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《死に戻り》=死して時間を巻き戻す力でグッドエンドを見つけ出す。さまざまな“もしも”のルートが楽しめる『Re:ゼロから始める異世界生活 Lost in Memories』

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 MF文庫Jの大人気シリーズ『Re:ゼロから始める異世界生活(以下、『リゼロ』)』は、コミカライズや2度のTVアニメ化をするなど、人気を博しています。

 コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年・菜月昴。
頼れるものなど何一つない異世界で、無力な少年が手にした唯一の力……それは死して時間を巻き戻す《死に戻り》の力だった。
 大切な人たちを守るため、そして確かにあったかけがえのない時間を取り戻すため、少年は絶望に抗い、過酷な運命に立ち向かっていく。

 様々なメディアで展開されている『リゼロ』の世界。iOS/Androidアプリ『Re:ゼロから始める異世界生活 Lost in Memories』(以下、『リゼロス』)では、サービス開始から一年半を迎えました。そこでオリジナルストーリー新章3「犬鬼挽歌」(前半)を筆頭に、様々なキャンペーンがはじまっています。

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 ここではゲームの内容をおさらいしつつ、筆者が一ヶ月あまりのプレイングで気づいたRPG要素のコツや、新章3「犬鬼挽歌」(前半)についても紹介していこうと思います。

文/かーずSP


ストーリーモードのIFルートが没入感をさらに深く

 『リゼロス』のスバルは、記憶をなくした状態から始まります。その記憶を取り戻すために、自身の記憶から生まれた世界“追憶郷”を、ゲームのオリジナルキャラクター“シオン”とともに追体験することになる、という流れです。

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シオン

 “追憶郷”の探索クエストと、アニメ版を元にした“ストーリー”。それぞれを交互に進めていきながら、ゲームを進めていく形式です。“追憶郷”はRPGの戦闘シーンがメイン、“ストーリー”は物語がメインで、どちらもバランス良く楽しむことができるのが本作の特徴になっています。

 アニメ版をベースにしている物語ということは、すでに『リゼロ』を知っている人にとっては新鮮味が感じられない、退屈なものなのでしょうか……?
 いいえ、『リゼロス』には原作にはないIFルートがふんだんに用意されているんです。

・もしも異世界転移した直後にラムに出会っていたら……?
・路地裏でチンピラに絡まれた時、エミリアじゃなくてユリウスに助けられていたら……?
・ナツキ・スバルが「異なる」選択をした結果、20年後はどうなっている……?

 といった『リゼロス』でしか楽しめない“もしも”のスバルの活躍が楽しめるんです。例えば絶対に本編では描かれなさそうなユリウスのジャージ姿。原作ファンは思わずニヤリとしてしまいます。

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ジャージのユリウス

 こうしたIFエピソードの数々が、『リゼロ』への没入感をさらに深くしてくれます。

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選択肢

新章は、あり得たかもしれない“スバルのもう一つの軌跡”

 さらに『リゼロス』には、このゲームのために書き下ろされた新作オリジナルストーリーが用意されていることにも注目です。筆者はプレイを開始して一ヶ月で、「新章1 囚人番号459 ナツキ・スバル」までプレイしました。

 無実の罪に問われて監獄に入れられたスバルとオットー。同じく獄中で再会したリカードたちと協力しつつ、脱獄のために“牢名主”の助力を得ようと説得するのであった……。

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囚人服のスバル

 これが、あり得たかもしれない“スバルのもう一つの軌跡”と言える道筋になっています。スバルが感電死させられるなど、何度も『死に戻り』しながら、真犯人や事件の真相を突き止めていくハードな内容は、実に読み応えがありました。
 しかもおまけシナリオ的に、監獄で自由を求めてスバルが蜂起する展開もあって驚きました。こうした様々なアナザーエンドも複数用意されていて、すべてのルートをコンプリートしたくなり、日々のプレイングが捗りました。

 もちろん、『リゼロ』を知らなくても問題ありません。アニメ版をベースにしたストーリーテリングは要所を押さえていて、すんなりと物語に入っていくことができます。しかもLive2Dのなめらかな動きで、エミリアやラム、レムたちがしゃべりかけてくれるのも嬉しいポイントです。

