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『ブルーアーカイブ』の「エデン条約編」がめっちゃ面白い。明るく楽しい日常が描かれていた作品に突如として現れる殺人、死、裏切り、抗争……!?

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 みなさん、透き通ってますかっ!?

 今回紹介するゲームは最近「カルバノグの兎」編が公開され話題を呼んでいる……というかよっぽどテレビ見てないとかインターネット見てないとかでなければ大抵の人は知っているであろう『ブルーアーカイブ』です。

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開幕から私事ですが最近東京に引っ越しました。秋葉原にブルアカの広告めっちゃ載っててテンション上がってます。ちなみにこの写真を撮るためだけに秋葉原まで日比谷線に揺られて行きました。私の苦労が報われるためにもじっくり舐め回すように見て下さい。

 と言っても、実は私このゲームを一度離れてまして……見出しにもある通り「エデン条約編がとにかくすごい」「エデン条約編が面白すぎる」という噂を聞きつけて再度インストールした復帰勢なのです……。

 はい……私はソシャゲのトロの部分だけ食おうとする人間の屑です……はてブの欄で好きなだけボロクソ貶しておいてください……。

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私は1周年の際に一度復帰しかけたのだが、「イオリ」や「ヒビキ」などの強力なキャラクターが確定で入手できる有料ガチャでまさかのヒフミ被りを引き起こしもう一度心が折れたため、今回は3度目の正直となっている。だってしょうがないだろ!!!

 いやそんな私のガチャ事情はどうでも良くて! 最初に辞めた時もあまりにもキャラが当たらなかったとかそういう言い訳はどうでもいい! 早速本筋に移りましょう!!

文/ジスマロック
編集/実存

※この記事には「時計じかけの花のパヴァーヌ(ゲーム開発部)編」と「エデン条約編」の3章の序盤までのネタバレが含まれています。現在進行形でメインストーリーを読み進めているorこれから読む気マンマンでネタバレが気になる方はあまり読まない方が良いと思います。責任取れません。


そもそも『ブルーアーカイブ』とは?

 Yostarが送る『ブルーアーカイブ』は透き通るような世界観が魅力の学園RPG。

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 透き通っ……

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 す、透き通っ…………

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 透き通ってる! これは透き通ってる!
 透明感ヨシ!! ここまで世界観を透き通らせるには眠れない夜もあっただろう、キム!

 透き通ってる世界観とちょっぴりえっちでかわいいキャラクター、そこが両立されているのが『ブルーアーカイブ』! いや、ちょっぴりか……?

 そして世界観とキャラクターの魅力を最大限引き立たせるコメディチックなシナリオもかなり面白く、今回紹介するのはこの「シナリオ」の部分!

 今作で最初に触れることができるストーリーは「対策委員会編」

 借金により崩壊しかけている「アビドス高等学校」をプレイヤーの代理人でもある「先生」がお助けするのが対策委員会編の大筋なのですが……

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 借金を返済するべく銀行強盗をおっぱじめるアビドスの生徒たち!
 生徒数すら少なく廃校寸前に追い込まれたアビドスの生徒をどうにか増やすために隣の学校を襲撃して生徒をさらってくる作戦を画策する生徒たち!!

 す、透き通るような世界観とは……?

 ブルアカのストーリーはこういう感じの銃弾が当然のように飛び交い大量破壊が何食わぬ顔で起きる倫理観で展開されます。しかし放たれたその銃弾が身体に直撃しても「いったぁーい☆」で済むし、高層ビルごとナパームで大爆発させられても頭がアフロになるぐらいで済む。そんな謎の超耐久をブルアカの生徒たちは誇っています。

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「近距離で5.56mm弾を丸々一弾倉分当てたから、1時間くらいはこのまま気を失っているはず。」という明らかに上の句と下の句が噛み合っていないセリフも当然のように放たれる。これがブルーアーカイブ。

 とにかくここで言いたいのは「ブルアカはちょっと日常アニメっぽいノリで銃火器が火を吹く破滅的なノリがすごい」ということ! だいぶいろいろな部分を端折ってしまいましたが、まずここの部分を説明しておかないとエデン条約編がなんなのかすら説明できない!!

