「すごいVRゲームがある」と言われた。
「だからやってほしい」と言われた。
それは『ディスクロニア:CA』という名前のゲームらしい。
「すごい」って……。一口に「すごい」だなんて、もうどうとでも言えるじゃないか。しかもVR。VRゲームは、実際に遊ぶまで、そのすごさが全くわからない。だって、装着してみなければ始まらないのだから。動画で見たってよくわからない。
この前、知り合いの人に「え、ジスロマックさんってえっちなVR動画ゴーグル使わないでそのままスマホで見てるんですか……?」と言われた。別にそんなの私の勝手だろう。
たしかにちょっと映像歪んでるんだけど、それでもえっちな動画としての機能は果たしてるんだから別にいいじゃないか。
……なんの話だったか。あぁそうだ、「VRは実際に見るまですごさがわからない」という話だった。とりあえず、このゲームも公式サイトとか予告PVとかを見てみた。やっぱりよくわからなかった。やっぱりこれはVRの欠点だと思った。
中に入らなければ理解できない面白さなのだから、外から理解できるわけがない。
たとえばディズニーランドのビッグサンダーマウンテンを外から眺めて「すごい勢いで汽車が走っている」ことはわかったとしても、実際にあのアトラクションの何が面白いのかは、外側からでは全く理解できない。この手のものは実際にアトラクションに乗り込まなければ、なにもわからない。
だけど私、VRが苦手である。付けてると重い。付けてると疲れる。楽しいけど、遊んだあとグロッキーになる。VRゲームをやるくらいなら、正直据え置きがいい。小説とか読んでた方が楽しい。疲れないから。疲れずに楽しいから。
いくらこのゲームが「プレイヤー評価世界No.1」「ナントカ賞、受賞!」みたいな実績を並べていても、「私はVRが苦手」というただ一点だけで、ここまで足が遠のいてしまう。
だから「いやぁ、私はVR苦手なので……」と曖昧にしようかと思っていたのだけど……まさかの家にMeta Quest2が送られてきた。VRマシンごと、送られてきてしまった。
こうなると、私は人情が湧いてしまう。このMeta Quest2を配送する手配をした人がいる。このMeta Quest2を運んできた人がいる。ちくしょう、こうなると無下にできない。やるか、やるしかないか!!
単純にカッコいい近未来的仮想空間
このゲーム、どうやらジャンルは「VRノンストップ推理アクション」というらしい。
私は……推理もあまり得意ではない。基本的に勘が鈍い。ミステリー小説を読んでも頭がこんがらがってしまうし、推理が必要なゲームも毎回ミスばかりする。本当にひどい時、私は『逆転裁判』で相手のセリフひとつひとつに「異議あり!」を突き付けていく「異議ありローラー」で攻略しようとしていたことがある。
そんな私が、VRの世界で捜査官にならなければいけないらしい。不安しかない。
舞台は海上都市「アストラム・クローズ」。犯罪発生率0.001%を記録し、あらゆる犯罪が“夢”によって未然に防がれる都市。“楽園”と呼ばれるこの都市で、なんと殺人事件が起きてしまう。そこで主人公の「ハル・サイオン」を操作して、夢の都市の犯罪事件を解決しちゃえっ★
……とのことです。思ったよりもガチガチ舞台設定です。犯罪発生率0.001%ってすごくないか。もうこの都市で可能な犯罪はうまい棒の万引きくらいなのかもしれない。逆に0.001%の犯罪発生率の中で、どうにか犯罪を起こすゲームも遊んでみたい。ちょっと、今いい次回作のアイデア出ちゃったんじゃないすか。
そしてやっぱりVRはすごい。あんなに文句ばっか言ってたのにいざ遊んだら「けっこうスゲーじゃん?」と思っている私のちょろさをどうにかしたい。もう少し厳しく生きてもいいかもしれない。