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ラム

 喜怒哀楽が豊かなキャラクターたちと物語を紡ぎながら、ピンポイントにアニメの動画シーンを盛り込んだ演出。引き込まれること間違いなしでしょう。

 『リゼロス』ではシナリオを読むための「精神力」が毎日配布されます。なので移動中や寝る前などに、少しづつ『リゼロ』の世界に浸って物語を楽しんでいくことができるんです。これがライトノベルを読む感覚そのもの。読書する感覚で、物語をじっくりと読み進めていけます。

遊びやすさと奥深さを両立させたRPG部分

 『リゼロス』のもう一つの柱であるRPG要素についても触れましょう。結論からいうと、戦闘シーンは遊びやすく、一方で育成要素には奥深さを感じさせる、やりこみ甲斐のある内容になっています。

 『リゼロ』には個性的なキャラクターたちが数多く登場します。エミリアやラム、レムといった主要キャラは当然のこと、スバルのお腹を引き裂く暗殺者の難敵・エルザ、友好関係を結ぶクルシュ陣営の人々、果ては露天の果物屋のおっちゃんやチンピラといった脇役までが、操作可能なキャラクターとなっています。

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果物屋のおっちゃんことカドモン

 そんな彼ら・彼女らの戦闘シーンでは、カットインによる熱くてカッコいいムービーが流れる演出もあり、毎回眺めてしまうほど見とれてしまいます。

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エミリアのカットイン
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ラムのカットイン

 システムはターン制ですが、味方と敵が交互に攻撃するのではなく、キャラクターの素早さに応じて「行動ゲージ」が溜まっていき、その順番に行動できる仕組みです。

 基本的には敵をタップしていくだけで戦っていけますし、強敵以外はオート戦闘でも問題ありません。さらに言えば、一定の条件で一度クリアしたクエストには、スキップチケットを使って戦闘を省くこともできます。
 毎日プレイする際に、プレイヤーの生活の重荷にならずに遊べる仕様が用意されているのも親切だと感じました。

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戦闘シーン

 しかし「ここまでカジュアルだと、やりごたえはどうなの?」……と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。キャラクターにはさまざまなパラメーターが用意されていて、育成要素がとても多いんです。

 キャラクターのレベルを上げるには、上限解放や覚醒が必要になってきます。さらにメモリーボードでのパラメーター強化、スキルの強化、超越再現といった、さらなる育成要素まで実装しています。

 こうした複数の育成要素が用意されていて、キャラクター育成や、やり込み系が好きならば、存分にハマれる要素が用意されています。そして強くなったキャラクターは、アリーナ・グランドアリーナで、他のプレイヤーと対戦することで強さを実感できます。ますますキャラ強化が捗ること間違いなしでしょう。

序盤育成のコツ

 これから始める人向けに、個人的に実践してきた序盤の育成のコツも記しておきます。

 1.5周年記念を迎えた『リゼロス』では、今ゲームを始めるとログインボーナスや運営からのプレゼントとして、魔法石やガチャチケットがたくさん配布されています。

 ガチャを回して手に入れた★3以上のキャラクターを最優先で育成しつつ、一部の★2のキャラも育てていきましょう。
具体的には、各キャラクターの属性「赤、青、緑、黄、紫」のうち、ガチャで引いた★3の色に合わせた★2を強化して、レギュラー面子に入れると戦闘が安定します。

 例えば筆者は「【愛情たっぷりケーキ】レム★3」(青)と「【殺戮の鬼少女】レム★3」(青)、「【世界を浄化する拳】ミネルヴァ★3」(青)を引きました。

 この場合、入手しやすい「【他愛もない日々】エミリア★2」(青)と「【村一番の美少女】ペトラ★2」(青)も、EXPダンジョンで溜めた育成アイテムを注ぎ込んで、「青パーティ」を早めに作りました。

