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Live2Dで癖を見抜け!クズ囚人どもをトランプで最下位に叩き落とす『Romp of Dump』の「悪いヤツ」を負かす萌えへの熱量に感動

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 7月31日(日)に開催されたインディーズゲーム展示会・東京ゲームダンジョンにてザクロスケ氏が手がけるクズ囚人観察アドベンチャー『Romp of Dump』が出展された。

 「クズ囚人」から始まるジャンル名が独特な本作は「ダンプ(吹き溜まり)」と呼ばれる監獄を舞台に、トランプ遊びをしながら彼らの罪状や過去、そして誰にも言いたくない秘密を聞き出すアドベンチャーゲームだ。

 彼らが収監されているダンプで、退屈しのぎにプレイされるのがトランプゲーム。プレイヤーは冤罪を主張する主人公のアズ・K・ナイトメアを操作し、駆け引きを楽しみながら他の囚人を出し抜き、物語の真実に迫っていく。

 今回、試遊では本作に収録されているゲームのひとつである「ブラックジャック」をプレイした。

クズ囚人どもをトランプで最下位に叩き落とす『Romp of Dump』_001

文・anymo


 本作の大きな魅力はLive2Dでキャラクターごとの癖を見抜き、それを手がかりに本物さながらの駆け引きができることである。「ブラックジャック」では、手札を引くかどうかの選択肢とあわせて「観察する」のコマンドが選択でき、同じテーブルについている面々の様子を伺うことができる。

 観察では表情や仕草などをじっくり見ることができるほか、話しかけることも可能。「今のスコアは?」、「手札を教えて」といったものや「嘘ついてるでしょ?」と相手を揺さぶるようなセリフなどを投げかけて、相手の反応から戦況を予測していくことが勝利のカギだ。

クズ囚人どもをトランプで最下位に叩き落とす『Romp of Dump』_002

 また、ターン終了時には手札を踏まえたうえでの自分のスタンスを選択。事実に関わらず「これなら勝てそう!」と余裕ぶったり、逆に恵まれた手札を隠すために「ビミョー……」な顔をするなど、「ブラフ」ができるのもユニークな点だ。

 主人公のナイトは掴みどころのない魅力的な人物であることが明かされており、スタンスを選ぶという要素は彼のキャラクター性を踏まえたロールプレイとしてぴったりで、ゲームへの没入をより深くさせる。

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 そうして囚人たちを出し抜き、ゲームに勝つと「やった!勝った!」だけではない優越や愉悦、プライドをへし折る喜びが内包された“邪悪な萌え”が湧き上がってくる。

 これは、ゲームで最下位になった囚人は罰ゲームとして、「秘密を自身の口から語らなければならない」というルールによるものだ。このことの良さは刺さる人にはドンズバに刺さるだろう。

 試遊では「19」と超ラッキーな手札を手にしたこともあり、余裕で勝利。今回の罰ゲームに選ばれたのは手札「25」でバーストしてしまったフランベル・リップシュタイン。医師である彼は他の囚人を「下等生物」と呼んでおり、そんな高慢な態度がチャームポイントだ。

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 罰ゲームのトピックは4つから選択可能。今回は「隠し事」を選択したところ、「馴染みの看守に連れられてお出かけするところ」を見たという証言が。どのようなお出かけをしていたのか、帰ってきた彼がどんな様子だったのかは、ぜひ本作をプレイして確かめてほしい。

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 また、監獄や囚人というダーティーなモチーフに対して、作品を通して多用されるネオンピンクのカラーやザクロスケ氏によるデフォルメされたキャラクターデザインが、ほどよくテーマの重たさを打ち消しているのも特筆すべき点だろう。

 「ブラックジャック」では自身の手札が揃った時点でスキップができ、プレイでかったるさを感じることは一切なかった。UIの部分でも、スッキリとしたデザインは次になにをすればよいのか直感的に理解できる。

 試遊で触れられた部分や、すでに公開されたストアページからは随所に散りばめられた本作の「奥行き」を感じることができる。主人公の冤罪や、それぞれのキャラクターの罪状など、興味をそそる要素に事欠かない。

 物語の奥行きに向かってグングン突き進んでいきたい、全容を明かしたいというのはプレイを進める大きな推進力になる。本作では、その推進力に対してシステムがしっかりついてきているような印象を受けた。プレイヤーの興味の熱量を保ったままプレイできるというのは、快適さに直結している。

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 ストアページにもあるように「キャラゲー」である本作では、囚人たちの魅力を描くことに本気だ。全キャラクターのモーション総数は200種類以上、表情差分もキャラクターごとに100種類以上、20万字を超えるシナリオ。悪いヤツらへの強い「萌え」を感じる熱量が、そのまま作品の魅力として輝いている。

 『Romp of Dump』は2023年にリリース予定、アーリーアクセス版の配信が2023年秋に予定されている。物語の舞台や登場する囚人についての情報が充実のストアページもチェックのうえ、すでに配信中の体験版もぜひプレイしてほしい。

ライター
ベヨネッタとロリポップチェーンソーでゲームに目覚めました。 3D酔いと戦いつつゲームをする傍ら、学生をしています。
Twitter:@d0ntcry4nym0re

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