「変身ヒロイン」×「特撮系」がキーワードの美少女ビジュアルノベル『ユメミドリーマー』。買い切りとは違う、週一話配信の新しい物語体験

 週一配信という、ちょっと風変わりな方法でプレイできる王道魔法少女モノのビジュアルノベルゲーム『スターメロディー ユメミドリーマー』(以下、『ユメミドリーマー』)。本作は『AS~エンジェリックセレナーデ』『シンフォニック=レイン』など、数多くの大人気美少女ゲームを生み出した工画堂スタジオのくろねこさんちーむの新作リズムアドベンチャーゲームだ。

 この作品の何が変わっているかというと、テレビアニメのように毎週1話ずつ単話配信されていくという点だろう。
 本作は買い切り型や運営型のゲームとは異なる、新たな物語体験が行えるのが最大の特徴となっている。

 毎週プレイを進めていくことで「その週の盛り上がり」をリアルタイムで味わうことができるというのは、アドベンチャーゲームではあまり類を見ない試みと言えるだろう。

 「変身ヒロイン」と「特撮系」がキーワードとなっている本作は、伝統的な魔法少女モノらしくかわいいヒロインが変身し、かっこよく戦う。変身も立ち絵が切り替わるだけではなく、しっかりとアニメーションが付いており本格的だ。

 さまざまなテレビアニメやゲームで脚本を担当する田沢大典氏がシリーズ構成を担当。彼はアニメ『盾の勇者の成り上がり』『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』『SHOW BY ROCK!! ましゅまいれっしゅ!!』などの脚本を担当しており、ほかにもキャラクタージャンルを得意とする作家が集まってシナリオが制作されている。

 グラフィックにももちろん注目していただきたい。最近では『東方ダンマクカグラ』でイラスト制作を担当し、多くの美少女キャラクターのデザインやイラスト制作の実績を持つ、あっきー人氏が参加している。イラストを見れば一瞬でわかるほど、あっきー人氏は魅力的な絵を描く。少しでも惹かれたなら、この作品に注目していただきたい。

 『ユメミドリーマー』には、くろねこさんちーむのやりたいことが詰め込まれている。リズムアドベンチャーゲームというジャンル名だけあって、主題歌に合わせて遊ぶことのできるリズムゲームパート、そしてヒロインの戦闘をさらに盛り上げるコマンド式の戦闘要素も用意されている。

 本作は『プリキュア』などのアニメの応援上映とはまた違う角度で、物語の中の少女たちを応援することができる新しい魔法少女モノだ。


※この記事は『スターメロディー ユメミドリーマー』の魅力をもっと広めたい工画堂スタジオさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。

王道な魔法少女モノ

 『ユメミドリーマー』の物語は、ごく普通の中学生で、ヒロインである七星夢美を中心にしてはじまる。

 ある日突然、自らの星をという怪物によって滅ぼされたという、王女キララが現れ夢美たちの日常はガラッと変わってしまう。彼女を追って、悪夢を見せて人の魂を食べるムマという怪物が地球を狙うこととなり、夢美とキララは仲間達と地球を救うために戦う。

 以上がざっくりとした導入部分の物語だが、舞台は中学校とだけあって、年頃の男女たちの悩みや葛藤が描かれていく。

 当たり前だが、はじめのうちはやることがうまくいかなかったり、コミュニケーションのすれ違いによって喧嘩をしてしまうことがある。しかし、そんな困難を仲間達とともに乗り越えていくのが本作の魅力なのだ。

 2021年11月4日から配信が始まった本作は、毎週木曜日に1話ずつ、2020年1月20日まで10回にわたって配信される(2021年12月30日は配信がお休み)。週放送のアニメではなかなかないルートの分岐をアドベンチャーゲームらしく入れ込み、ゲームとアニメのあいだのような配信方法だからこそ成すことのできる表現に挑戦している。

 各話は約1時間程度で読むことができ、物語もテンポよく進行していくため、「ノベルゲームは長くて読み進めるのが難しい……」と感じている人にとっては手の出しやすい構成となっている。

 本作は王道魔法少女モノで、ぱっと見ただけではどの層に向けられた作品かわかりにくいと思う。物語も絵柄も雰囲気も、比較的穏やかに進んでいくのだが、ところどころに絶望的でビックリするような出来事が起こる。
 ネタバレとなるので詳細の記述は避けるが、「だからこの見た目でレーティングが17歳以上対象なのか!」と納得できるシナリオ展開が行われていく。……どうですか? 興味がわいてきませんか?