 なぜかというと、今回でいえば「【世界を浄化する拳】ミネルヴァ★3」(青)のリーダースキルは「青属性の味方のHPを60%上昇する」というものです。『リゼロス』では、同じ色で揃えるとメリットが大きくなります。

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パーティ画面

 この場合、一番左のミネルヴァのリーダースキルは、3人のレムには効果が及びますが、一番右の「ロズワール」(赤)は恩恵が受けられません。

 もちろん「赤←青←緑←赤……」の三すくみの優劣と、「黄←→紫」でダメージが増加する相性があります。苦手属性の敵には通用しづらいでしょう。けれどもプレイ開始からある程度までは、苦手属性が相手でもレベル差で乗り切れました。

 ゲームを開始してしばらく進めると、育成ダンジョンが数多く用意されていて、どこから手を付けていいか戸惑うかもしれません。
スタミナの使い方については、回数制限ありのデイリークエストを最優先してプレイ。残りのスタミナはEXPダンジョンで経験値を稼ぐのがいいと思います。

 並行して“ストーリー”を進めていき、そこで集まる素材は★3キャラのメモリーボードを開放することに優先します。

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メモリーボードの画像

 記憶結晶の強化は余裕があればやってもいいかもしませんが、そのままでも支障ありません。序盤の育成の優先順位は「キャラ>記憶結晶」だと感じました。

 毎日のEXPダンジョン巡回で、育成している★3キャラがレベル60に届くようになっていきます。そうしたら限界突破のために、属性の色に合わせた“進化の洞窟”に通います。
 ★3キャラが限界突破でレベル70に届くようになった後は、★2の限界突破と、★3のスキル上げのために“技能の祠”を並行して巡回する。そうした流れで進めていきました。

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 この“技能の祠”は、ダンジョンによって「エミリア陣営」「アナスタシア陣営」「クルシュ陣営」というパーティ制限がある点にも注意です。育成の中期目標としては、どのダンジョンでも戦えるように、各陣営の戦力を整えていくことが大事になってきます。

1.5周年で、オリジナルストーリー新章3「犬鬼挽歌」が開幕!

 今は『リゼロス』1.5周年ということで、オリジナルストーリー新章3「犬鬼挽歌」(前半)が公開されています。さらに新衣装のエミリアとレム、寝間着のプリシラが登場するガチャが開催中、初のオットー★3が実装されるガチャも開催予定です。

 禁書庫に運び込まれた魔導書『夢幻写本』
条件に合った相手を本の中へ閉じ込めるというそれに、レムが囚われてしまう。
 救出のためにスバル、エミリア……そして偶然居合わせたヴィルヘルムは、
 救出のため本の中へ入り込むことに。そこには終結したはずの『亜人戦争』が続いている世界だった。

 この新章3は、今までの“ストーリー”をクリアしていなくても始めることができます。これから『リゼロス』デビューするタイミングとしてもバッチリではないでしょうか。

 そんな感じで『Re:ゼロから始める異世界生活 Lost in Memories』で、異世界に潜る生活にドップリと浸かっています。

 選択肢によって分岐していき、原作にない新たな一面を発見する楽しさ。と同時に、スバルが辿っていたかもしれないIFルートや新章に触れることができて、実に新鮮な体験です。『リゼロス』はそうした意味で、『リゼロ』ファンのお眼鏡にかなう骨太な作りになっていると感じました。
 逆に『リゼロ』を知らないという方にも、本編シナリオを通じて、その魅力が味わえます。従来の『リゼロ』ファンはもとより、“RPGと物語を同じくらい楽しみたい”というユーザーが満足できるクオリティになっていると実感した次第です。(了)

ライター
2001年より運営する個人ニュースサイト「かーずSP」管理人。中学2年でFM77AVを手に入れたことでパソゲー道を邁進、RPGからアクション、レース、ギャルゲー(18禁含む)まで偏食に育つ。『Wizardry』『Diablo』の洗練を受けたのでハック&スラッシュには目がない。 影響を受けたゲームクリエイター:松野泰己、髙橋龍也、蛭田昌人、虚淵玄、菅野ひろゆき、打越鋼太郎ほか(敬称略)
Twitter:@karzusp

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