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基本プレイ無料のスマホ版『ディビジョン』は、従来の楽しさを“そのまま”モバイルに持ち込んできたような作品だった。快適すぎるUIで操作感もばっちり

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 6月13日(火)に開催された「Ubisoft Forward」にて、事前登録の受付スタートが発表された『ディビジョン リサージェンス』。アメリカ・ロサンゼルスで行われた会場イベントでは本作の特設ブースも設けられ、開発スタッフとの協力プレイを通じて本作のゲームプレイを先行体験することができた。

 本稿では、イベントに先立って東京で行われた先行体験会の経験も踏まえ、本作『ディビジョン リサージェンス』の詳細をお伝えしていく。

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文・取材/久田晴


モバイルでも見劣りしない『ディビジョン』を目指す

 『ディビジョン リサージェンス』はUbisoftが展開するTPSシリーズ『ディビジョン』シリーズの新作で、スマートフォン(iOS、Android)向けに2023年内の配信開始を予定している。

 『ディビジョン』シリーズと言えば、『レインボーシックス』『ゴーストリコン』『スプリンターセル』などと並ぶ「トム・クランシー」シリーズの一角。協力・対戦が楽しめるマルチプレイや、TPSにカバーリングアクションを交えた戦闘、レベリングや武器・装備品を集めて自キャラクターを強化するRPG的な要素などが特徴といえるだろう。

 本作『ディビジョン リサージェンス』でもそういったシリーズ作品の基本的なゲームプレイを受け継いでおり、プレイヤーはニューヨークを舞台にエージェント集団「ディビジョン」の一員としてさまざまなミッションに挑む。モバイル向けの今作でもマップはオープンワールドで表現され、美しいグラフィックでウイルスによって荒廃した街並みが描かれる。

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 プレイヤーはシールドやスキャナー、タレットなど多彩な固有アビリティを持った「スペシャリゼーション」を選択し、スキルを成長させて戦い方の幅を広げていく。もちろん、他のエージェントと連携する協力プレイも醍醐味のひとつだ。

 なお、本作で描かれる物語は初代『ディビジョン』と『ディビジョン2』の間に位置するが、完全に独立したサイドストーリーとなるため、物語を楽しむのに過去作品の知識は必要なし。ただし、過去作のプレイヤーだけが気づけるような小ネタのようなものは用意しているとのこと。

 また、東京での体験会の会場ではモバイル版にあたる本作の制作のきっかけについて「ずっと『ディビジョン』シリーズのモバイル版を作りたかったが、これまではスペック的に求めるものを実現できなかった」とコメント。ハードウェアの発展に注視し、ついに納得できるクオリティの作品が生み出せる域に達したと判断したのだろう。

 くわえてシリーズファンにはおなじみのPvPvEモード「ダークゾーン」をはじめ、「スカーミッシュ」や「ドミニオン」、「コンフリクトモード」といったPvPコンテンツも用意されている。まさに従来通りの『ディビジョン』を、手元で遊べる時代がやってくるというわけだ。

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タッチ操作が全然苦にならない! モバイルシューター初心者に優しいアクション

 本作を触って最初に覚えた感触は「これは間違いなく『ディビジョン』だ」という類のものだった。

 遮蔽を巧みに使って被弾を減らしつつ、銃撃だけでなくアビリティやグレネードを駆使する戦略的なアクション。オープンワールドを歩きまわりながらシームレスに戦闘に突入する、街全体が戦場と化した緊張感。より良い装備を集めて究極のエージェントを目指すトレジャーハンティング要素……などなど。

 筆者がパッと思い浮かぶ『ディビジョン』らしさと言えば上のようなイメージだが、そのどれもが『ディビジョン リサージェンス』には備わっている。もちろん操作感はモバイルにあわせて変化しているものの、遊んでいる感触は“まさに『ディビジョン』”と言った感じだった。

