜』 。一瞬の静寂の後、激しいイントロが響き、アメリカ独立戦争グループのブラウン・ベス役の八代 拓さん、シャルルヴィル役の立花慎之介さんがダンサーを率いてステージに登壇すると、客席のマスター【※】たちから拍手が送られました。
メインテーマソング「Bullet of Loyalty」が情熱的に歌いあげられ、イベントが始まります。ブラウン・ベス(八代さん)の曲中セリフ「絶対にお前を守る」には、歓喜の声が湧き上がりました。
※マスター
『千銃士』のゲームにおいてはプレイヤーのことをさす。貴銃士を「呼び覚まし、従える力」をもつ唯一の存在。
ユキムラ役・中島ヨシキさん、タバティエール役・高橋広樹さん、アリ・パシャ役・小野友樹さん、ゲベール役・内田雄馬さん、フルサト役・高城元気さんがステージに加わり、キャストが集結!
八代さんの「マスター! 『千銃士』絶対高貴LIVE!〜マスター感謝祭〜にようこそ!」という声に続き、キャストが全員から「ようこそ~!」と客席に挨拶がおこなわれました。
まずは、マスターが待ちに待っていた絶対高貴ソングが堪能できるライブパート! 八代さんが「Knightliness」を熱唱します。オールディーズな雰囲気のイントロとアウトロ、UKロックの香り漂うサウンドは、イギリス銃の彼ならではの曲と言えるのではないでしょうか。
「マスター、今日は来てきてくれてありがとう! 最高の力で応えよう! 絶対高貴!」と、この日ならではのセリフも。
ペンライトで「赤」一色となった客席が、さらに情熱的な色へと染まっていきました。
ライブの次は、シャルルヴィル(立花さん)とフルサト(高城さん)の朗読タイムです。
このライブで日頃の感謝をマスターにどう伝えるか、貴銃士たちで作戦会議を行った様子を振り返ります。それぞれやりたいことがあり、なかなかまとまることができなかった面々。しかしそれは、マスターへの譲れない想いがあるからこそ。そして、その想いとは「絶対高貴」なのではないか、と気付いたのだそうです。
朗読劇から続くように、「俺だけの絶対高貴を、アンタに」というゲベールのセリフから「Limited Cords」を力強く歌唱した内田さん。
和製銃・ゲベールならではの男らしい歌声、勢いだけではない気高い歌声に魅了されます。
続いてアリ・パシャの絶対高貴ソング「反逆の華~Black Rebellion~」のイントロが流れると、“青”に染まった客席は“紫”へと変わります。“俺様”のアリ・パシャならではの攻撃的でメタリックなサウンドを小野さんが魅力的に歌い上げました。
アリ・パシャが客席までも支配したかのような重厚なメロディーは、まるでオスマン帝国を彷彿とさせる力強さで、まさにライブ映え! おもわずアリ・パシャにひれ伏してしまったことでしょう。
ライブの次は、ブラウン・ベス(八代さん)、シャルルヴィル(立花さん)、ユキムラ(中島さん)、タバティエール(高橋さん)による朗読劇です。
内容は、さきほどの朗読劇でチラっと話しのあった、『絶対高貴LIVE!〜マスター感謝祭〜』の前日譚。感謝祭で何をするか、意見がぶつかりなかなか決めることのできない貴銃士たち。話し合いの場に不在だったアリ・パシャを部屋に呼びにいくと、なんとカラオケセットが……!採点機の履歴に記載されている得点は、66点からスタートし今や84点にまで到達していました。
どうやら、アリ・パシャは感謝祭で絶対高貴ソングを歌うべく練習していたそうです。その姿に感銘を受け、貴銃士たちも絶対高貴ソングを歌うことを決意しました。
この日のイベントに至るまで貴銃士たちの思いが、きっと客席のマスターたちの心に届いたことでしょう。
朗読劇が終わると「ひとつにまとまってよかったわね。喧嘩もするケド、それが家族なのヨ」とフルサトのセリフを放った高城さん。
アップテンポで陽気な「HOME」を高城さんが軽やかに歌いあげます。可愛らしい声と振付が印象的で、マイクの両手持ち、両足ジャンプ! 客席を彩るペンライトはピンクと黄緑に包まれました。最後は「マスター、ありがとう」と感謝の思いを伝えました。
トークタイムでキャストがそれぞれの曲を振り返ると、イベントはいよいよ後半戦へ。
ワインボトル片手にステージに現われ、タバティエール役の高橋さんが絶対高貴ソング「哀愁モナムール」を歌唱します。
ラテン風味の情熱的なサウンド、フランス生まれのタバティエールらしいダンディな歌声にうっとり。途中グラスを傾けるしぐさも見せたり……タバティエールの世界へと包まれていきました。
続いては、ブラウン・ベスとシャルルヴィルのデュエット「シグナル」。哀愁溢れるミディアムナンバーを息の合ったパフォーマンスで魅せます。
最後は2人が見つめ合いながら拳を重ね合い、客席から大歓声が沸き起こりました。
雰囲気をがらりと変えたのは、中島さんによるユキムラの絶対高貴ソング「ウルトラミラクルアルティメット」。ユキムラらしいパワフルかつキャッチーなナンバーで、全力で盛り上げていきます。
武士道を貫くユキムラにあわせ、客席のペンライトも赤一色。ユキムラと客席からなる赤備えはまさに、ユキムラの熱い魂を彷彿とさせるかのようでした。
立花さんがステージに上がり、フロアのペンライトが黄色へと変わるなか、スウィーツ好きのシャルルヴィルならではの絶対高貴ソング「Merci Beaucoup!! ~スウィートデイズ♥~」を甘く透明感のあるボーカルで歌います。
間奏中、ダンサーがマカロンとドーナツのクッションを持って踊っていると、「わ~スイーツだ! マスター! ドーナツとマカロン食べたい? じゃああとで、夢の中に届けね」と笑顔で伝え、マスターたちを虜にした立花さんでした。