特に「アストラム・クローズ」の拡張夢<オーグメンテッドドリーム>【※1】に入ることで展開されるフィールドは、圧巻の一言。夢に落ちる都市の中、電子の魚がひらひらと遊泳している。それはまさしく、この世の楽園。滅びに瀕する人類が見る、ひと時の幻想。
わたし、昔から水族館が好きでした。博物館より、美術館より、水族館が好きでした。果物園より、動物園より、魚類園の方が好きです。
だから、この光景……ずっと見ていられる気がしました。水族館って、なんだか落ち着きます。暗い室内、ちょっとまぶしい水槽、本当に生きているのかわからない魚たち。ひとりぼっちで歩いていても、なんとなく落ち着きます。
水族館はどこかふわふわしていて安心するのです。本当にこの世のものなのか分からないあの空気感、なんだか好きなのです。もし「現世とあの世の境界」があるのだとしたら、水族館のような場所なのではないか。そう思ってしまうくらい、特別な場所だと思います。
……で、このゲームの拡張夢<オーグメンテッドドリーム>は、その感覚を久しぶりに思い出しました。水族館の、すこし気を緩めたらどこかに消えてしまいそうな……あの感覚。どこか不安で、どこか落ち着くあの感覚。それがふわっと飛び込んできた時、すごく驚きました。あぁ、そうか。これが「VRだからやれること」なのかと。
※「拡張夢<オーグメンテッドドリーム>」
「アストラム・クローズ」の中で暮らす人々のメンタルケアと観察を行う夢の空間の中。ゲーム内では夜の世界をホログラムの魚が遊泳する空間となっており、とても幻想的。
なんとなく、人間には「そこに立たなければ味わえない感覚」というものがある気がします。たとえばGoogleストリートビューで富士山の山頂を見た時と、実際にその足で山頂に辿り着いた時とでは、全く違う感じ方をするはずです。空気、距離感、光、世界の在り方……その全てが、「そこにあるかどうか」で、全然違うはずです。
だけどVRは、疑似的に「そこにあるもの」として描写することができる。
いろいろなゲームで、水族館のマップに入ったことがあった。漫画で、アニメで、映画で、ふと流れていたテレビのニュースで、水族館のシーンを見たことがあった。でも、そのいずれも「水族館にいる時の、あの気持ち」を味わうには至りませんでした。というか、自覚すらしていませんでした。
でも、このゲームの拡張夢<オーグメンテッドドリーム>に入った時、水族館の感覚を思い出しました。だって、私の視界においては、間違いなく「そこにあるもの」なのだから。全天の視界を使って世界を描けるからこそ、「今ここにある世界」として描ける。ほんと、びっくりした。
大体の人は「このゲームVRノンストップ推理アクションだっつってんだろ」って感じだと思うのですが……わたしが真っ先に感じたことは、「なんか落ち着く」という安心感でした。
あ、画像だと全然伝わんないと思うから公式の動画貼ってみるね。
ちょっと見てみて。めっちゃ水族館してる。
あとあれですね、単純に「近未来的仮想空間」ってカッコいいですよね。わたし、『サマーウォーズ』とか『ぼくらのウォーゲーム』とか大好きなので。ああいう仮想空間の描写、未だに憧れてしまいます。え、急にオタクに戻ってる? そうだね……なんかセンチメンタルでいい感じな文章書けてたのにオタクに戻ってきちゃったね……。
まぁでも、こういうのカッコいい。
こういう近未来的仮想空間、いつになっても痺れてしまう。
だけどこのゲーム……「7日後に世界が崩壊する」ことが確定しています。その滅びと戦うストーリーでもあります。だからこんなに「水族館が良い」とかエモい感じに書いてみたのに、結局この世界は滅んでしまうそうなのです。……なんでや!!!