生徒を退学の危機から救え!エデン条約編前半戦

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 では早速本題の「エデン条約編」に移りましょう。と、その前に「そもそもサブタイトルにもなっているエデン条約とはなんぞや?」というところから説明しなければなりません。

 楽園の名を冠している「エデン条約」、その実態は長年争いを続けていた「トリニティ総合学園」と「ゲヘナ学園」【※1】が手を取り合う条約……平たく言えばふたつの学園の間で結ばれる平和条約のようなものです。

 日常アニメっぽいノリの作品に突如として「条約」がメインに据えられたストーリーがやってくる時点でエデン条約編のその異質さが伝わるかもしれません。

※1「トリニティ総合学園」と「ゲヘナ学園」
ブルアカの組織は主に「学校」で分けられており、第1章の「対策委員会編」は「アビドス高等学校」を舞台にしているように、エデン条約編は主にこの「トリニティ総合学園」と「ゲヘナ学園」を舞台にしている。前者のトリニティはお嬢様学校風で、生徒たちはどこか「天使」を思わせる風貌をしている。一方後者のゲヘナはブルアカ世界でも屈指の治安の悪さを誇る「自由と混沌」が校風の学校。生徒たちは「悪魔」を想起させる姿をしており、まさに天国と地獄。まさに秩序(ロウ)と混沌(カオス)。

 しかしながら最初から最後まで堅苦しく「条約」の話だけをし続けるのもブルアカの味ではありません。エデン条約編の序盤は、トリニティ総合学園で特に成績の低い落ちこぼれ4人組の退学を阻止するべく、「補習授業部」に先生が呼ばれるところから物語が始まる!

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 左からハナコ、コハル、アズサ、ヒフミ……この4人をなんとか退学の危機から救うべく先生が奔走します。もちろんハードな面もエデン条約編の魅力ではありますが、私としては序盤の補習授業部との楽しい生活……「ブルーアーカイブにおける日常」を大切にしているのもエデン条約編の大好きなところです。

 まずひとり目のハナコは……まあ彼女はゲーム内の説明文に全てが詰まっています。

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 「一見するとお淑やかで気品のあるお嬢さん……といった感じだが、実は口を開くと性的な言葉が止まらない問題児。」

 はい。一見するとお淑やかで気品のあるお嬢さん……といった感じだが、実は口を開くと性的な言葉が止まらない問題児です。いや、「一見するとお淑やかで気品のあるお嬢さん……といった感じだが、実は口を開くと性的な言葉が止まらない問題児。」って何?

 「実は口を開くと性的な言葉が止まらない問題児。」より面白い日本語、存在せん。

 ふたり目の「正義実現委員会」に所属するコハルは……

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 少し卑猥な話題に移るとすぐに「死刑!!」と叫んでしまうほどえっちなことが大嫌いな女の子。何故なら「正義実現委員会」なので。しかしバッグには「R18」と書かれたえっちな本を隠し持っている年頃の女の子でもあるのです……。

 え? 何? 本当にここからシリアスな話が始まるのかって?

 ご心配なく! エロ本からでもちゃんと平和条約の話に繋がります!!
 多分……。

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 3人目は「アズサ」。トリニティ屈指の戦闘力を誇る「正義実現委員会」を相手にたったひとりで何時間も戦い続けたゲリラ戦のプロフェッショナル。やっと卑猥なことを考えていない女の子が出てきました。

 ある意味では「エデン条約編の主人公」とも言える彼女。「たとえ全てが虚しいことだとしても、それは今日最善を尽くさない理由にはならない。」という赤点を取り続けているとは思えない鋼の精神力で退学の危機に立ち向かいます。

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実際のテストでは2点や3点を取り続けている口を開くと性的な言葉が止まらない問題児ハナコが、一年生の時は全てのテストで満点を取り続けていたことが発覚するシーン。ここで断言してしまいますが、エデン条約編が終わると大体の人は口を開くと性的な言葉が止まらない問題児のことが好きになっていると思われます。

 4人目はヒフミ。悲しいバッドエンドよりも、力を合わせて大団円で終わるハッピーエンドが大好きな女の子。他の子に比べると少し平凡な彼女が補習授業部の部長としてこの凸凹なメンバーを先生と一緒に取りまとめ、なんとかテスト合格を目指します!

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 このヘンテコな4人が絆を深め合いながら、一緒にプール掃除とかしながらテスト合格を目指す青春の物語がエデン条約編! 透き通ってる! 透き通ってるよ!!

 もはや平和条約など明後日の方向にぶっ飛んでいったような気はしますが、エデン条約編には『ブルーアーカイブ』の「先生と生徒」という関係を改めて描く側面もあると思っています。先生となって、生徒に勉強を教える。生徒を正しい道へ、生徒が進みたい道へと導く「先生」の役割が改めて示されます。

 仲良くなりながらも徐々にテストの点数も伸びていく補習授業部の面々。
 
 しかし、なんとしてもこの4人を退学させたいトリニティ上層部はこれまで60点だったテストの合格ラインを突如「90点」に引き上げたり、テストの試験会場を最寄りのトリニティではなく治安の悪いゲヘナに設定したり、挙句の果てにはテスト会場を爆破することでテスト用紙ごと紛失させて不合格にする実力行使に打って出る!