ここで最後の朗読ブロック。キャストが全員登場します。感謝祭での歌を終えて、貴銃士がそれぞれ感謝の言葉を伝えていきました。
フサトル(高城さん)
「マスターのおかげで、大切な家族がたくさんできたワ。ここがワタシの、もうひとつのホームヨ。アリガトウ。」
ゲベール(内田さん)
「俺は歌で伝えきった。もう言葉はいらないねえろう。これからもよろしく頼むぜ! マスター!」
アリ・パシャ(小野さん)
「今回は、俺の新たな配下を増やす良い機会となった。礼を言おう。それと……俺様の歌声が聴きたければ、また言え。お前ならば、特別に無償で……歌ってやらんこともない」
タバティエール(高橋さん)
「マスターちゃんには感謝してもしきれないくらい世話になってる。ありがとう。これからも、あいつらともども、よろしくな」
ユキムラ(中島さん)
「感謝の言葉……う~ん。いっぱいありすぎて、わかんねえ! マスター、俺の感謝は忠義という行動で示すぜ! それが俺の武士道だからな!」
シャルルヴィル(立花さん)
「マスター、君の貴銃士になれたことは、俺のいちばんの誇りだよ。ありがとう」
ブラウン・ベス(八代さん)
「いつも俺たちを支えてくれて、本当にありがとう。あの日、レジスタンスはミルラの脅威を阻止したが、戦いはまだ終わらない。俺たち貴銃士はこれからも声の限り叫び、誇りの限り戦い、命の限り生き続ける。おまえと、ともに……」
そしてクライマックスは、八代さん、立花さんの2人で「Be Noble ~自由へのRebirth~」を熱唱。曲中で放った「高貴に戦え!」「Be Noble!」というセリフには、特に熱い歓声が沸きました。最後はキャスト全員で「高貴に戦え! Be Noble!」と叫び、ステージをあとに……。
客席からは拍手とアンコールの声が鳴り響き、再びキャストたちがステージに登場しました。
アンコールではキャラクター然ではなく、キャストとして表情を見せます。八代さんはセンターでジャケットをバッと脱ぎぐと、「絶対高貴Tシャツ」が。八代さん本人として、「絶対高貴」に目覚めたことを宣言しました。
そして、キャストひとりひとりが感謝の気持ちを伝えていきます。
高城さん
「全員がマスターなんですよね……いつもお世話になっております。僕もマスターのひとりだったりするんですけど、今日は貴銃士のひとりとして日ごろの感謝を伝えられたらなと思っていました。楽しんでいただけましたでしょうか? 今後ともゲームやアニメで『千銃士』のみんなをよろしくお願い致します」
高橋さん
「ひとりで平均年齢あげてすみません(笑)。年上の役ということでなるべく落ち着きたいなと思ったんですが、不覚でした。“シャルルくん”(の発音)に今後気を付けていきたいと思ってます。「哀愁モナムール」をはじめてマスターちゃんの前で歌わせてもらったんだけど……真ん中で動かずに歌ったのは、演出としてです。そんなような歌も、イエイイエイ!とした歌もありつつ。そんなたくさんの個性溢れる貴銃士たちをよろしくお願い致します」
内田さん
「楽しんでもらえましたかオラァ! 違うだろ、オラだろ!(観客:歓声) 楽しかったかぁ!? せーの!オラァァァ! (観客:オラー!)また会いましょう!」
小野さん
「今日は楽しんでもらえましたか?(観客:歓声) 違うだろ! 楽しんでもらえましたか?と聞かれたら、楽しかったパシャー!(観客:楽しかったパシャ~!)だろ!……いい子たちだ。……パシャってかわいいですよね(笑)。そんなことを思いながら偉そうなコイツを演じさせていただいていました」
中島さん
「一昨日たまたま梅原(裕一郎)と、斉藤(壮馬)様と飲んでたんですよ。その際に“もうすぐ『千銃士』のライブだね”って話をしてて、当日は二人とも参加できないので、大坂の陣というグループとしても、いつか歌えることができたらと思っています」
立花さん
「楽しかったですか?(観客:歓声)違うでしょ? 楽しかったルルでしょ? 楽しかったですか!?(観客:楽しかったルル~!)凄い。従順なお客さんばかりですね……。温かいマスターに支えられている『千銃士』。キャスト陣としてはまだまだ熱い気持ちを持っていますので、応援のほどよろしくお願い致します!」
八代さん
「アプリゲームからスタートして、イベント、アニメと、マスターの力のおかげで、『千銃士』ライブができたと思っています。今回はこのメンバーでお届けしましたが、個性豊かな貴銃士たちがいっぱいいます。マスターさんの力と僕らで全力で『千銃士』を盛り上げていきたいと思っています。これからも何卒宜しくお願い致します!」
そして最後はTVアニメのオープニングテーマソング 「antique memory」を全員で歌唱。壮大なサウンドスケープで明るい未来を描くように歌い上げました。最後は再び、キメ台詞「高貴に戦え! Be Noble!」を絶叫。キャスト全員で手を繋いで、マスターに「ありがとう」の気持ちを伝えました。
『千銃士』初となるライブイベントは、貴銃士たちのマスターへの愛、キャストたちの『千銃士』への愛が詰まった濃密な時間でした。貴銃士たちの気高い「絶対高貴」を堪能できた今回のイベントでは、客席のマスターたちもその思いに心を射抜かれたことでしょう。
3月6日に発売した『千銃士』OVA 「貴銃士たちのハッピーバースデイ!」をはじめ、今後の『千銃士』の展開に期待したいです。
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