VR捜査アドベンチャーだけど、孤独を埋めてくれる
さっきから全然ゲームシステムの話をしていない気がするけれど、やっぱりこのゲームで一番印象に残っているのは、「落ち着く」というあの感情です。
VRノンストップ捜査アドベンチャーなのだけど、世界の滅亡と戦うループものなのだけど、それでも一番焼き付いている感情は、「落ち着く」なのです。もしかしたら作ってる側の想定とは全く違うかもしれないけれど、わたしはこのゲームを遊んでいて……安心した気持ちになることが多かったです。
わたしは普段、「寂しい」という感情に襲われることが多いです。たとえば寝る直前、自分がひとりぼっちであることを突然自覚して、眠れなくなります。それは孤独による不安なのか、それとも誰かを求める恋しさなのか。あまり考えてはいけない気がするので、もうひたすら眠れるように目を閉じます。
たとえば、ひとりでご飯を食べている時、なぜか突然ひとりぼっちであることを自覚して、食欲を失くすことがあります。「ひとりで食事している」という状況そのものが、寂しいのです。だから、わたしはずっと寂しさに苛まれ続けているのだと思います。その寂しさを埋めるために、ゲームで遊んだりします。
そしてこのゲームには、「リリィ」というマスコットがいます。そんなに大きくなくて、ふわふわ浮いているピンク色の猫みたいなやつ。この子が主人公に付きまとってきて、一緒に捜査するような感じです。このリリィの頭を撫でるだけのパートが、『ディスクロニア:CA』にはあったりします。
こんな風に、撫でてあげます。
その時、わたしはどこか落ち着いていました。その時、わたしは誰かに言われた言葉を思い出しました。「寂しいなら、なにかひとつでも命を周りに置いてみればいいのではないか」ということを。たとえばペットでもいい。犬や猫がダメなら、魚でもいい。魚がダメなら、最悪サボテンとかでもいい。
わたしはそれを結局実行せずに未だに寂しい寂しいと抜かしている哀れな人なのですが……リリィを撫でている時、ふとその言葉を思い出しました。そっか、こういうことだったのか。周りに命を置いてみるって、こういうことか。リリィを撫でると、リリィはそれなりに喜んでくれる。
もふもふしているんだろうか。いや、ロボットだから意外とカチカチなんだろうか。
質感はよく分からないけれど、たしかにわたしの目の前には、「触れることのできるもの」があった。リリィを撫でている時、わたしの寂しさが少し和らいだような気がした。本当はそこにないはずだけど、少なくともわたしの孤独を埋めるには十分だった。よくわからないけれど、間違いなく「癒される」なにかがあった。
わたしがこのゲームで一番印象に残っているシーン、それは過去回想の「マイア」が、隣に座ってくるシーン。たしかこれはEP1の場面で、正直「マイア」が何者なのかよくわかっていなかった。だけど、わたしのすぐ隣に女の子が座ってきた。ただそれだけで、びっくりした。
このゲームはVR。だからキャラクターの目線も、そのキャラクターの現在位置に合わせた一人称視点になる。主人公のハルはベンチに座っていた。だからわたしの視点もベンチだった。隣にマイアが座ってきた。少し低めの視線。マイアはこちらに語りかけてくる。ハルはなんだか、不安そうだった。そんなハルを見かねて、マイアは優しく語りかけてきた。
今にも消えそうな気持ちを、繋ぎ止めるような表情で。
道に迷った子供を、導くような声色で。
誰かに、手を差し伸べるかのような所作で。
わたしは驚いた。マイアのことは何も知らないけど、出会ってすぐに「あぁ、この子は優しい人なんだな」と、理解できた。
「マイア」という名前しか知らない。少女であることしか、判別できない。でも、「目の前に人として、存在している」という視覚情報だけで、この人が優しいことはすぐにわかった。他では味わえない体験だった。優しい人が、急に手を差し伸べてきた。なんだか、心が落ち着いた。
マイアはそのまま、こっちの手を握ってくれた。すごく驚いた。さっきまでずっと不安だった心が、たかがゲームのワンシーンで、すごく落ち着いているような気がした。そこにはなにもない。所詮いま繋いでいるこの手も、数列で構築されているものでしかない。この子の優しさも、手の温かさも、すべてプログラムでしかない。でも、わたしの心に足りない何かを埋めるのには、十分だった。
少し前、わたしは『ICO』というゲームを遊んだ。端的に言えば、「少女の手を繋いで、城から脱出する」というゲームだった。あれはR2ボタンを押すと、少女と手を繋ぐことができる。あの時、コントローラーのR2ボタンを通して、わたしは安心していた。そこに温かさがあった。そこに優しさがあった。そこに、「人」があった。
そして、このゲームで、より強烈にその感覚を味わった。マイアは、誰かのために、その手を握ってくれる人だった。「手を握ってくれる人」がそばにいてくれる嬉しさを、存在しない世界の中で感じた。その日の夜、わたしは少し……安心して眠ることができた。手を繋いだことも、ぜんぶ嘘でしかない。優しさも、虚構でしかない。でも、わたしの心を埋めてくれたのは、本当のこと。