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テスト会場に向かうワンシーンです。テスト会場に向かうだけなのに昭和特撮ばりの火薬を使うのがブルアカの味。

 い、一体なぜここまでするのか!?

死、裏切り、謀略……エデン条約編後半戦

 ここでやっと「エデン条約」の出番です。トリニティ上層部……もといトリニティの生徒会でもある「ティーパーティー」のホスト(生徒会長のようなもの)、桐藤ナギサはこれから締結されるエデン条約に対してある不安を抱いていました。

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 長年憎み合ってきたトリニティとゲヘナ、その両校が平和条約を結ぶことには確実に反発が起きる。今回の平和条約を狙ってテロを起こす人間がいるかもしれない、エデン条約の締結を阻止するためにティーパーティー及び要人の暗殺を計画している人間がいる……そういった疑心暗鬼にナギサは陥っていた。

 ナギサは何故ここまで疑心暗鬼になっているのか……実はエデン条約編の開始以前に、ティーパーティーの一員「百合園セイア」のヘイローが破壊されていたのです。

 「ブルアカのキャラは銃弾が当たっても軽傷で済むし、爆弾で吹っ飛ばされてもアフロになるぐらいで済む」とは先ほど説明しましたが、エデン条約編で生徒の頭上に浮いている天使の輪のような何か……「ヘイロー」を破壊されると「死」に至らせることが可能なのが発覚します。

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 銃弾を当てても気絶する程度で済んでいる以上、ブルアカの世界において「死」の概念が見えにくいのは事実です。ですが、凄まじい数の弾薬、尋常じゃない量の火薬を常に叩き込み続ければヘイローを破壊して「殺す」ことは不可能ではないのです。

 これまでギャグのように使われていたブルアカのドンパチに突如として明かされる「死」の概念。ここを明かしてきただけで、既にエデン条約編がだいぶ攻めていることが伝わるかもしれません。

 百合園セイアの死を知ったティーパーティーは暗殺の首謀者及び「裏切り者」の徹底捜査を開始。もうお気付きの方もいるやもしれませんが、補習授業部は「裏切り者の疑惑」をかけられている人間が集められたグループなのです。

 まあ要はヒフミ、コハル、アズサ、ハナコの4人のどれかが裏切り者なのかまでは掴めたけど、特定するのがめんどいし可能性を潰すために一気に4人まとめて退学にしちまおうって話!

 ナギサ、セイアに続く3人目のティーパーティー「聖園ミカ」によってもたらされるのは、数々のきな臭い情報。 

 「ナギサがエデン条約を推し進めているのはそもそも条約の締結によって生まれるゲヘナとトリニティの武力を合わせ持った武力集団を手に入れることが目的なのではないか」、「数多くの分派がまとまったトリニティ総合学園が作られる際、トリニティの誕生に猛烈に反発した『アリウス』という派閥が徹底的に弾圧された」……。

 さらにここで「裏切り者」がトリニティにより弾圧され姿を消した「アリウス」の出身、白洲アズサだということもミカの口から知らされます。

 死、裏切り、謀略、抗争、憎しみ……エデン条約編が始まるまでそこまで頭角を現していなかった『ブルーアーカイブ』の暗い部分が一気に顔を出してきます。

 あっ、ちなみに私はエデン条約編のキャラだとミカが一番好きです。
 かわいいぜ、ミカ……。

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 ミカから明かされた情報の通り、白洲アズサはアリウスから送り込まれ、ティーパーティーの桐藤ナギサの暗殺を目的としてやってきた裏切り者。

 しかし、トリニティに潜り込んだアリウスのスパイであると同時に、アズサは「アリウスの手からナギサを守る」ということを決意していました。簡単に言えば2重スパイ。

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 桐藤ナギサを守ることでエデン条約を締結させキヴォトスの平和を守るため。アリウスのような弾圧される学園をこれ以上生み出さないため。そして、テストの合格に向けて一緒に頑張った補習授業部のみんなとの時間を大切にするため。たとえこの日常の全てがいずれ消えゆく虚しい物だったとしても、それは今日最善を尽くさない理由にはならない。

 エデン条約編はそれこそ『ブルーアーカイブ』が描いてきた空気から逸脱した抗争や政治などの暗い面を描く話ではありますが、今作が1章から変わらず大切にしてきた「何気ない日常」が完全に損なわれている訳ではなく、むしろこの「何気ない日常」こそ最もかけがえのないものです。

