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『スト6』“自動実況”のカギは試合の盛り上がりを数値化する「テンションシステム」。約4000種類のセリフの出現バランスはスタッフが「とにかく人力」で調整…!?【CEDEC2023】

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勝敗が近づけば皆ブチ上がる「テンション値」と「テンション係数」で遂に台詞は決定する

 上記の小難しそうな式を見れば「テンション係数」の計算式で充分である様に感じるかもしれない。しかしながら未だ試合の結末が読めないであろうファーストラウンドでいきなり盛り上がり過ぎてしまっては「ハイテンション過ぎる実況」となり、リアリティが失われてしまう。

 そこで、ラウンドごとのテンション値の下限と上限を設けることで、意図しないラウンドで盛り上がる問題をケアするかたちとなっている。

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 これらの処理を経てようやく「実況の台詞」を呼び出せるのだが、前述のとおり1から5のテンション別に割り振られた台詞を用意し、その状況の「テンション値」にマッチした台詞を呼び出すことでテンションシステムは完成する。

 実際の台本には台詞のひとつひとつに1から5の値が割り振られており、そのうえで「テンション値」の±0.8を呼び出せる様に範囲を定める。これによりテンション値に最も近い値の台詞を呼び出せば、見事に「試合のテンション」にマッチした台詞が発せられることとなるのだ。

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 これらのシステムを踏まえて、最終的な台本の数は約4000台詞となっており、汎用的な台詞が80%、キャラクターの名前や固有の技にちなんだ台詞が20%となっているという。

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 4000という値は凄まじく、どのように調整したのかも気になるところ。とはいえ、その内実は「とにかく人力」であり、「トライ&エラー」の積み重ねにより実現しているのだ。

 無論、「バトル中に台詞が呼び出された回数」を集計するツールといった開発用のデバッグ機能を大量に用意してもらう効率化は行っている。しかしながら、台詞の出現バランスの調整は「実際の格闘ゲームの大会実況をイメージして感覚を頼りにする」ほかなかったそうだ。

 この作業において幸いなのは、「自動実況機能」を担当するチームが少人数のユニットだったため、トライ&エラーを早いサイクルで回すことができ、量産までに時間をかけつつ高いクオリティを実現できたという。

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「0.3秒の遅延」による処理問題の解決と“リアルな間”の表現。格ゲーと自動実況は相性が良かった。

 ここで、「自動実況」にまつわるシステム面での取組みを紹介しよう。

 本作は格闘ゲームであるため、60fpsを担保しつつ4000程の台詞の制御をリアルタイムに行う必要がある。

 さらに、テンションシステムや細かいセリフのディレイなど、制作が進むほど「複雑な仕様が追加されることによる負荷上昇」も見込まれていたという。
 
 くわえて、『ストリートファイター6』にはバトル中の通信同期の制御として、特定フレームにバトルの巻き戻しをして、相手から届いた入力情報をもとに早回しをする制御(ロールバック/ロールフォワード)がされている。

 そのため、バトルの状況が巻き戻ることで「実況する台詞の内容が嘘になる」という問題が発生したそうだ。

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 この問題に対処する方法として、実況システムを約0.3秒過去のフレームを参照するように変更し対処したそうだ。

 元々バトルを同期させる仕組みとして、ロールバックを実現する都合上「過去の数十フレームの情報」はシステム面で保持されている。

 そのため、ロールバックが発生する範囲を超えた「約0.3秒過去」のフレームを参照することで、必ず確定した情報を元に実況が行われることとなる。

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 さらに、「約0.3秒過去」の情報を参照することで、ゲームの負荷上昇の問題も解決したという。

 まず、変更前の処理順序としてはバトルの更新ののち実況システムが更新され、その次にサウンド処理が行われるかたちとなっていた。

 いっぽう、「約0.3秒過去」を参照することで「実況システムの更新」がバトルの処理を待つことなく実施でき、同時に「バトルの処理」が基本的にシングルスレッドで処理されていることから「バトル」と「実況」の処理を並列更新することが可能になったという。

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 さらに、狙って実現した演出ではないものの、「約0.3秒過去」を参照して実況する形式で生まれた「0.3秒の遅延」は現実における実況と同じようなディレイを生み出し、実況のリアリティが向上した。

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 本来、「0.3秒遅れの発生」を再現するためにはタイマー等の数値制御が必要になるが、結果としてその処理も省ける結果となったそうだ。

 また、テンションシステムを用いた「自動実況の処理」の負荷軽減も実施された。

 テンションシステムにおける「テンション値に近いテンションの台詞しか選ばない」仕様を利用し、現在再生し得るセリフのみを更新するよう制御し、セリフ更新対象を約40%に絞り込むことが出来たという。

 なお、この取り組みは台詞の分布を企画側で均等に分ける必要があり、企画が実際にシステム面を考慮した台詞のコントロールをできたことで実現している。

 つまるところ、「バトルと実況のシステム」を深く理解した企画担当が必須であり、台詞の配分や設定の仕方による保守性の維持など、企画と組み込み担当者の双方がシステムの動きを共有し物量をコントロールする必要があるそうだ。