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 くわえて強調しておきたいのは、先ほど触れた操作感の良さだ。本作では従来のシリーズ作品さながらのアクションがそのままモバイルへと受け継がれているだけでなく、モバイルで遊ぶことを前提に置いた高い完成度のユーザーインターフェースが用意されている。

 例えば、『ディビジョン』の戦闘に欠かせないカバーリングアクション。遮蔽から遮蔽へすばやく移動する様子は従来のシリーズ作品でもおなじみだが、本作ではワンタップで狙った地点にキャラクターを動かせる。その間は自動で最短距離を走ってくれるため、操作ミスで余計な被弾を受けることがない。

 そのほかの操作は、通常の移動を左手側のスライド、射撃とエイムは右手側で行うという一般的なモバイルシューターを踏襲したものに仕上げられている。武器チェンジやアビリティの発動は画面下部からいずれもワンタップで行え、また移動の入力からスムーズにオートランを起動できたりと、細かなところまで便利にそろっているという印象だ。

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 上でも触れたように『ディビジョン』の射撃戦はカバーリングを基本としている。エイムをすれば自動で半身を出し、リロードに入ったらまた自動で隠れてくれるという仕様上、「足を止めて撃つ」という戦い方が非常にやりやすい。筆者のようにモバイル操作に慣れていないプレイヤーもエイムと移動を切り分け、落ち着いて遊ぶことができた。

 もちろん敵の使うグレネードをはじめ、カバーポジションを変えなければならないシチュエーションも用意されているので、ゲームが進めば一筋縄では行かなくなってくるかもしれない。しかし序盤のうちだけでも、「カバーへ動く→狙って撃つ」という明快なルーチンを軸にキャラクターを動かせるのはビギナーにとって嬉しいポイントと言えるだろう。

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 くわえてアメリカの会場では、開発チームのスタッフとゲームの一部を協力プレイする機会もいただいた。こちらではXboxのコントローラーを使ったプレイも体験してみたが、コントローラー専用にもユーザーインターフェースがきっちり用意されており、本当にコンソールで遊んでいるのと変わらない感覚でゲームを楽しめる。

 会場では協力してステージを進み、最後には火炎放射器を担いだボスとの戦闘へ突入。ふたりだけのプレイかつ、筆者がモタモタしていたせいでスタッフさんが一度はダウンしてしまうというアクシデントもありながら、うまく分散して多方向からの攻撃を浴びせることで勝利を手にした。

 やはり『ディビジョン』は協力プレイが楽しい。各スペシャリゼーションの研究が進めば、連携の質もどんどん上がっていくだろう。このあたりは正式にゲームが開始してからの楽しみとしておきたい。

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 『ディビジョン リサージェンス』はスマートフォン(iOS、Android)向けにデザインされた作品ではあるが、その体験はPCやコンソールの『ディビジョン』シリーズと比較しても見劣りしないほど作り込まれている。シリーズのゲームプレイを愛するプレイヤーであれば、同様の体験をさらに気軽に味わえるまたとないタイトルとなるだろう。

 またモバイルならではの操作感も非常に丁寧に整えられており、シューター初心者やモバイルシューターに苦手意識がある人にもおすすめしやすい。PvEコンテンツだけでも相当に楽しめる作品となるであろうこともこの理由のひとつだ。

 『ディビジョン リサージェンス』は基本プレイ無料でスマートフォン(iOS、Android)向けに2023年内のリリースを予定している。引き続き、本作に関する詳細にも注目していきたい。
 

ライター
1998年生まれ。静岡大学情報学部にてプログラマーの道を志すも、FPSゲーム「Overwatch」に熱中するあまり中途退学。少年期に「アーマード・コア」「ドラッグ オン ドラグーン」などから受けた刺激を忘れられず、プログラミング言語から日本語にシフト。自分の言葉で真実の愛を語るべく奮闘中。「おもしろき こともなき世を おもしろく」するコンピューターゲームの力を信じている。道端のスズメに恋をする乙女。

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