 昨日も今日も明日も日常は続きます。こんな当たり前のことで何を大袈裟な…と思うかもしれませんし、「奇跡」というのは、もっとすごくて珍しいことなのかもしれませんが、『ブルーアーカイブ』は何気ない日常の中で、ほんの少しの奇跡を見つける物語です。

 正義実現委員会のコハル、ゲリラ戦の達人アズサ、ティーパーティーの偏愛を受ける自称平凡なヒフミ、トリニティのほぼすべてに精通したハナコ。この補習授業部の4人が力を合わせてアリウスの襲撃からティーパーティーとトリニティを守る電撃作戦が開始され、エデン条約編は終局へと向かいます。

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 そして明かされる真の「トリニティの裏切り者」、聖園ミカ。
 ミカ、嘘だよな……? オタクは裏切り者が好きなんや! 勘弁してくれ!!

 百合園セイアの殺害も、桐藤ナギサの暗殺計画も、全ては「心の底から嫌いでたまらないゲヘナ」を消し去るため。アリウスと結託し、ティーパーティーのホストに登り詰めてトリニティの全権を掌握するため。

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ある程度プレイヤーに解釈が委ねられている部分だとは思うので何とも言い切れませんが、私が一番好きな聖園ミカのセリフはここです。明るい世界を描いてきたブルーアーカイブの中で裏切りと殺害に手を染めたミカの少しメタっぽい発言……と私は解釈しています。おおい!こういうの好きすぎるから勘弁してや!!

 しかし、トリニティの中でもかなりの勢力を誇る派閥の「シスターフッド」の介入もあり、聖園ミカはあっさりと投降。一連の事件は恐ろしいほどあっさりと解決されてしまいます。本当に、恐ろしいほど。

 聖園ミカは投獄され、補習授業部の面々は無事テストに合格。転覆を企んでいたアリウスの軍勢はどこかへと姿を消し、いつもの日常がまた戻る。迫るはエデン条約締結のその日。

 ここまでがエデン条約編の2章。
 残されたのは、エデン条約がついに締結される「最終章」

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 『楽園に辿り着きしものの真実を、証明することはできるのか?』

『ブルーアーカイブ』 七つの古則 五つ目の問い

 もし楽園という物が存在するならば、そこに辿り着いたものは至上の満足と喜びを抱くがゆえに、永遠に楽園の外に出ることはない。もし外に出たのであれば、つまりそこは真の悦楽を得られるような「本当の楽園」ではない。

 存在しない物の真実を証明することはできるのか?

 楽園の存在証明に対するパラドックスですが、奇しくもその楽園の名を冠した「エデン条約」は締結されるのか? 楽園に辿り着くことはできるのか? 

 ここからはエピローグ? いいえ、ここからがエデン条約編の本番です。

 ここから始まるエデン条約編最終章の内容は……教えません。どうか、アナタの目で「彼女たちの物語」を見届けてあげて下さい。

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 えっ? ツイートに「『ブルーアーカイブ』とはなんなのかが今こそ明かされる」って書いてあったのに微塵も触れてない?

 フッ、それもエデン条約編最終章で確かめて下さいよ……。痛い痛い痛い! すいませんって!! 私にヘイロー破壊爆弾を投げないでください!!!

 でも、タイトルにもなっている『ブルーアーカイブ』とは一体何なのか、それが明かされるのは本当です。信じて下さい。エデン条約編を、読んでください。あと、私が一番好きなキャラは聖園ミカです。これだけは本当に言いたかった。

ゲーム開発部が助けを求めています。約束の期限までに素晴らしいゲームを作らなければいけません。

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 さて、「時計じかけの花のパヴァーヌ」編……もといゲーム開発部編の話でもしましょうか。

 「エデン条約編の記事じゃないのか?」ですって? え、ええ……それはそうなんですが……だって私ゲーム開発部編も好きなんだもん!!!!!

 エデン条約編の圧倒的な完成度は確かにすごいんですが、私個人としてはこのゲーム開発部編も捨てがたい! あとここ、ゲームメディアだし!

 ゲーム開発部編の内容は単純明快! 先生と生徒で最高のゲームを作る!!

