セガは9月14日、『龍が如く』シリーズおなじみのキャラクターで幕末を描くスピンオフのリメイク作『龍が如く 維新!極』を発表した。
「東京ゲームショウ2022」のセガ/アトラスブースには、『龍が如く 維新!極』も試遊可能な作品として出展している。本記事では実際にプレイした『龍が如く 維新!極』のレポートをお届けしよう。
本作の概要を説明すると『龍が如く 維新!極』は、2014年にPS3、PS4向けに発売された『龍が如く 維新!』のリメイク作品だ。『龍が如く』シリーズのスピンオフ作品という位置づけで、桐生一馬と同じビジュアルの坂本龍馬が主人公となっている。
物語の舞台は幕末で、主人公の坂本龍馬は江戸での修行を経て土佐へ帰還した。しかし、自身より位の高い「上士」の悪逆非道な態度に立腹し、反逆したことで投獄されてしまう。そこで突如現れた吉田東洋に助けられ、激動の時代に身を投じていく。
すでに公開されているトレーラーのとおりに、坂本龍馬はあるきっかけで斎藤一と偽名を名乗り、潜入捜査を行っていく。シナリオは幕末をモチーフとするフィクションで、戦闘をはじめとする各コンテンツには「龍が如く」シリーズらしいコミカルな脚色もふんだんに盛り込まれた作品となる。
今回の試遊では昼と夜のふたつのモードが用意され、各モードは20分間遊ぶことができる。昼の部は坂本龍馬が斎藤一として新撰組に正式に加入するムービーで開始し、昼の街を探索して戦闘やミニゲームやクエスト要素などを幅広く楽しめる。
いっぽうで夜のモードは本作の宿敵である岡田以蔵を追うバトルを中心としたもの。好みに合わせて遊びたいモードを楽しむと良いだろう。筆者は昼のモードで試遊を行った。
試遊をプレイしてまず感じるのは、「極クオリティ」となったビジュアルだ。本作ではUnreal Engineを使用しており、艶と透明感のある光の表現が印象的だ。また、実在の人物を模し、同時に人体の肌理(きめ)を強調したモデリングも特徴のひとつ。「龍が如く」らしい無骨な質感とフォトリアルな質感が融合した表現を楽しめる。
ムービーシーンでは新撰組の中心となる人物が一堂に会するため、さっそく追加された『龍が如く 0』、『龍が如く6』、『龍が如く7』の面々を拝むことが可能だ。
ムービーを見終えれば、いよいよ街での探索がスタートする。当然ながら街は神室町や蒼天堀とは一味違う趣であり、ビジュアルとサウンドで表現される幕末の街の喧騒が魅力的だ。しかしながら、「すしざんまい」や「どん・きほーて」、「はなまるうどん」、「富士そば」も登場しており、現代都市のリアリティにも奇妙な手つきで遭遇できる。
試遊では飲食店のほか、プレイスポット、サブクエストを体験可能であり、20分では到底遊びきれないコンテンツが用意されている。幕末が舞台のスピンオフ作品であるが、セクシーな女性キャラクターとのコミュニケーションも体験可能だ。
さらに、昼モードの試遊では力士とのコミュニケーションとして戦闘も体験可能である。本作の戦闘は複数のスタイルを切り替えながら戦う『龍が如く』シリーズおなじみの形式を採用。竜馬らしく銃と刀を併用する「乱舞」、刀のみを使用する「一刀」、銃のみの「短銃」、素手で敵を討つ「格闘」の4つのスタイルを状況と好みに合わせて使用できる。
ゲームプレイは敵の配置を意識した立ち回りや回避、スキをついて畳みかける連撃が要点であり、上手な行動で敵を圧倒していく爽快感が素敵だ。力士の肌と日本刀、そして銃の勝敗は、ご自身の目で確かめて頂きたい。
さらに本作では、『龍が如く 維新!』では特定の場面のみで発動できた「隊士スキル」が通常戦でも使用できる。隊士スキルはいずれも強力な攻撃スキルで、画面が真っ白になるほどの派手な演出を伴う。
幕末という設定を忘れさせるド派手なエフェクトと複数の敵を一層可能な性能で、テンポ感のある戦闘の快楽をを思う存分に享受できそうだ。
前述のとおりに試遊は20分と短く、触れられた要素ははあくまでも本作の一端だ。しかしながら短いゲームプレイのなかには、「極」クオリティにパワーアップしたドラマとギラギラとしたコメディー、双方の魅力を伺えた。
『龍が如く 維新!極』は2023年2月22日に発売予定で、対象プラットフォームはPS4、PS5、Xbox One、Xbox Series X|S、PC(Windows、Steam)。Xbox Series X|S、Xbox One、Windows、Steamはデジタル版のスタンダードエディション、デジタルデラックスエディションの販売のみとなる。
「東京ゲームショー2022」のセガ/アトラスブースに佇む新撰組風のコンパニオンを通り過ぎれば、20台ほどの試遊機と本作、そして同日に発表された『名を消した男 龍が如く 7 外伝』のPVが迎えてくれるだろう。
「東京ゲームショー2022」に遊びに行く読者は、是非本作をプレイしてみてはいかがだろうか。