魅力的なキャラクターたち

 『ユメミドリーマー』には、たくさんの魅力的なキャラクターが登場する。

 主人公の神緒奏斗は星牧港中学に通う中学2年生。親は現在家におらず、幼馴染の夢美とその母親に支えられながら生きている。
 ムマとの戦いに巻き込まれてしまうのだが、彼自身は変身できないため戦うことができない。その代わり、ムマの浄化に必要となるアイテム、星の力を宿した鍵盤楽器である「ステラフォルテ」を弾くことによって夢美たちをサポートするのだ。

 メインヒロインの七星夢美は奏斗と同い年で同じクラス。明るく一生懸命だし、面倒見もいいのだが、おっちょこちょいなところがあって、少しだけ危なっかしい。

 登場するすべてのキャラクターに声優がしっかりついているため、「ノベルゲームには声があったほうがいい!」というプレイヤーには満足する内容となっているはずだ。

 魔法少女モノにはお約束となるしゃべるマスコットや、敵役ながらむちゃくちゃかわいいグリドールというキャラクターも必見。告白すると、筆者はメインキャラクターたちよりも、グリドールというキャラクターが好きだ。

敵キャラクターのグリドール

 (画像はユメミドリーマー | 10年ぶり、くろねこさんちーむ待望の新作より)

 コマンドバトル・パートでは、アニメさながらの変身シーンや戦闘シーンが描かれるので、こちらも注目の内容となっている。魔法少女モノではお約束の変身シーンはとくに必見だ。

サブキャラクターのかわいさも必見

 ちなみに、ビジュアルノベルでは結構珍しい、キャラクターの背中が描かれたシーンも登場する。手抜きをしていない表現で、このような気遣いも本作の魅力と言えるだろう。

ゲームらしく音ゲーと戦闘パートがある

 本作は物語を読み進める「アドベンチャー・パート」、敵キャラクターとの直接対決を操作する「コマンドバトル・パート」、敵であるムマを浄化する為の音楽を演奏する「リズムゲーム・パート」の3つを繰り返しながら、進めていくゲームとなっている。

 ドリーマーへと変身したヒロインたちは、悪夢によって人類を襲うムマとの戦闘を強いられる。コマンドバトル・パートでは、プレーヤーはスタードリーマーたちをコントロールして勝利に導くこととなる。

 操作は、誰もが体験したことがあるであろう、シンプルなコマンド選択式。「攻撃」「防御」「必殺技」と選択肢も簡潔で、迷ったり詰んだりすることはまずないはずだ。

 “ステラチャージ”が必要となる必殺技は、その名に恥じず威力はバツグンなうえ、変身シーンと同じように臨場感のある専用のカットが用意されているため、全キャラクターでぜひ使用していただきたい。

 そして、戦闘が終了したら倒したムマの魂を浄化するために、ステラソングを成功させるための「リズムゲーム・パート」がはじまる。

 画面上を流れてくるボタンをタイミングよくを押すことでスコアを獲得するゲームとなっている。これがなかなか本格的なリズムゲームなので驚くはず。曲も魔法少女モノらしく、かわいい印象を持った良い曲が流れてくる。

 また、リズムゲームが苦手な方でもしっかりとクリアできるようにオートプレイ機能も用意されているうえに、難易度の調節も可能だ。
 リズムゲームに慣れているプレイヤーは流れてくるボタンの種類が増えるように何度を上げて調節してみるのもよいだろう。

 そのほか、リズムゲームを何度も楽しみたいというプレイヤー向けに、ストーリー内で演奏をした楽曲はフリープレイモードで繰り返し楽しめるようになっている。

週ごとに配信されるメリット

 『ユメミドリーマー』はやはり、テレビアニメのように毎週1話ずつ配信される形式が特徴的だ。

 DLCや配信コンテンツが当たり前であったり、運営型のソーシャルゲームが本格的なシナリオを生み出すようになってきた現代に合わせた形式と言える。

 まずは毎週放送のアニメのように、毎話冒頭におさらいが入るので話の内容が非常に理解しやすい。ノベルゲームはとにかくプレイに時間がかかるケースが多く、物語の筋を一度見失うと、読み進めることが難しくなってしまう人もいるが、『ユメミドリーマー』ではそのような事故も少ない。

 また、プレイヤーの進捗度がある程度調整されるため、SNSなどで情報や感想を共有しやすいという点も挙げられる。ほかにも1話が1時間程度と短いため、テンポの悪さを気にして読み飛ばしてしまうということはあまりないようにも見られる。

 積みゲーが多い人にとっても、週に1回ちょっと時間を取るだけでいいのは遊びやすいのではないだろうか。完全版の値段こそフルプライスだが、早めに購入することで安価になるという点もうれしい。


 『ユメミドリーマー』は王道魔法少女モノの接しやすさを持ちながら、作り手の「とにかく自由に要素を入れていきたい」という魅力が発揮されているタイトルだ。

 くろねこさんちーむの作品は10年ぶりであったが、週ごとの配信や、ミニゲーム要素など新しい表現にも挑戦している。『ユメミドリーマー』発売をきっかけに、今後もくろねこさんちーむのタイトルが世に出てくることを応援していきたい。

 完全版の値段こそフルプライスで、1話ごとに購入すると500円となっているが、配信されてすぐのうちは100円のセールが開催されているため、そのタイミングでの購入をおすすめする。

 『ユメミドリーマー』の対応プラットフォームはNintendo Switch、PS4、PC(Steam)。ぜひ気になった方、魔法少女モノが好きな方、くろねこさんちーむの新作を期待していた方はぜひ購入していただきたい。

 そして、みんなで夢美たちを応援しよう!

ライター
『プリパラ』、『妖怪ウォッチ』ありがとう。黙々とゲームに没頭する日々。こっそりと同人ゲーム、同人誌を作っています。ネオ昭和ビジュアルノベル『ふりかけ☆スペイシー』よろしくお願いします。
Twitter:@zombie_haruchan
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