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ゲーム開発部編は「ミレニアム学園」が舞台となっており、最近アイドルになったことでもお馴染みのユウカも登場する。

 ゲーム開発部に所属するモモイミドリの姉妹と協力してゲームを作る……と言いたいところなのですが、実はこのゲーム開発部も廃部に追い込まれています。

 ゲーム開発部における唯一の成果、それが『テイルズ・サガ・クロニクル』
 何その花澤綾音と佐倉香菜みたいなゲーム……。

 このゲームに寄せられていたレビューを一部紹介しましょう。

 「私がやってきたゲーム史上、ダントツで『絶望的』なRPG。いやシナリオの内容とかじゃなくて、ゲームとしての完成度が」

 「このゲームに何が足りないのかを数えだしたらキリがないけど……まあ、一番足りてないのは『正気』だろうね」

 「このゲームをプレイしたあとだと、『デッドクリームゾーン』はもしかして名作の部類に入るんじゃ……って思っちゃうわ」

 全て本編の原文ママです。せっかくだから、俺はこの緑の女の子を選ぶぜ!

 この数々の悪評通り、ゲーム開発部唯一の成果『テイルズ・サガ・クロニクル』は歴史に名を残すレベルのクソゲーとなってしまったのです。

   それだけでなくゲーム開発部は校内をカジノみたいに装飾してギャンブル大会を始めたりレトロゲームを探すために古代史研究会を襲撃したり、数々の悪事を働いていたため、もはや部員が足りないとか実績がないとかそんなの関係なく廃部に追い込まれます。当然だろ!?

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 というかそもそも「ゲーム開発部」という名前なのだから内気なゲームオタクの話が展開されるのかと思いきや、モモイが格ゲーのネット対戦で煽ってきた相手を特定してゲーセンに直接脅しに行くアクティブタイプゲーマーなのでこちらもエデン条約編に負けず劣らずの治安の悪さを誇っている。秋葉原駅に飾られるゲームの姿か? これが……

 しかしまあゲーム開発部がどれだけ煽り野郎に屈しない「暴」を所持していようとも廃部の危機は廃部の危機。なんとかゲーム開発のヒントを得るためにモモイとミドリと先生は「最高のゲームを作る秘密の方法が書かれている」というあまりに都合の良すぎる伝説の聖書「G.Bible」を探しに廃墟へと向かいます。

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 そこで出会うのがこのゲーム開発部編の鍵を握る「アリス」

 何故かアリスは記憶喪失となっており、「記憶がないんだったらこのままゲーム開発部に入れて部員の少なさを解決しちまおう」という邪悪の権化モモイの提案でそのままゲーム開発部のドタバタへと巻き込まれていきます。

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 ゲーム開発どころか遊んだことすらないゲーム初心者のアリスに群がるオタク共! でもシリーズ未経験の人に勧めるべき作品の話してる時の楽しさ、俺も分かるぜ……。

 しれっと登場しているこの赤髪の女の子がゲーム開発部部長の「ユズ」。一応モモイが『英雄神話』とか『ファイナル・ファンタジア』とか『アイズ・エターナル』とかを勧めているのにひとりだけゲーム未経験者にロマサg……『ロマンシング物語』を遊ばせようとしている時点でどんな子なのかお察しみたいなところはあります。あ、でもファイナル・ファンタジアの10番目の第2弾だけはちょっと……

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 もう何となく伝わっているかもしれませんがゲーム開発部編はとにかくゲームネタが大量! 懐かしのRPGからMMOまで……古今東西ありとあらゆるゲームのネタが詰め込まれている。令和オウガバトラー美少女のミドリを、どうぞよろしくお願いします。

 キヴォトス屈指のゲームオタクでもあるモモイ・ミドリ・ユズの薫陶を受け、アリスが立派なゲームオタクに成長していく様が描かれていくのですが……私がゲーム開発部編で最も好きなのは、「ゲームを愛している」ところです。

 ゲームメディアでおかしなことを言うのは自覚していますが、私としてはゲームはどこまで行っても「ゲーム」でしかないと思います。所詮娯楽は娯楽。「これはゲームを超えた」とか、「ゲームに人生を変えられた」とか、いちいち大袈裟なことを言う人が居ますけど、それは結局ゲームを遊んだ受け手側が感じることなのであって、あくまでゲームそのものはゲームでしかない。

 ゲームに生活を豊かにしてもらうか、ゲームに人格を変えられてしまうのか、ゲームは素晴らしいと胸を張って言えるのか、そんなものは結局ゲームを遊ぶ側が受ける影響、感情の話です。ゲームはゲームを超えた何かになることはない。ゲームはただ娯楽としてそこに存在しているだけ。

 ただ、それでもやっぱり『ブルーアーカイブ』が「ゲームは最高」と言い切ってくれるのが、私は本当に嬉しいです。もしブルアカが面白くないゲームだったら「何言ってんだコイツ?」とシラケているところですが、ブルアカは面白いゲームです。

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 ゲーム開発部が血眼になって手に入れた最高のゲームを作る方法が描かれている伝説の聖書「G.Bible」