たったワンシーン。「知らない女の子が隣に座って、手を握ってくれた」。そんなワンシーンでしかない。この世界には、もっと素晴らしいスペクタクルがある。世界を股にかける冒険活劇もあれば、涙が止まらない人間ドラマもある。それに比べれば、あまりに些細なシーン。あまりに小さな、日常のワンカット。
でもこのシーンの、嘘みたいな温かさを、今でも忘れられない。与えてくれた優しさの残滓が、ずっと心に残り続けている。
『ディスクロニア:CA』は、結構プレイ時間が短い。早ければ、15時間くらいで終わるゲームでもある。単純な娯楽としての物量、感動の総量であれば、他にもっと大作がある。だけど、この一瞬だけは……どんな大作にも匹敵する「優しさ」があった。
5分くらいの、メモリーダイブ。10秒くらいの、手を繋いだ時間。
それだけの……たった一瞬の存在しない温かさを、今でも覚えています。
「VRの密室操作」が結構すごい
そういえば、全然ゲームシステムの話をしていなかった。
全然VRノンストップ推理アドベンチャーの話をしていなかった。
なんだか勝手に記事を書き終えたつもりになっていた。まだ全然終わらないですからね。
これは主人公の「ハル・サイオン」を操作して事件を捜査する。そういうゲーム。とはいえ、「VRの推理アドベンチャー」のイメージが全く湧かない人も多いはず。VRで推理って、何? よくわかります。私も全くイメージが湧きませんでした。どうせ全部自動で推理されるのではないかと、若干思っていました。
ところが、結構本格的に推理させてくれる。具体的には「ひとつの部屋の中で証拠品を捜査する」というパートを、その手で直接掴み取るような形で捜査させてくれるのです。たとえば密室を捜査する時、コントローラーを使って直接証拠品を掴む! そこから事件の手がかりを入手したり、推理を進めていく!
こんな風に、隠されている人形などを部屋のあちこちを探すような形で入手したり……。何より、「推理アドベンチャー」と「VR」の相性がそこまで悪くなかったことに驚きました。そして、これもやはり「そこにあるもの」として描けるVRの利点だと思います。
たとえば普通の推理アドベンチャーであれば、やはり立体的な表現であっても「画面の中の密室」に留まってしまいます。
ところが、VRの場合は「そこにある密室」として描くことができる。距離感、空気感、リアリティ……これらの要素を限りなく現実として描写した時の「本当に捜査している」感は、間違いなくこのゲームでしか味わえないものなのだと思います。
そして今作の特徴的なシステムは、現場の証拠品から過去へ遡れる「メモリーダイブ」というシステム。密室や捜査現場に落ちているアイテムを取得すると、その中には「証拠品に関する過去」を見ることができるのです。なんと便利な能力か。これが「探偵特殊能力」ってヤツかな?
一見難解な事件でも、こうして過去を見ることで攻略の糸口やヒントが掴めてくる。やはり「推理アドベンチャー」において一番欲しいものは、「なんとなく推理できている感」なのです。
頭が悪くてもなんとなく解けている気がする! 実際よく分かっていないのだけれど、「ふぅん、これはそういう事件なのか」と腕を組んで全てを理解しているような顔をしたい!!
「ミステリー小説は、自分が探偵になりきって推理しながら読むと面白い」なんてよく言いますけど、わたしはどちらかというと「推理できている感」がほしい! 難しくてもいいから、「解けているような気持ち」にさせてほしい!! なんてめんどうな客なんでしょう。
ですが、このゲームは結構「解けている」ような気持ちにさせてくれます。本当に私が事件を理解できているのかは怪しいけれど、それでも「解けている」ような気がする。だって、自分だけ過去に戻れるなんて……名探偵みたいな気分でしょう? とにかく、「バカでも名探偵感味わえる」ってことなのです。
VRなんだけど、ちゃんとアドベンチャーしてる
そしてここまで書いておいてアレかもですが……わたし、このゲームで酔ってしまいました。
たぶん個人差はあると思うのですが、わたしは弱かったようです。もう1時間操作すると、すぐ酔ってしまう。
固定されたまま位置だけ移動する、いわゆる「ワープ移動」を使っているはずなのだけど……すぐ酔ってしまう。だけど、「酔っちゃってこのゲームクリアできませんでした♥」なんて……言い訳のしようがないではないか。
まず、第一の対策。椅子に座る。そして首の位置を固定する。ゲーム内でも視点を一点のみに集中する。要は……「マネキン状態」で遊ぶ! こうすればまず「視界が動かない」状態になるので、酔うことはないッ!
実際、多少は抑えられているような気がした。でもこれ、VRの良さを全部潰してないだろうか? こんなの「視点固定ノンストップ推理アドベンチャー」になっていないか?