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 いっぽうで、前述の解説からは「台詞は遅れても挙動に違和感がない」ことを利用し、弱点をカバーしながらもバトルに影響せずに低負荷な処理を実現できることも伺える。

 チームの構成や理解度も重要でありつつ、「ロールバックによる同期形式のゲーム」と「実況システム」は相性が良いと言える。

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自動実況にどんな台詞が最適なのか。キャスティングと台詞選択の秘訣

 ここで今一度「自動実況」のコンテンツとしての側面に立ち返ると、本機能は「リアル大会の雰囲気を伝える」という目的を持っており、実況は大会を彷彿とさせる「生の声」であり、同時に試合を楽しく盛り上げてくれる実況者が好ましい。

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 具体的に選定する際に用意された実況者の条件は、4000台詞で表現される様々な状況およびテンションによる実況において違和感がないベテランの実況者であること、そして緩急を使って試合を盛り上げられること、さらに、現役で実況者として活躍し認知されているという3つの要素が挙げられている。

 この条件に基づき、『ストリートファイター』シリーズを中心に長年実況を行い、同時に「いってみましょー!」といった特徴的な言い回しによるキャラクター性も携えた「アール」氏が一人目に選定。アール氏においては豊富な格闘ゲームの知識により開発中のアドバイスといった協力も行ったそうだ。

 そして、元アナウンサー出身である「平岩康佑」氏も、安定した実況能力と、FPSなどさまざまなゲームジャンルで活躍している点などから実況者として抜擢されたという。

 収録時の考え方としては、基本的に「実況者が喋りたいこと」を最優先し、大きく意味が外れなければ収録時に出てきた自然な表現を採用している。キャラクターではなく本人として登場することを意識しこのセオリーを採用したそうだ。

 また、セリフではなく「ライブ感」を重視し、リップノイズが乗ったり、あまりにも聞き取れないといった問題が無ければ「多少言葉が聞き取り辛い」場合もそのままOKする方針で収録を実施したそうだ。

 なお、台詞においては「プレイヤーを下げるような否定」「ミスを指摘するような台詞」は収録されていない。

 これは、プレイヤーの盛り上がりを最優先する目的のほか、格闘ゲームにおけるミスを検知する難しさにも由来している。

 格闘ゲームにおいては「あえて技を受ける」という判断もしばしば存在するほか、ゲームのアップデートによる「ミスの概念の変化」が発生するケースも存在する。これらの理由に基づいてミスの指摘は行わない方針となっているという。

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 また、テンションは前述のとおり5段階存在するが、開発段階は3段階を想定していたそうだ。

 例えば「ジャストパリィ」における実況のラインナップは下記の通りとなる。

 1:「この攻撃はジャストで止めた。さぁここからどう動く?」(落ち着いた喋り)
 2:「うまく噛み合わせて、ここからどうする?」(やや抑揚がつく)
 3:「このジャストパリィで流れは変わるかぁ~~?」(速度が上がり砕けた口調)
 4:「ジャストが通った!反撃がはじまるぅ!!」(かなり興奮した口調)
 5:「うぉぉあぁぁ!ジャストパリィ!うぅま過ぎだろぉぉぉぉ!!!」(叫び)

 セッションでは実際の実況台詞もあわせて再生されたが、アール氏の変幻自在な演出力は圧巻であった。

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英語版も気合十分。実況者の魅力を活かしたローカライズ

 また、実況機能は英語版も存在し、先行して開発が進められた日本語版に続いて制作が進められたようだ。

 方針としては基本的に日本版を踏襲しているものの、第1に4000台詞に耐えうるスタミナを考慮し大規模大会の経験者であること、第2に将来のアップデートにも対応できること、第3にCapcom eSports部門とのシナジー効果を狙い公式大会であるCapcomPro Tourのレギュラーであること、そしてアール氏や平岩康佑氏と並ぶ立ち位置で活躍していることの4点が挙げられている。

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 結果として選ばれたのはCapcomPro Tourのスタメンであり、落ち着いた場面にもアツい場面にも見事な実況を見せる「Jeremy “Vicious” Lopez」氏、そして同じくCapcomPro TourなどにてJeremy “Vicious” Lopez氏と漫才コンビのような相性でキャッチ―な実況を行う「Steve “Tasyysteve” Scott」氏が採用された。

 Steve “Tasyysteve” Scott氏においては他社の格闘ゲームの実況経験も豊富であることから、他社タイトルのファン層にリーチすることも期待されているという。

 また、英語版は「日本語版」と基本的に同様の条件を使用するものの、そのまま翻訳はせずに完全にオリジナルの台本を用意している。

 例えば、アール氏の台詞である「一閃」という台詞はハリのある魅力的な響きを携えたコメントである一方、無理に英語に翻訳すれば意味が通りづらく、本来の魅力も失せてしまう。

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 また、英語と日本語では格ゲーに纏わるスラングも異なり、具体的に言えばリュウにおける「大ゴス」というスラングは存在しない。