 そこにはなんと「ゲームを愛しなさい!」の一文しか書かれておらず、モモイたちはこの世の終わりのような慟哭に襲われるのですが……こんなにも面白くて、楽しくて、それでいて遊んでいて幸福を覚えるゲームに「ゲームを愛しなさい!」と面と向かって言われてしまったら、納得するしかない。『ブルーアーカイブ』が、ゲームのことを好きと言ってくれるのが……私は嬉しい。

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 ゲーム開発部の部長でもあり、誰よりもゲームを愛しているユズ。彼女がほぼひとりで制作した『テイルズ・サガ・クロニクル』のデモ版はネットで尋常ではない酷評に晒され、彼女はもう二度とゲームを作れない精神状態に追い込まれてしまいます。

 しかし、あの『テイルズ・サガ・クロニクル』に面白さを感じたモモイとミドリが開発者のユズに直々に会いに来たことで、ゲーム開発部は初めて「ゲーム開発部」として発足されます。これがゲーム開発部の前日譚。

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 「アリスは『テイルズ・サガ・クロニクル』をやるたびに思います。あのゲームは、面白いです。感じられるのです、モモイが、ミドリが、ユズが……。このゲームをどれだけ愛しているのかを。」

 「そんな、たくさんの想いが込められたあの世界で旅をすると……胸が、高鳴ります。仲間と一緒に新しい世界を旅するあの感覚は……。夢を見るというのがどういうことなのか……その感覚を、アリスに教えてくれました。」

 「だから、待望のエンディングに近づくほどに、あんなに苦しんだのに、思ってしまうのです……。この夢が、覚めなければいいのに……と。アリスは、そう思うのです。」

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 「わたしの夢は……私が作ったゲームを、みんなに面白いって言ってもらうこと。」

 「アリスちゃんが訪ねてきてくれて……『テイルズ・サガ・クロニクル』を面白いって、言ってくれた。それで、私の夢は叶ったの。」

 「心の通じ合う大事な仲間たちと、一緒にゲームを作って、それを面白いって言ってもらう……ずっと一人で思い描いてるだけだった、その夢が。」

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 これはもはや私の性癖に片足を突っ込んでいる話ではあるのですが、私は「人間ひとりが歩んできた人生そのものへの肯定」というテーマ性にめちゃくちゃ弱いです。

 どれだけ辛い目に遭ったとしても、どれだけ大切な物を失ったとしても、その道にどれだけの苦難が待ち受けていようとも、最後の最後にその人へ向けた「人生の肯定」が用意されていれば、私はそれがどんな凄惨な話だったとしても許してしまうと思います。

 『FINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレ』や「妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ」など、さらに直近で言えば『破壊神マグちゃん』の最終回など、もはやゲームだろうがアニメだろうが漫画だろうが媒体問わずこの「人生の肯定」を見せられただけで、私は大満足してしまうのです。私は多分赤の他人の結婚式でも泣けるタイプです。

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 ゲーム開発部編のユズはまさに私の性癖どストライク。いや性的な意味ではなく。たとえ『テイルズ・サガ・クロニクル』がどれだけの酷評に晒されようとも、どれだけ出来の悪い作品だったとしても、モモイと、ミドリと、アリスの3人がただ「面白い」と言ってくれた。たったそれだけで、ユズの夢はもうとっくに叶っている。

 ユズがやってきたことは、ユズが作った『テイルズ・サガ・クロニクル』は、決して無駄なゲームなんかじゃない。「ゲームを愛しなさい!」と真正面から高らかに謳い上げたゲームが、「ゲームの制作」を通して「人生の肯定」を見せてくれるのが、私は本当に大好き。

 私の筆致で明らかにエデン条約編より熱が入ってしまっているのが伝わっているかもしれませんが、エデン条約編が「客観的に見ても完成度が高いし圧倒的に面白い」シナリオだとしたら、ゲーム開発部編は「人を選ぶかもしれないし完成度が上回っているかどうかは分からないけど、私個人としてはエデン条約編よりも好き」なシナリオです。

 最後にもうひとつだけゲーム開発部編の好きなところなのですが、「明らかに戦闘用アンドロイドとして作られたであろうアリスがゲーム開発部に入って人を楽しませる娯楽を作り出している」という点です。

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人間ひとりの力では持ち上げることすら叶わない宇宙戦艦用レーザーキャノンを軽々振り回すアリス。ゲーム全般を取り扱ってはいるものの、ゲーム開発部編は「レトロRPG」をテーマのひとつに組み込んでいるためアリスはネオエクスデスみたいなスキルを持っている。こういう細かいネタも必見。