そこで相談してみた。「このゲーム、酔いすぎる」と。そうしたところ、なんと「酔い止めを飲むと結構いい感じらしい」という予想外の突破口を教えてもらった。そ、その手があったかァァ~~~~~ッ。
いや、冷静に考えるとすごいな……酔い止めを飲みながらゲームって……。
もしこのゲームがeスポーツだったらわたしはドーピングで失格となっている気がする。でも、「ゲームに真剣」な感じがして結構悪くない。「薬に頼ってでもVRで遊び続ける」って字面だけだと最悪ですね。とにかく、酔いやすい人は酔い止めを飲んでみるとよいかもです。
そして言及しておかなければならないのは、やっぱり「キャラとストーリー」。もちろん、ただ単にVRで捜査するだけじゃないのです。やっぱりミステリーにはストーリーが必要ですから。そして実はこのゲーム、つい先日完結編となる『EPISODE Ⅲ』が配信されたそうなのです。えぇ~~~っ!? ついに完結するんですか!?!?
まず触れたいのは、やっぱり「キャラデザの良さ」です。このゲーム、ちゃんと「イラストを3Dに起こせている」のです。しかもVRで。この「元絵の良さを残したまま3Dにすること」の難しさは、近年のゲームではより感じることが多いのですが……『ディスクロニア:CA』はちゃんと反映できている。
キャラデザ担当LAM先生の「シュッ!!!」としてる感じの絵を、ちゃんと「シュッ!!!」とした感じの3Dにできています。ライターにあるまじき擬音表現。やっぱりLAM先生の絵は素晴らしいです。わたし、アニメの『takt op.Destiny』も見てました。
たとえばわたしの好きな「エレイン・コーディア」を例に挙げてみましたが……結構いい感じにできているでしょう? てかまた石川由依だ。わたしが最近遊ぶゲーム、尽くCV石川由依が出てきている。石川由依のキャラに会い過ぎている。そしてまたCV石川由依のキャラが好きになっている。
そしてこのエレイン・コーディアの真実も、EP3では明かされたりします。
え、「なにもわからない」って? いやぁ、だってこれ捜査アドベンチャーゲームだし……余計に完結編の内容には触れづらいじゃないですか? そもそもこういうゲームって、何も知らないまま遊んだほうがいいはずなのですよね。
……ですが、仕方ありません!
多少ネタバレになっちゃいますが、紹介しましょう!
先ほども書いた通り、このゲームは「7日後にアトラム・クローズが滅亡を迎える」ことを最初に知らされています。つまり、1週間後に世界が滅ぶそうです。事件の捜査と同時に、1週間後に訪れる世界の滅亡を阻止しなければなりません。おそろしい難題ですね。
そして主人公のハルは、この1週間を何度もループすることになります。その上、世界の滅亡が訪れる以前に殺されてしまうパターンも存在しています。おそろしい難題ですね。
その滅亡までの1週間の中で、さまざまな問題をクリアしていく……それが「EP1」と「EP2」の話。そしてEP3では……いよいよアストラム・クローズが崩壊を始めます。いや結局守れてねえじゃねえか! なんで壊れるのかは……実際に遊んでね♥
そしてやはり「アドベンチャーの完結編」なので、これまでの伏線や謎が続々と回収されていきます。そもそも事件の発端となった「犯罪率0.001%以下の都市で起こった、殺人事件」の真相、それぞれのキャラクターの過去と真意、そして出生の秘密……。ちゃんと、全部いい感じに回収してくれます。
何気に衝撃的なのが……EP3では「ちゃんとした分岐」が存在しています。先ほど紹介した証拠品から過去へ遡る「メモリーダイブ」。あれが完結編では「キャラの生死にかかわる選択」に繋がってきます。まぁ……つまるところ「過去に戻って誰かを救える時、あなたは誰を救いますか?」というヤツですね。
まず「VRでガッツリアドベンチャーを作る」という時点で結構な工数もかかっているでしょうに……なんとキャラの生死に関わる分岐が用意されています。ちゃんと「アドベンチャー」しているのですよね。とにかく、ちゃんと「完結」します。
「VR」の「アドベンチャー」でここまでしっかり作ってるのは普通に驚きました。「通常のアドベンチャーくらいできている」と言うと少し嫌な言い方に聞こえてしまうかもしれないのですが……最終的な満足度は想像以上だと思います。
『ディスクロニア:CA』は、現在Meta Quest等々で発売中! ぜひ、EP3まで遊ぶことをおすすめします。あ、酔う人はちゃんと酔い止め片手にね。