 さらに、「波動拳」や「真空波動拳」といった飛び道具に対して「Plasma」と呼ぶように、日本では使用されない英語のスラングも存在する。

 これらの理由を考慮し、独自の脚本を用意するかたちとなった。

 例えば、アール氏の「パニッシュカウンター 一閃!」と同様の条件でSteve “Tasyysteve” Scott氏は「Wow Punish Counter to save the Galaxy !(パニッシュカウンターが宇宙を救った!)」という台詞をコメントし、アール氏が対空に対して「上はケアしている!!!」と述べる条件においては「Nah, get back down here and welcome to Earth !(ここに落ちろ、そして地球におかえり!)」といった台詞になっている。

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 この例を参照すると、海外の著名実況者の名言が活かされており、翻訳してしまうと「もったいない」という方針の理由が伺えるだろう。

 実際の制作過程では海外の実況の雰囲気をそのまま再現することを目標に、日本語の台本や台詞の長さ、発生条件を参考にしつつ完全オリジナルの台本を作成、これを実況者本人に監修してもらったという。

 なお、収録時には日本語の長さに完全にあわせることが難しいため、英語版の台詞の長さは0.5秒以内のセーフゾーンを用意している。くわえて、実況者の喉がつぶれないように、ローテンションの台詞から収録。結果として“引く位のテンション”での収録が実現したそうだ。

 そして英語版では自然なニュアンスを演出すべく「Player1」「Player2」の名前のコール前にブレスを入れたり、台詞の前にPre-Life(「ああ!」や「え~?」といったリアクション)を適宜とり入れて収録されている。

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 結果として、英語版においても各実況者の個性を生かし、リアリティのある実況台詞を英語版でも実現することに成功している。

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狙い通りの成功を収め、リリース後の反応から見える「自動実況」の未来

 最後に実況機能をリリースした際のユーザーによる反応や、リリース後に得た知見が紹介された。

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 まず、「自動実況」機能のユーザーからの反応はおおむね狙い通りの反応となっていたそうだ。

 発売前に実施されたクローズドベータテストの時点でユーザーからの反応は好評であり、具体的には「体力ゲージ状況を喋ってくれるので助かる」「新システムや技名を喋ってくれて勉強になる」「盛り上げてくれるので1人のバトルも寂しくない」といった反応が挙げられている。

 また、リリース後の反応から得た知見としては、キャラクターを追加するたび収録するため大変であるものの、「技名、固有名詞を呼ぶ」コメントは没入感を向上させることにもつながること、展開が早すぎるため「曖昧な指示語を避ける」ことが好ましいということが判明したそうだ。

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 いっぽう、台詞の中身が薄いといったネガティブな反応も確認されている。

 とはいえ、原理的にはディープな実況も可能であるものの、アップデートによりゲーム性が変化した場合に「最悪間違った実況を行うリスク」があり、同時に、あまり格闘ゲームを知らないターゲットを想定した機能であり、ネガティブな反応に関しては想定内のものであったという。

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 くわえて、リリース後には「台詞は多少きめつけを入れたほうが良い」という新たな発見も得られたとのことだ。

 たとえば相手のジャンプ攻撃を対空攻撃で撃ち落とした際、「上への意識がしっかりしていました!KO!」という台詞が用意されている。

 とはいえ、このセリフは実際にジャンプ攻撃を警戒していたかを判定せず、それまでのゲームプレイも考慮していない。

 しかし、まぐれK.Oであったとしても褒められることは嬉しいに違いないほか、実況によって「対空の意識が大事なんだ」とゲーム理解を深められる場合も存在する。この理由に基づいて、「台詞は多少きめつけを入れたほうが良い」のである。

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 また、「自動実況機能」は配信文化と相性が悪いと考えられていたが、対戦中に集中し沈黙してしまう配信者としては「間を埋めてくれる」役割をになったり、はたまたユニークな台詞が話題のタネになるケースも多いことが確認されている。

 これにより「意外にも配信文化と相性が良い」ことが判明した。

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 本セッションを踏まえると、「自動実況」という斬新なシステムは狙い通りの成功を収めており、『ストリートファイター6』にさまざまなメリットをもたらした機能であることが伺える。

 このように自動実況の原理を知ることで、実際にゲームを遊ぶ時も、本機能の魅力をより深く理解して堪能できそうだ。

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 『ストリートファイター6』はPS5/PS4、Xbox Series X|S、PC(Steam)向けに好評発売中だ。

 本作と「格闘ゲーム」業界の更なる盛り上がりに期待して止まない。

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ライター
ゲームアートやインディーゲームの関心を経て、ニュースを中心にライターをしています。こっそり音楽も作っています。
ライター
1998年生まれ。静岡大学情報学部にてプログラマーの道を志すも、FPSゲーム「Overwatch」に熱中するあまり中途退学。少年期に「アーマード・コア」「ドラッグ オン ドラグーン」などから受けた刺激を忘れられず、プログラミング言語から日本語にシフト。自分の言葉で真実の愛を語るべく奮闘中。「おもしろき こともなき世を おもしろく」するコンピューターゲームの力を信じている。道端のスズメに恋をする乙女。

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