 私の好きなゲームの『ライブ・ア・ライブ』【※2】に「SF編」というシナリオがあるのですが、それは端的に言えば「人間を粛正する無敵のAIにテレビゲームから攻撃を仕掛ける」という衝撃の方法でラストバトルに突入します。

 そのラストバトル前にラスボスのAIに向けあるキャラクターが言った、「なめるなよ…人間はな…人殺しの道具を作っているばかりじゃないんだぞ……!!」というセリフを私は強烈に覚えています。

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 人類がその手で生み出し、人類を虐殺するAIに対し、人類が作った「娯楽」のひとつ「テレビゲーム」で立ち向かう。アリスとは少しズレた話かもしれませんが、「テレビゲーム賛歌」とも言えるテーマ性では似通っているかもしれません。

※2「ライブ・ア・ライブ」
スクウェアが1995年に発売したスーパーファミコン用RPG。幕末、原始、近未来、現代……などの計8つの時代を巡る名作。実は7月22日にHD-2D版が発売される事が決定しており、気になった方はぜひ。

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 アリス、モモイ、ミドリ、ユズ、そして先生。みんなで作った待望の続編『テイルズ・サガ・クロニクル2』は現実でもネットでも高評価が相次ぐ良作として完成しました。

 私こそ、『ブルーアーカイブ』に出会えて、よかったです。

 何気ない日常で、ほんの少しの奇跡を見つける物語、『ブルーアーカイブ』は好評配信中! 最新ストーリーの「カルバノグの兎」編も配信が開始されており、なんと最新ストーリーに追いつくと廃棄弁当で食い繋ぐ限界少女たちの姿を見ることができます!

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 エデン条約編が気になった方も、ゲーム開発部編が気になった方も、廃棄弁当が気になった方も、ぜひ遊んでください! もちろん途中でやめちゃった人もね! どうかよろしくお願いします!!

透き通るような世界観で送る学園RPG

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DLsiteより

 いや……このまま終わる訳ないでしょう?

 ゲーム開発部編が好きすぎてなんか全体的にしっとりしすぎちゃった気もするし、私がこのまま終わらせるわけないでしょうが! このまま終わったら何かあんま面白くねえし!

 なので……Yostar公式より発売されている「ASMR」を紹介して終わります。

 A・S・M・R……正式名称「Autonomous Sensory Meridian Response」と呼ばれるこれは、日本語に直訳すると「自律感覚絶頂反応」

 人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地いい、脳がゾワゾワするといった反応・感覚を「ASMR」と呼称するのであって、バイノーラル録音を使用した音声作品を「ASMR」と呼ぶのは原義からズレている……と厳しい方から言われそうな気もしますが、まあASMRの意味などどうでもいい! 言葉というものは常に変遷するものです。

 なんと『ブルーアーカイブ』は公式からASMRが2本発売されており、実際に同人音声作品の総本山「DLsite」で購入することができる! いや、R-18作品ではないです。いや、それはそれとして公式のASMRって何?

『ブルーアーカイブ』の「エデン条約編」がめっちゃ面白い_063

 今作には「メモリアルロビー」というシステムがあり、生徒との親愛度を高めることで特別な一枚絵が解禁されるお楽しみが用意されているのですが……そのうちのひとり、「ノノミ」のメモロビが「膝枕をされた状態で梵天付き耳かきをしてもらう」という100万ドルの夜景に勝るとも劣らない素敵なシチュエーションだったため、一部のファンからは「ノノミのASMRを出してくれ!」という声が上がっていました。

 なので……本当に出てしまったんですね。おい、言えば叶うぞ!!!

 ノノミのASMR……正式な作品名『【ブルーアーカイブ】ノノミASMR ~ほのかな体温を感じる距離~』は原作通り「耳かき」を中心とした構成となっている。

 フェイスマッサージ、腕や肩のマッサージなど、日々の激務に追われる先生の身体を癒してあげるところから始まり、そのまま膝枕耳かきに突入。最後は睡眠導入の羊数えで〆……とまさにASMR作品としては王道中の王道。

 「公式がASMRを販売する」という異例の事態ではあるんですが(最近増えてきてはいるかも)、ここで変に奇をてらったりせず、ちゃんと完成度の高いASMR作品として勝負しているのがブルアカASMRの良いところです。

 ノノミの声優を担当する三浦千幸氏の優しいボイスも相まって、睡眠導入にはピッタリの一作。音声作品は「これ寝かせる気あるんか!?!?!?」と思わずイヤホンをぶん投げたくなる作品も存在しており、急にけたたましい電車の発車音が「プワ──────────ン!!!!!!!」と鳴り響いたり、女の子とピクニックに来るシチュエーションで急に「ヤッッッッッッホ────────!!!!!」とクソデカやまびこを鼓膜めがけてぶち込まれたり、挙句の果てには綿棒の代わりにエビフライを耳に突っ込まれたり……これ以上はやめておきましょう。

 とにかく「睡眠」というものはひとつ異音が混じるだけで目が覚めてしまうような繊細な儀式なのです。その点、ノノミASMRは睡眠を妨げるような音は入っておらず、非常に安定感のある作品に仕上がっています。

 特にすごいと感じたのが、ボーナストラックの「お昼寝用15分アラーム」。これはその名の通り「先生が15分仮眠を取る」という設定でノノミが書類の整理をしている作業音が流れ続けるトラックとなっており、15分経つとノノミが少し大きめのアラーム音で起こしてくれます。作業中にはノノミと同じアビドス対策委員会のシロコのエピソードも少し出てきたり、睡眠導入用ではありながらもファンには嬉しい要素がちょぴっと盛られてます。

 このボーナストラックのすごさは何よりも「実用性」。この一点に尽きます。忙しい現代社会……3~4時間程度の昼寝をする暇すら惜しい方も多いでしょう。そんな中、このボーナストラックは「15分」というなんとも絶妙な時間で仮眠を取ることができるのです。最後のアラームの音量も、「睡眠から目覚めないほど小さい訳でもなく、かと言って目覚めが深いなものになるほど大きい音ではない」という非常に絶妙なラインを突いています。これは……職人の仕事やな?

 さらにさらに「いや、音量は良いけどアラーム音そのものがダメ」という繊細な方のために、なんと「お昼寝用15分アラーム(アラーム音無し)」verも用意されている! 仮眠用にアラーム音を搭載した作品は数あれど、アラーム音無しまでフォローするとは……ASMRの福利厚生ですね。

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DLsiteより

 2本目は「ツバキ」のASMR。タンクとしての性能の高さから実際のゲーム内でもお世話になっている方が多いであろう彼女ですが、こちらもノノミ同様メモロビのシチュエーションを元にした音声作品となっています。

 そのシチュエーションは……「添い寝」。ASMR界隈では耳かきと双璧を成すシチュエーションです。多分ASMRのポケモンが出たら『ポケットモンスター 耳かき』『ポケットモンスター 添い寝』の2バージョンが発売されるのではないでしょうか。

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 「百鬼夜行連合学院」の修行部に所属するツバキはお昼寝が大好き。なので、こうしてメモロビでも先生とお昼寝を……いや、R-18ではないです! 大丈夫! 大丈夫です!! 一応見えてないので!!

 こちらもノノミ同様睡眠を妨げるような異音は混じっておらず、全体的な完成度の高さは折り紙付きです。しかし、マッサージ・耳かきと王道寄りのシチュを用意していたノノミASMRとは対照的に、少し変わったシチュエーションも用意されています。

 ツバキと一緒に森の中を散歩しながら川のせせらぎや木々の揺らめきなどの「環境音」を軸に、リンゴを食べる時のシャキっとした咀嚼音が心地良い軽食パートや、シャンプーのワシャワシャとした音を堪能できるシャワーパートを経て、添い寝で〆。割と「やりたいこと」を詰めこんだ“攻め”の構成を感じる一作ですが、まあ音が気持ちよけりゃそれでいい!

 ツバキのウィスパーボイスとゆったりとした喋り方も相まって、より「睡眠導入」に特化した一作となっています。もちろんお昼寝用15分アラームも完備!

 『【ブルーアーカイブ】ノノミASMR ~ほのかな体温を感じる距離~』と『【ブルーアーカイブ】ツバキASMR ~穏やかな寝息に包まれて~』は税込1320円で発売中! まあ安くもなく高くもなくと言った感じの価格ですが……DLsiteはしょっちゅうクーポンを配ってるのでその時を見計らって買いましょう。

 ちなみに実用してる側から言わせてもらうと、ノノミのお昼寝用15分アラームと、ツバキの「泉でシャワーを」パートが一番火力が高いです。

 ブルアカやってない人も、普通に買え!

ライター
転生したらスポンジだった件
Twitter:@yomooog
デスク
電ファミニコゲーマーのデスク。主に企画記事を担当。 ローグライクやシミュレーションなど中毒性のあるゲーム、世界観の濃いゲームが好き。特に『風来のシレン2』と『Civlization IV』には1000時間超を費やしました。最も影響を受けたゲームは『夜明けの口笛吹き』。
Twitter:@ex1stent1a

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